
3月15日(日)の放送テーマは、「あなたの希望に寄り添う、今どきのハローワーク」。厚生労働省職業安定局の大江さつきさんから、ハローワークのさまざまな取り組みについて伺いました。
(左から)村上佳菜子、大江さつきさん、杉浦太陽
◆履歴書の書き方や面接対策をアドバイス
3月は年度末ということもあり、新生活に向けた準備が本格化する季節です。新卒で就職先が決まっていない人にとっては追い込みの時期であり、新年度からの転職先を探す人や、育児や介護を終えて復職を目指す人など、多くの人が求職活動を始めるタイミングでもあります。
ハローワーク(正式名称「公共職業安定所」)は、仕事を探す人と人材を求める事業主の双方を支援する、国が運営する職業紹介機関です。全国544ヵ所に広がるネットワークを活かし、仕事探しに関するさまざまなサポートを無料で提供しています。地域との結びつきも強く、地元企業の採用ニーズを把握したうえで、地域に根ざした就職支援や求人支援をおこなっています。意外と知られていませんが、ハローワークには多彩な魅力が備わっています。
その1つが、仕事探しを支えるきめ細かなサポートです。ハローワークでは求人紹介だけでなく、履歴書の書き方や面接対策など、具体的なアドバイスを受けることができます。「どう書けば伝わる履歴書になるか」「面接で何を話せばよいか」といったポイントを丁寧に教えてくれるため、就職活動に慣れていない人でも安心して準備を進めることができます。
また、やりたい仕事が明確でない場合でも、いわばキャリアコンサルティングのような形で、これまでの経験や興味を加味しながら仕事選びをサポートしてくれますし、自分では気付きにくい強みやアピールポイントを見つける手助けをしてくれます。大江さんは「就職活動に役立つセミナーを受けることができたり、受講料が無料の職業訓練を受講できたりします。こうした場に参加すると、同じ境遇の仲間がいることがわかり、心強さを実感できるのも魅力だと思います」と補足します。
◆人材不足が深刻な6分野の専門窓口
もう1つの特徴が、働き手探しを支える専門窓口の存在です。ハローワークでは、特に人材不足が深刻とされる医療、介護、保育、建設、警備、運輸の6分野について、専門相談員が支援する「人材確保対策コーナー」を全国124ヵ所に設置しています。各分野に詳しい相談員が配置されており、求職者と事業者双方をサポートしています。
大江さんによると、現在特に力を入れているのが、慢性的な人手不足が続いている医療・介護・保育の分野です。人材不足が長期化するなかで経営面の負担が大きくなり、その結果、倒産に追い込まれる事業者が増えている現状もあります。そうした課題と向き合うためにも、専門窓口を通じて現場の実情に寄り添った支援を続けています。
さらに、ハローワークでは、求職者と事業者の出会いを支えるマッチング支援をおこなっています。この取り組みについて、大江さんは「採用に関する内容の掘り下げのほか、事業者さんの魅力がしっかり伝わる求人票の書き方のアドバイス、事業者さんと求職者の方が直接会える面接会、説明会などのイベント開催といったサポートをおこなっています」と説明します。
ほかにも、事業者の状況や悩みに応じて、利用できる助成金や支援制度の紹介、採用戦略や雇用管理に関する専門的なアドバイスも実施するなど、地域の求人動向や情報提供を通じて、採用活動を幅広く支援しています。
一方で、これらの分野で働きたいと考える求職者へのサポートも充実しています。例えば、これまで別の仕事をしてきた人が「介護の仕事に挑戦してみたい」と思っても、介護の現場には訪問介護や施設介護、デイケア(通所リハビリテーション)など、さまざまな形態があり、その違いが分かりにくいこともあります。そのため、人材確保対策コーナーでは各分野に詳しい職員を配置しており、施設ごとの特徴や魅力を分かりやすく説明し、その人の希望や適性に合った職場を一緒に探していきます。
◆職場に足を運んで“新しい求人の形”を支援
ハローワークでは、さらに踏み込んだ支援をおこなっています。現在、求人の掲載はオンラインが主流ですが、文字情報だけでは“職場の雰囲気が伝わりにくい”といった課題があります。そこで、ハローワークの職員が実際に地域の病院や介護施設、保育園などを訪問し、職場環境や魅力を直接確認することで、より実情に合ったマッチング支援をおこなっています。
大江さんは、「大切なのは、現場の業務内容を担当の方と一緒に整理して“本当に必要な人材像”を明確にしたうえで、そこに合う求職者が見つかるように支援することです」と話します。例えば、病院では看護師でなくても担える業務を切り分け、別の人材を配置することで、看護師は専門業務に集中できるようになります。こうした工夫を現場の人とともに考えながら新しい求人の形を提案し、採用まで伴走する支援をおこなっています。
働きやすい環境づくりにつながる提案もおこなっています。「賃金の引き上げ」や「勤務時間・休日の見直し」など、求人条件の改善を事業者に提案し、より魅力的で応募が集まりやすい求人づくりをサポートしています。そのうえで、求職者に内容がしっかり伝わる「分かりやすい求人票の書き方」についてのアドバイスをおこなっています。
資格がない人や未経験者にも現場を知ってもらうため、複数の施設を巡るツアー型の見学会を実施するハローワークもあります。見学会では、施設の担当者が事業内容や理念を説明したり、実際の施設内を案内しながら仕事内容や現場のエピソードを紹介したりします。参加者が直接質問できる時間も設けられており、仕事の魅力を具体的に知る機会になっています。
こうした取り組みは、4月以降さらに強化される予定です。令和8年度からは「医療・福祉ささえる求人充足プロジェクト」が始まり、全国すべてのハローワークで、職員による訪問支援を積極的に実施します。大江さんは「欠員や人材不足に悩む事業所の方、また、これらの分野で働くことに興味のある求職者の方はぜひ、この機会にご相談ください」と呼びかけました。
番組のエンディングでは、杉浦と村上が今回学んだ「今どきのハローワーク」について復習。2人が特に注目した点をピックアップして発表します。村上は注目ポイントとして“人と仕事をつなぐハローワーク”とスケッチブックに書きました。続いて、杉浦は“現場の声を聞いて理想のマッチング”を注目ポイントとし、「ハローワークについて詳しく知りたい方は、ハローワークインターネットサービスをご覧ください。なお、インターネットでも求人情報を提供しています!」とコメントしました。
(左から)杉浦太陽、村上佳菜子
<番組概要>
番組名:杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:杉浦太陽、村上佳菜子
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/manabiyori/
番組公式X:@manabiyori_tfm