通勤や外出のたびに手にする「カバン」。何気なく持っているそのカバンの重さや持ち方が、実は首や肩のこり、さらには自律神経の乱れにつながっているかもしれません。
今回は、せたがや内科・神経内科クリニック院長で、気圧予報・体調管理アプリ「頭痛ーる」アドバイザー医師を務める久手堅 司氏の著書『自律神経 これ1冊ですべて整える』(東洋経済新報社)より、身体のバランスを崩さないカバンの使い方についてお届けします。
身体のバランスを崩さないカバンの使い方
カバンは毎日持ち運ぶものなので、どんなものを、どのように持つかによって、身体へかかる負担が変わります。
「持ち手やショルダーストラップはどこか+身体のどこに力がかかるか」を考えると、体に負担の少ないカバンの使い方がわかります。
カバンの持ち方を大きく3つのパターンに分けてみましょう。
(1)手で持つ
(2)ひじにかける、肩にかける
(3)背中に背負う(リュック)
です。
(1)(2)は基本的に、身体の左右どちらかで持つタイプです。それぞれの特徴や持ち方のアドバイスは以下になります。
(1)手で持つカバン
ひじが伸びている状態であれば、歩くときに腕を前後に動かしていることになります。カバンを持つ時間が長いと、身体の片側に負担がかかり姿勢がゆがみやすくなるので、カバンは左右交互に持ち替えたほうが良いです。
(2)肩にかけるカバン
カバンが重たいほど、カバンが滑り落ちないように肩が上がり、筋肉が緊張します。左右差があると、さらに首肩こりの原因となるので交互に持ち替えましょう。
(3)リュック
後ろ+斜め下に負荷がかかり、荷物が重いと首が前に出ます。リュックのショルダーストラップがゆるすぎて、背中に余計な隙間ができると、荷物を体幹でしっかり支えられなくなり、身体にかかる負荷が大きくなります。また、カバンが後ろにずり落ちるようになるので、その重さに耐えるため、首は前に出ます。背中とリュックの隙間は、手のひら1枚分くらいがちょうど良いです。
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このように、カバンの持ち方ひとつで、首肩こりや自律神経の乱れは予防することができます。カバンを持ったとき、何も持たないときと比べて、頭部と首の位置(姿勢)や力の入り具合がどう変わるかを感じることが大事です。
家を出るときに、カバンを持って、鏡で自分の正面と側面を見てみましょう。カバンを持っていないときと比較をして、姿勢の変化や負担の左右差をチェックしてください。そのうえで、姿勢の左右差を減らして、正しい姿勢を保てるようなカバンの持ち方を心がけるようにしましょう。
患者さんをみていて、ストレートネックが強い人ほど、荷物が重い傾向にあると感じています。小学生から大学生まではリュックが多くなりましたが、荷物が多く、10㎏超えは当たり前だそうです。それでは持ち運ぶには重たすぎます。どんなカバンでも荷物はできるだけ減らして、軽くすることも大切です。



