クリニックフォアグループは3月3日、「働く人の花粉症対策に関する調査」の結果を発表した。調査は2026年1月19日~1月23日、働く花粉症の男女309名を対象にインターネットで行われた。

働く人の花粉症対策状況と勤務への影響

花粉症による仕事のパフォーマンス低下を感じていると回答した288名に、パフォーマンス低下への対処状況について調査した。その結果、14%が「十分に対処できている」、44%が「ある程度は対処できている」と回答し、約6割の人が何らかの対策を講じていることがわかった。一方で、約4割が「対処できていない」と回答した。半数近くの人が十分な対処がないまま、不調を抱えて働いていることがわかった。

  • 花粉症によるパフォーマンス低下について、十分に対処できていると感じますか

    花粉症によるパフォーマンス低下について、十分に対処できていると感じますか

花粉症が原因で、欠勤・早退・遅刻・途中休憩・勤務時間の調整などを行った経験があるかを調査したところ、54%が「勤務への影響」を経験したと回答。特に「早退したことがある(27%)」、「途中で休憩したことがある(22%)」といった回答が多く見られた。

  • 花粉症が原因で、欠勤・早退・遅刻・途中休憩・勤務時間の調整などを行った経験がありますか?

    花粉症が原因で、欠勤・早退・遅刻・途中休憩・勤務時間の調整などを行った経験がありますか?

  • 花粉症が原因で、欠勤・早退・遅刻・休憩・勤務時間を調整をしたことはありますか?

    花粉症が原因で、欠勤・早退・遅刻・休憩・勤務時間を調整をしたことはありますか?

花粉症が原因で勤務の調整を行ったことがある167名に、その理由について調査した。その結果、最多は「症状がひどく、出勤・業務がつらかったから(49%)」、次いで「症状がひどく、仕事にならなかったから(40%)」、「仕事のミスやパフォーマンス低下を防ぐため(40%)」「花粉症の症状により、睡眠不足だったから(29%)」、「病院受診や処方薬の受け取りのため(26%)」、「お薬の副作用(眠気・だるさなど)が辛かったから(22%)」となった。

これらの結果から、勤務調整の背景には、症状によるつらさに加え、業務の質・安全性を保つための判断、通院・治療といった要因もあることがわかった。

  • 欠勤・早退・遅刻・休憩・勤務時間を調整した理由を教えてください

    欠勤・早退・遅刻・休憩・勤務時間を調整した理由を教えてください

働く人の花粉症治療の実態

働く花粉症の人309名に、薬の服用状況について調査した。その結果、「市販薬の服用(44%)」「医療機関を受診し、処方薬を服用(29%)」「市販薬・処方薬を併用(11%)」となった。8割超が、市販薬または処方薬で対処していることがわかった。

  • 春の花粉症シーズンに、花粉症のお薬の服用していますか?

    春の花粉症シーズンに、花粉症のお薬の服用していますか?

さらに花粉症の薬を服用している260名を対象に、薬の服用により仕事のパフォーマンス(効率や集中力)を維持できているかを調査したところ、80%が「パフォーマンスを維持できている」と回答した。一方で、「あまり維持できていない」「全く維持できていない」と回答した人は6%程度にとどまった。

この結果から、花粉症の薬を服用している多くの人が、症状の緩和だけでなく、仕事の効率や集中力を維持できていると感じている実態がうかがえる。

  • 花粉症のお薬を服用することで、仕事のパフォーマンス(効率や集中力)を維持できていると感じますか?

    花粉症のお薬を服用することで、仕事のパフォーマンス(効率や集中力)を維持できていると感じますか?

職場の花粉症支援について

働く花粉症の人309名を対象に、現在の勤務先における花粉症への支援有無について調査したところ、57%が「ある」と回答した。花粉症が仕事のパフォーマンス低下に大きく影響する中、約6割の職場では花粉症に対する支援が行われていることがわかった。

  • 現在の勤務先には、花粉症に対するサポートがありますか?

    現在の勤務先には、花粉症に対するサポートがありますか?

また、勤務先での支援があると回答した175名に具体的に行われている支援について調査したところ、最多が「マスクの配布(45%)」となった。次いで「空気清浄機の設置(36%)」、「医療費の補助(通院費・診察費など)(34%)」、「お薬の費用補助(処方薬・市販薬)(31%)」となった。実際に行われる職場での花粉症に対する支援は、マスク配布が最多であることがわかった。

  • 現在の勤務先には、花粉症に対してどんなサポートがありますか

    現在の勤務先には、花粉症に対してどんなサポートがありますか

働く花粉症の人309名に、会社が花粉症に対する支援をした場合どのように感じるか調査したところ、89%が「ありがたいと思う」と回答した。

  • 会社が花粉症に対するサポートをしてくれたら、ありがたいと思いますか

    会社が花粉症に対するサポートをしてくれたら、ありがたいと思いますか

さらに具体的に、どのような支援があるとありがたいか質問したところ、最多が「薬代の費用補助(59%)」次いで「医療費の補助(48%)」「空気清浄機の設置(42%)」となった。

これらの結果から、具体的な花粉症支援の施策として、「薬代」や「医療費」といった実際の症状を緩和するための治療にかかる費用の支援を求めている人が多い一方で、実際の職場での支援は「マスク配布」が最多となっており、職場で実施されている支援と従業員が求めている支援との間に乖離が生じている実態が浮き彫りになった。

  • 花粉症シーズンに、会社が行ってくれるとありがたい支援を教えてください

    花粉症シーズンに、会社が行ってくれるとありがたい支援を教えてください

治療が進まない要因

市販薬を服用しているものの医療機関で処方される薬は服用していないと回答した136名を対象に、医療機関での治療や処方薬を利用していない理由について調査した。その結果、最多が「病院や薬局での待ち時間が長そう(43%)」「医療機関を受診する時間が取れない(40%)」となった。

  • 市販薬を服用し、医療機関で処方されるお薬を服用していない理由を教えてください

    市販薬を服用し、医療機関で処方されるお薬を服用していない理由を教えてください

これらの結果から、通院などの時間的負担により、医療機関での治療ができていない実態が明らかになった。

同社が2025年に実施した花粉症治療の所要時間に関する調査では、花粉症で一般的な対面の医療機関を利用した時のトータルの所要時間は約2時間であるのに対し、オンライン診療を利用した時の所要時間は平均21分となり、トータルの所要時間を約6分の1に短縮できることがわかっている。しかし、処方薬を服用している人を対象に、医療機関の受診方法について尋ねたところ、約70%の人が対面診療を利用していると回答している。

この結果から、時間的負担を軽減できる選択肢であるオンライン診療が、現時点では十分に普及していない実態がうかがえる。

  • 花粉症の医療機関受診にかかる所要時間

    花粉症の医療機関受診にかかる所要時間

  • 花粉症における医療機関の受診方法について教えてください

    花粉症における医療機関の受診方法について教えてください

「花粉症のオンライン診療」の利用に対する費用補助を会社が導入した場合、利用したいと思うか調査した。その結果、利用したいと回答した人は約9割にのぼった。

  • 「花粉症のオンライン診療」の利用に対する費用補助を会社が導入した場合、利用したいと思いますか

    「花粉症のオンライン診療」の利用に対する費用補助を会社が導入した場合、利用したいと思いますか

さらに、その理由を調査したところ、「仕事の合間など、スキマ時間で受診できるから(56%)」「医療機関に行く時間を確保しなくてよいから(45%)」「待ち時間が少なそうだから(40%)」「仕事を休まずに受診できそうだから(40%)」と時間的負担の軽減が上位を占めた。

  • 理由を教えてください

    理由を教えてください

この結果から、花粉症による仕事への悪影響を感じながらも、通院や待ち時間といった時間的負担を理由に、適切な治療を受けられていない実態が浮き彫りとなった。こうした課題に対し、通院に伴う時間的負担を軽減できる診療形態の1つとして、オンライン診療の活用余地が示唆される。