Squareは2月26日、「キャッシュレス決済に関する調査」の結果を発表した。調査は2025年11月1日~11月6日、全国20~79歳の店舗運営者400人を対象にインターネットで行われた。
「現金管理はタダ」は誤解、月1.8万円超の人件費負担
調査の結果、レジ締めに15分以上かかると回答した事業者は39%、銀行での入出金に15分以上かかる事業者が48%に上った。
これらを合計すると、現金管理に1日あたり30分以上を要していると推計される。1日30分と仮定して試算すると、月間では約15時間(30分×30日)に相当する。東京都の最低賃金(1,226円)で換算すると、月あたり1万8,390円以上の人件費負担となる。
「現金はコストがかからない」という認識とは異なり、実際には一定の時間的・金銭的負担が発生している実態が明らかになった。
Squareの標準決済手数料(2.5%)と比較すると、月商70万円以下の小売店では、キャッシュレス導入による人件費削減効果が手数料負担を上回る計算となる。つまり、現金を維持し続けることの方が、結果としてコスト高につながる可能性があることが示された。
利用意向と導入の差「決済ギャップ」
キャッシュレス決済を未導入の事業者の70%が個人としてデジタル決済を利用している一方で、自社・自身が運営する店舗において、電子決済を導入していない理由として、45.5%が「必要性を感じない」と回答した。消費者としては利便性を理解していながら、自店舗への導入には慎重な姿勢が見られる。インバウンド需要の拡大や決済手段の多様化が進む中、加盟店側の対応との間に差が生じている実態が明らかになった。
支払い方法が「現金のみ」で機会損失も
本調査では、対象の事業者に、「一消費者として、支払い方法が現金のみだったために入店や購入を諦めたことがあるか」を尋ねたところ、40%が、現金のみの店舗を理由に入店・購入ををあきらめた経験があると回答した。インバウンド需要が高まる中、キャッシュレス未対応のままでは、大きな売上機会を取りこぼすリスクがあることが浮彫になった。
キャッシュレス導入事業者が実感した効果
キャッシュレスを導入している事業者からは、「会計ミスの減少」をはじめ、「顧客満足度向上」、「現金管理の手 間の削減」、「従業員のストレス軽減」などの声が寄せられている。単なる効率化にとどまらず、店舗経営全体の改善につながっている様子がうかがえる。実際に、デジタル化に取り組んだ事業者のうち、55%が業務効率の改善を、50%が顧客・従業員双方の満足度の向上を実感している。



