私たちの身近にひっそりと存在する昆虫たち。その小さな体の中には、驚くべき能力や独特の生態が秘められています。彼らの世界を覗いてみると、思わず目を見張るような不思議な現象や、驚きの行動が待っています。さあ、昆虫たちの魅力に迫る冒険に出かけてみませんか?
夏こそ満たしたい“大人の知識欲"シリーズ。今回は『知ってる虫のひみつがすべてわかる! すごすぎる身近な昆虫の図鑑』(KADOKAWA)よりツチハンミョウの毒の話をお届けします。
■惚れ薬や暗殺に使われたツチハンミョウの毒とは?
ツチハンミョウの仲間を捕まえると、関節から黄色い液体(カンタリジン)を出します。カンタリジンの致死量はわずか30㎎といわれているので、ほんの少しの摂取で人を殺せてしまいます。実際に古代中国では暗殺に使われていたそうです。
毒液が人間の皮膚に触れると、水ぶくれを起こすことがあります。もしツチハンミョウの毒を触った場合は、まず水でよく洗いましょう。肌に付着した程度で死に至ることはありませんが、水ぶくれを起こした場合は火傷と同じ手当てが必要です。
カンタリジンは特定の昆虫にも人気があります。カンタリジンを体内でつくることができるのはツチハンミョウ科とカミキリモドキ科。その死骸に残ったカンタリジンを求めてアリモドキ科、アカハネムシ科、ヌカカ科などの昆虫が集まります。これらの昆虫は身を守る防御物質としたり、卵に塗って食べられないようにするほか、アカハネムシは、オスがメスへのプレゼント(婚姻贈呈)として利用します。
<ツチハンミョウ豆知識>
ツチハンミョウは全国の低山地に生息しています。孵化した幼虫は近くにある植物によじのぼることがあります。これは幼虫期にハナバチの巣に寄生して育つので、高いところでハナバチがやってくるのを待つためです。
知ってる虫のひみつがすべてわかる! すごすぎる身近な昆虫の図鑑(KADOKAWA)

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著者:平井文彦、監修:丸山宗利、イラスト:しらかわあすか・貴木まいこ・トガシユウスケ
2025年に配信された記事の中で、反響が大きかった記事をお届けしました(初出:2025/07/25)

