ビザ・ワールドワイド・ジャパンは2月26日、都内で「ステーブルコインが変える決済の未来 ~Visaのデジタル通貨戦略 ~」と題したメディア向けのラウンドテーブルを開催。Visa アジア太平洋地域 デジタル通貨責任者のニシント・サンガヴィ氏が登壇し、暗号資産ステーブルコインが決済のあり方に与える影響について解説した。

  • ステーブルコインに関するメディアラウンドテーブルが開催。写真は、Visa アジア太平洋地域 デジタル通貨責任者のニシント・サンガヴィ氏,

    ステーブルコインに関するメディアラウンドテーブルが開催。写真は、Visa アジア太平洋地域 デジタル通貨責任者のニシント・サンガヴィ氏,

急成長するステーブルコイン

まずはステーブルコインの状況から。ステーブルコインの供給量は現在急速に拡大しており、2025年には2,700億ドル、2030年には3.7兆ドル規模まで拡大することが見込まれている。

グローバルにおいてアジア太平洋地域は重要なマーケットであり、上位5つの市場のうち3つがアジア太平洋地域、デジタル通貨取引全体を見ても約29%がアジア太平洋地域発だという。

  • 急速に成長するステーブルコイン

    急速に成長するステーブルコイン

  • 主要国・地域で進む規制整備

    主要国・地域で進む規制整備

次に、消費者・企業におけるステーブルコインの活用例について。よく知られているのは暗号資産取引だが、最近では独自のペイメントユースケースも出てきている。たとえば、ドル建て価値維持、P2P送金、B2C支払い、B2B決済など。

サンガヴィ氏は「インフレ率が高いアメリカ、ハイパーインフレーションに苦しんでいる国々では、ドル建てで価値を維持するという使い方がされるようになってきました。P2P送金では、友だちや家族に迅速に安価に送金できるメリットが喜ばれています。新興国では企業から個人にステーブルコインで支払いをするケースもあります」と説明する。

  • 消費者・企業におけるステーブルコインの活用例

    消費者・企業におけるステーブルコインの活用例

そんな状況の中で、Visaが果たす役割とは? カード決済の分野では、ステーブルコインの法定通貨連動型の決済に対応。Paxos、USDC(USD Coin)、PYUSD(PayPal USD)などとも連携する。また、銀行や金融機関が新たなオンチェーン金融商品を構築できるように協力する。そしてマネームーブメント(資金移動)に関する商品も展開。

欧米ですでにスタートしているサービスには、ステーブルコインによる支払いをサポートする「ステーブルコイン ペイアウト」、クライアントのステーブルコインによる支払いをクロスボーダーで送金する「ステーブルコイン プレファンディング」があり、近いうちにアジア太平洋地域でも開始する。このほかコンサルティング、アナリティクスのサービスも展開する。

  • Visaの戦略と役割

    Visaの戦略と役割

  • アジア太平洋地域で提供しているVisaのステーブルコインカード

    アジア太平洋地域で提供しているVisaのステーブルコインカード

  • アジア太平洋地域で提供しているVisaのステーブルコイン決済

    アジア太平洋地域で提供しているVisaのステーブルコイン決済

日本における展開については「たくさんのパートナーさんと協力し、日本のエコシステムの中でステーブルコインの商品を提供していきたいと考えています」とサンガヴィ氏。現在のところ、展開時期については未定とのことだった。