血圧が気になるものの、厳しい食事制限は続けにくい──。そんな人に注目されているのが、「DASH食」です。もともとは減量を目的とした食事法ではありませんが、減塩を基本に、栄養バランスに優れた食事内容であることから、結果的に体重管理や健康的なダイエットにつながる可能性がある点が注目されています。本記事では、DASH食の基本的な考え方や特徴に加え、日々の食事への取り入れ方をわかりやすく解説します。
DASH食とは
DASH食の概要
DASH食の「DASH」とは「Dietary Approaches to Stop Hypertension(高血圧を防ぐための食事法)」の略で、高血圧対策を目的として考案された食事パターンです。減塩を基本とし、野菜や果物、低脂肪の乳製品、全粒穀物などをバランスよく取り入れることが特徴とされています。
この考え方は、日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインで示されている「減塩」や「野菜・果物の摂取増加」といった食事療法の方向性とも共通しており、臨床現場でも参考にされることがあります。DASH食はアメリカで研究・開発され、植物性食品を中心とした食生活を通じて血圧の適切な管理を目指す点で、地中海式ダイエットと並び国際的に知られています。
期待される効果・メリット
DASH食の大きな特徴は、カルシウム・カリウム・マグネシウムといったミネラルを意識的に摂取する点にあります。アメリカで行われた研究では、DASH食を一定期間継続することで、収縮期血圧の低下が認められたとの報告があります。血圧を適切にコントロールすることは、心疾患や脳卒中などのリスク低減につながる可能性が示唆されており、こうした点がDASH食のメリットとされています。
DASH食で量を増やしたい栄養成分
カルシウム
DASH食で意識したいミネラルの一つがカルシウムです。カルシウムの摂取が不足すると、血圧調整に関わる体内のバランスが乱れ、血圧上昇につながる可能性があると考えられています。低脂肪の乳製品など、塩分の少ない食品から無理なく補給することを心がけましょう。
カリウム
カリウムには、体内の余分なナトリウムの排出を助け、血管の緊張を和らげる働きがあります。野菜や果物に多く含まれる一方、水に溶けやすいため、スープや蒸し料理などの調理法がおすすめです。なお、腎機能が低下している場合は摂取量に注意が必要です。
マグネシウム
マグネシウムは、血管の緊張を和らげるなど血圧調整に関与すると考えられているミネラルです。海藻類やナッツ類、緑黄色野菜などに多く含まれ、骨や歯の形成、代謝にも関わるため、日々の食事で意識して摂りたい栄養素です。
食物繊維
DASH食では、食物繊維の摂取も重視されています。食物繊維は食生活全体のバランスを整える働きがあり、野菜やきのこ、全粒穀物などから無理なく取り入れることが推奨されます。
タンパク質
タンパク質は体を構成する重要な栄養素で、血管の健康維持にも関与します。DASH食では、脂肪分の少ない肉や魚、大豆製品など、質のよいタンパク源を選ぶことが勧められます。
DASH食で量を減らしたい栄養成分
塩分・糖分
塩分の摂り過ぎは体内の水分量を増やし、血圧上昇をもたらします。減塩を意識しつつ、だしや香辛料を活用して味に満足感を持たせる工夫が有効です。また、糖分の過剰摂取は肥満を通じて血圧に影響する可能性があるため、間食の内容にも注意しましょう。
飽和脂肪酸
脂質に含まれる飽和脂肪酸の摂り過ぎは、心血管疾患のリスクを高める可能性があります。一方で脂質は必要な栄養素でもあるため、青魚や植物油に含まれる不飽和脂肪酸を適量取り入れることが大切です。
DASH食を取り入れて、ダイエットにつなげよう!
DASH食で意識されている栄養素は、特別な食品ではなく、身近な食材から無理なく取り入れることができます。エネルギー過多を防ぎやすく、体重管理にもつながりやすい点は何よりのメリット。健康を重視したダイエットの一環としても注目される理由はそこにあります。日常的な運動と組み合わせながら、自分の生活に合った形で無理なく続けていきましょう。



