初の海外挑戦にMLSを選んだ黒川圭介[写真]=D.C.ユナイテッド

 夏にはFIFAワールドカップ2026を共催するアメリカとカナダで盛り上がりを見せるメジャーリーグサッカー(MLS)。創設30年目のシーズンが現地時間2月21日(土)に開幕を迎える中、DCユナイテッドへと今シーズンから加入したDF黒川圭介がオンラインインタビューに応じた。

 ヴィッセル神戸伊丹U-15、大阪桐蔭高校、関西大学を経て、2020年にガンバ大阪へ正式加入した黒川。左サイドバックの定位置を争った元日本代表・藤春廣輝からポジションを奪うと、チームの主軸へと成長を遂げた。2024年には、その藤春が長年背負った背番号「4」を継承。名実ともにチームの顔となったが、この冬28歳にして自身初となる海外移籍という大きな決断を下した。

 自身初の移籍となった黒川は「新しい環境にチャレンジしたいという思いで来たので、生活の部分も含めて全てが楽しみ」とコメント。プロ入り後、初めて環境を変えて挑むキャンプでは「ケガをしないこと、そして環境にアジャストすること」を最優先に過ごしてきたと明かした。

 環境の変化では文化的な違いも早速感じているようで「良くも悪くも上下関係は全くないので、大卒の選手が30歳の選手に肩組んだり、それが当たり前なのでびっくりした部分ではあります」と、日本ではなかなか考えにくい場面に早速遭遇したとのこと。ただ「みんながフレンドリーなので、相手の年齢を全く気にせずに絡みますし、楽な部分だなと思います」と、適応はできていると語った。一方で、「チームメイトとコミュニケーションをとってお互いを知らなければいけないので、そこは頑張った」と、新たな環境で外国人選手としてチームに入っていく努力は怠っていないようだ。

 その黒川だが、食事面は特に気をつけていると言及。キャンプ地に合流したため、本拠地となるワシントンD.C.には2日前に入ったと明かしたが、「日本に比べたらバランスは自分で管理しなければいけないのかなと。生活する上で食べ物は気をつけなければいけないなと思います」とコメント。「日本では米とか和食を食べていましたが、朝食で出てこなかったりするので、練習前にプロテインを入れたりしてパワーを出せるようにしていました」と、自身のコンディションを整える意味でも、食事面の大変さを早速感じ取っているようだった。

 創設から30年、デイビッド・ベッカム氏をはじめこれまでもMLSにはヨーロッパのトップレベルでプレーしてきたワールドクラスの選手も多くプレーした。日本人選手もこれまでプレーしてきた中、今シーズンは過去最多の8名がプレーすることに。黒川もその1人に加わったわけだが、現在もインテル・マイアミでプレーするアルゼンチン代表FWリオネル・メッシやウルグアイ代表FWルイス・スアレス、バンクーバー・ホワイトキャップスでプレーする元ドイツ代表FWトーマス・ミュラー、ロサンゼルスFCでプレーする韓国代表FWソン・フンミンなど、ワールドクラスの選手は多い。黒川はMLSについて「よりフィジカリティというか、そういう場面が多いリーグなのかなという印象。相手のウインガーはフィジカルもあって強力な選手もいると思うので、フィジカル的にタイトになるかなと」と印象を語り、「どれぐらいのレベルなのかというのは実際にピッチに立ってみないとというところもあります。メッシ選手は、ガンバとパリ・サンジェルマンがフレンドリーマッチを行った時にやっていますが、その時とは別物だと思っているので、どういう怖さがあるのか、上手さがあるのかは想像できないですけど楽しみにしています」と、トップレベルの選手たちとの対戦を心待ちにしていると語った。

 G大阪時代はポゼッションに加わる一方で、攻撃参加からのフィニッシュなど特長を持っていた黒川。「自分的にはポゼッションも得意だと思っていましたが、そういうプレーよりは攻守にアグレッシブに攻撃参加する、守備で強くいく部分、トランジションを早くなど、特に守備の部分は前線からすごくチェイシングして自分のところで奪うことをプレシーズンで出せていました。自分のプレースタイルの合うというか、自分の良さを活かせるサッカーができるのかなと感じています」と、自身の持ち味は出せる環境だと感じているのこと。海外初挑戦のシーズンとなるが、「昨シーズンはなかなか厳しい順位(イースタンカンファレンス最下位)にいたので、MLSのレベルも見ていかなければいけないですが、プレーオフもここ数年は出ていないと言っていました。上の順位で終えてトーナメントも戦いたいと思うので、しっかりとケガなく1年間戦いたいと思います」と、2019シーズン以来となるプレーオフ進出を果たすために、試合に出続けたいと意気込みを語った。