
定期預金は、「満期までお金を引き出せない」と思っている方も多いかもしれません。実は、定期預金は満期前でも原則としていつでも解約できます。
今回は、定期預金を満期前に解約する場合の仕組みや注意点、手続き方法について分かりやすく解説します。
◆定期預金は満期前でも解約できる
定期預金は、あらかじめ預け入れる期間(1年、3年、5年など)を決めてお金を預けることで、出し入れが自由な普通預金よりも高い金利を受け取れる仕組みです。
銀行側は、あらかじめ預け入れ期間が決まっていることで資金を運用しやすくなり、その分を金利として預金者に還元しています。
こうした商品ですが、満期前であっても原則としていつでも解約できます。ただし、満期まで預けた場合と比べると、受け取れる利息は少なくなる点には注意が必要です。
では、途中で解約した場合に、「預けた元本はどうなるのか」「利息はどう扱われるのか」を順番に見ていきましょう。
◇定期預金は元本割れしない
投資信託や株式とは異なり、円建ての定期預金は、中途解約をしても預けた元本が減る(元本割れする)ことは基本的にありません。
途中で解約した場合に戻ってくるのは、「預けた元本」と「預けていた期間に応じた利息」です。価格変動によって元本が目減りする商品ではないため、「元本を守りたい」という方に向いた預け先といえます。
ただし、満期まで預けた場合と比べると、受け取れる利息の金額は少なくなる点には注意が必要です。
◇中途解約すると利息はどうなる?
定期預金は、「満期まで預けること」を前提に、普通預金より高い金利が設定されています。
そのため、途中で解約する場合には、当初の約定金利ではなく「中途解約利率」と呼ばれる低い金利が適用されます。多くの場合、普通預金と同程度、それより低い水準になります。
これは「ペナルティー」というよりも、満期まで預けた場合にだけ適用される優遇金利が使えなくなる、と考えるとイメージしやすいでしょう。つまり、「損をする」というより「本来もらえるはずだった上乗せ分がなくなる」という位置づけです。
◆もし定期預金を解約するときは?
定期預金の解約は、主にインターネットバンキング・ATM・店頭窓口などで行えます。利用できる方法は金融機関や商品によって異なるため、まずはご自身が利用している銀行のホームページなどで確認しておきましょう。
例えば、インターネットバンキングを利用する場合は、ログイン後に「定期預金の解約」などのメニューから手続きを進めるだけで、数分で完了するケースもあります。
店頭窓口で手続きをする場合は、一般的に以下のものが必要です。
・通帳またはキャッシュカード
・届け出印
・本人確認書類(運転免許証、健康保険証など)
預金額や契約内容によっては、追加の書類を求められることもあります。二度手間を防ぐためにも、事前に銀行へ問い合わせたり、来店予約をしたりしておくと安心です。
◆定期預金は1本にまとめず、分けて預けよう
定期預金で着実にお金を増やしたいと思っていても、将来どんなタイミングでお金が必要になるかは分かりません。
そこでおすすめなのが、まとまった金額を1つの定期預金にまとめず、複数に分けて預ける方法です。
まとまった資金を1つの大きな定期預金にするのではなく、例えば100万円を預ける場合でも、「50万円ずつ2本」や「20万円ずつ5本」などの方法を検討しましょう。
このように分けておけば、急にお金が必要になったときも、必要な分だけを解約できます。残りの定期預金は満期まで預け続けられるため、高い金利を活かした運用を続けられます。
定期預金は、こうした預け方の工夫次第で、元本を守りながら柔軟に使える貯蓄方法になります。中途解約のルールを理解したうえで、ご自身の生活に合わせて賢く活用していきましょう。
文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)
会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方を発信。3匹の保護猫と暮らす。All About おひとりさまのお金・ペットのお金ガイド。
文=舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)