近年、職場によっては「虚礼廃止」の観点から、バレンタインデーの贈り物を控えるよう通達が出ることも増えてきました。一方で、誰かにあげなくても、誰からももらわなくても、街や売り場には魅力的なチョコレートがずらりと並ぶ季節でもあります。

「せっかくだから食べたいけれど、太りそうで不安」「健康的に楽しむ方法はある?」そんな疑問に対し、今回はRIZAPの管理栄養士の柳井美穂さんに、チョコレートとの上手な付き合い方を聞きました。

教えてくれた人

チョコはなぜ太りやすい?

  • ※画像はイメージです

    ※画像はイメージです

まず気になるのは、「チョコレートはやはり太りやすいのか」という点です。

管理栄養士 柳井さん:チョコレートは脂質と糖質の両方を多く含む食品であり、少量でもエネルギー量が高くなりがちなためです。また、大袋タイプやつまみやすい形状のものは、無意識のうちに摂取量が増えてしまう「ついつい食べ」を招きやすい点にも注意が必要です。

「ちょっとだけ」のつもりが、気づいたら次のもう1個に手が伸びる……これがチョコレートの難しいところですよね。

特に食べ過ぎに注意したいチョコのタイプ

では、具体的にどのようなタイプに注意が必要なのでしょうか。

管理栄養士 柳井さん:ホワイトチョコレートやキャラメル、フィリング(中身)がたっぷり詰まったタイプは、満足感が高い一方で、糖質や脂質が多く含まれる傾向にあります。また、洋酒入りのものはその風味からついつい手が伸びやすいため注意が必要です。

おいしさを感じやすいタイプほど、糖質や脂質も多くなりやすい点には気を付けたいところです。

それでも…太りにくい食べ方はある?

一方で、食べ方や選び方の工夫によって、負担を抑えることも可能だといいます。

管理栄養士 柳井さん:カカオ含有量が高いもの(70%以上目安)や、原材料表示がシンプルなものを選びましょう。食べるタイミングは、糖質がエネルギーとして消費されやすい日中の活動時間帯がおすすめです。また、食後のデザートとして楽しむことで、満足感を得やすくなります。

種類だけでなく、食べるタイミングも重要なポイントになるようです。

しかも、体にうれしい成分も!?

チョコレートは「悪役」の面だけではありません。

管理栄養士 柳井さん:原料のカカオには、健康維持に役立つカカオポリフェノールが含まれています。これには抗酸化作用があり、食生活に適量取り入れることで、日々の健康管理をサポートしてくれます。

この時期のチョコ、うまく付き合うためのポイント

手元にチョコレートが増えやすいこの時期、上手に取り入れるにはどんな工夫ができるのでしょうか。

管理栄養士 柳井さん:摂取量が増えてしまわないための工夫として、一度に食べる分だけをお皿に出し、残りは棚の中にしまうなど「視界に入らない場所」へ置く習慣をつけてみましょう。個包装されていないタイプも、あらかじめ小分けにして「見える場所」から遠ざけることで、無意識のつまみ食いを防ぐことができます。

「せっかくだから早く食べ切らなければ」と焦る必要はありません。数日に分けて少しずつ楽しむよう心がけ、冷蔵・冷凍保存を活用して間隔をあける、あるいは周囲の方とシェアして楽しむのも良い方法です。小分けにして数日にわたってゆっくり味わうことで、血糖値の急激な変化を抑え、体への負担を考慮しながらバレンタインの喜びを長く楽しむことができます。

バレンタインは「知っていれば、ちゃんと楽しめる」

太りやすい理由を知り、注意したい種類を理解し、選び方と食べ方を工夫する――そうすれば、チョコレートは決して我慢だけの存在ではありません。

誰かにあげなくても、誰にももらわなくても、自分のために選んだ一粒を、納得しながら味わう――そんなバレンタインの過ごし方も、いまの時代に合った選択と言えそうです。