三菱地所ホームは1月27日、「家庭での花粉症対策」に関する調査の結果を発表した。調査は2025年12月17日~12月18日、全国の20~60代の花粉症を持つ男女1,009人を対象にインターネットで行われた。

花粉症で最も困っていること

  • 花粉症により日常生活で困っていることはありますか?/花粉が室内に入ってくる原因として思い当たるものを選んでください

    花粉症により日常生活で困っていることはありますか?/花粉が室内に入ってくる原因として思い当たるものを選んでください

はじめに、「花粉症により日常生活で困っていること」について尋ねたところ、「くしゃみの頻発や鼻づまりにより寝つきが悪い(69.6%)」と回答した人が最も多く、「室内でも仕事や家事に集中できない(29.2%)」「頭痛や肌荒れなど体調の悪化(28.8%)」と続いた。

約7割の人が睡眠への悪影響を訴えており、花粉症が日中の活動だけでなく、休息の質も低下させている状況がうかがえる。さらに、「室内でも集中できない」「体調が悪化する」といった回答も一定数見られ、屋外に限らず、室内で過ごす時間においても、花粉により生活の質(QOL)が低下している実態が示された。

室内でも症状が出ていることから、花粉が家の中に入り込んでいる状況がうかがえる。

そこで「花粉が室内に入ってくる原因として思い当たるもの」について尋ねたところ、「帰宅した際の衣類や持ち物、髪の毛や肌など体への付着(60.3%)」が最多で、「洗濯物を外に干したとき(50.7%)」「外出時や帰宅時の玄関ドアの開け閉め(50.6%)」と続いた。

自身の体や持ち物に付着して持ち込んでしまうケースだけでなく、洗濯物の取り込みやドアの開閉といった、日常生活で避けては通れない行動も主な侵入経路として認識されているようだ。多くの人が、外気そのものだけでなく、特定の行動が引き金となって花粉が流入していると考えているようだ。

  • 室内での花粉についてどのような対策をしていますか?

    室内での花粉についてどのような対策をしていますか?

「室内での花粉対策」について尋ねたところ、「室内に入る前に衣服についた花粉を払い落とす(42.3%)」が最多で、「洗濯物を外に干さない(38.5%)」「空気清浄機を使用する(36.2%)」と続いた。

侵入を防ぐための「払い落とし」や「部屋干し」、入ってしまった花粉を除去する「空気清浄機」の使用が主流となっているようだ。一方で、特に対策はしていないという回答も約2割見られ、具体的な行動に移せていない層も一定数いることがわかった。

3割以上が「換気していない」と回答

室内でも花粉による影響を感じ、対策を行なっている人が約8割いる一方で、家の空気をきれいに保つためには「換気」も必要不可欠だ。しかし、花粉が舞う時期に窓を開けることには抵抗を感じる人も多いはず。では、花粉症の人々は“換気”とどう向き合っているのか。

  • 花粉の舞う時期に換気をしていますか?/換気をする際にどんな工夫をしていますか?

    花粉の舞う時期に換気をしていますか?/換気をする際にどんな工夫をしていますか?

「花粉の舞う時期に換気をしているか」について尋ねたところ、「換気をしている(65.4%)」人が6割以上の一方、「まったく換気をしていない(34.6%)」と回答した人も3割を超えた。

花粉の侵入を恐れ、換気を完全に断念している人が3人に1人以上いる実態が明らかとなり、花粉の時期の換気ハードルの高さが示された。

そこで「換気をする際の工夫」について尋ねたところ、「短時間で換気をする(58.9%)」が最も多く、「窓などは少しだけ開ける(38.0%)」「空気清浄機やエアコンの花粉除去フィルターなどを使う(24.6%)」と続いた。

換気を行う場合でも、窓を全開にするのではなく、時間や開口部を制限することで花粉の流入を最小限に抑えようとする努力が見られる。また、フィルターなどの機器を活用して対策を強化している人も一定数いるようだ。

  • 花粉が多い時期に換気をすることで、部屋に花粉が侵入してしまう不安はありますか?/どのような理由で、花粉の侵入が不安でも換気をしていますか?

    花粉が多い時期に換気をすることで、部屋に花粉が侵入してしまう不安はありますか?/どのような理由で、花粉の侵入が不安でも換気をしていますか?

さらに「花粉が多い時期に換気をすることで部屋に花粉が侵入してしまう不安」については、約9割の人が「とてもある(32.7%)」または「ある程度ある(57.0%)」と回答した。

換気を実施している人のほとんどが、花粉の侵入に対して不安を抱えながら行っていることがわかる。対策を講じていても、「やはり入ってきてしまうのではないか」という懸念は拭えないようだ。

それでは、花粉の侵入に不安を感じながらも換気を行うのは、どのような理由からなのか。前の質問で「とてもある」または「ある程度ある」と回答した人に質問した。

「不安でも換気を行う理由」について尋ねたところ、「ハウスダストやカビの抑制のため(53.2%)」が最も多く、「ウイルス感染防止のため(49.2%)」「湿気の排出のため(45.8%)」と続いた。

花粉が入ってくるリスクを冒してでも、ハウスダストやカビ、菌やウイルスといった他の健康リスクを回避したいという意識が働いているようだ。室内の空気を衛生的に保ちたいというニーズは、花粉症の悩みと同等に切実なものなのかもしれない。

さらに、「換気をすることについて花粉以外に気になること」について尋ねたところ、「黄砂などの有害物質の侵入」(30代/女性/京都府)、「蚊などの虫の侵入」(40代/女性/徳島県)、「冷暖房の効果が下がる 排気ガスや黄砂などで汚れた空気が入ってきて家が汚れる」(50代/女性/大阪府)といった回答が寄せられた。

換気は健康維持のために欠かせない行為であると同時に、室内の衛生環境を整えるうえでも重要な役割を果たしている。その一方で、外部環境からの影響を受けやすいという課題もあり、外気の汚れやにおい、虫の侵入など、周囲の環境によって換気時の課題が異なることもうかがえる。

9割以上が「家の中の空気は重要」と回答

花粉や換気の課題を踏まえ、家庭内の空気環境に対する意識についても質問した。

  • 快適な住まいに家の中の空気のきれいさはどの程度重要だと思いますか?/空気清浄機やエアコンのフィルター管理に負担を感じますか?

    快適な住まいに家の中の空気のきれいさはどの程度重要だと思いますか?/空気清浄機やエアコンのフィルター管理に負担を感じますか?

「快適な住まいに家の中の空気のきれいさはどの程度重要だと思うか」について尋ねたところ、9割以上の人が「非常に重要である(37.1%)」または「ある程度重要である(54.8%)」と回答した。

大多数が、快適な暮らしを送る上で「空気のきれいさ」を不可欠な要素として認識していることが示された。花粉やウイルスなど外的要因への防御に加え、健康や快適性を維持する基盤として「空気環境の質」を重視する考え方が浸透しているようだ。

一方で、空気をきれいに保つための設備管理に負担を感じている人がどの程度いるのかも尋ねた。

「空気清浄機やエアコンのフィルター管理に負担を感じるか」質問したところ、7割以上が「とても負担に感じる(26.0%)」または「やや負担に感じる(47.6%)」と回答した。

きれいな空気を維持したいという意識は高くとも、そのために必要な機器のメンテナンス、特にフィルター掃除に対しては、多くの人がストレスを感じている実態が明らかになった。手間をかけずに常にきれいな空気を保てる仕組みが求められていると言える。