体重や体調、疲れやすさなど、「はっきりした不調ではないけれど、少し気になる」。そんな感覚を抱えながら、日々を過ごしている人は少なくない。 マイナビニュースが会員を対象に行ったアンケートでは、約8割の人が「体の不調や気になることがある」と回答した。その原因として挙げられたのは、ストレス(41.2%)、睡眠不足(37.6%)、運動不足(33.5%)など、いずれも忙しい毎日の中で避けにくいものばかりだった。
とはいえ、仕事や家事に追われる社会人にとって、本格的な対策に踏み出すのは簡単ではない。そこで今回は、「これくらいならできそう」と感じている不調改善のラインについて聞いてみた。
忙しい社会人の「できそう」パターン5つ
フリーアンサーを見ていくと、「本格的に運動を始める」「生活を大きく変える」といった声はほとんど見られなかった。代わりに多かったのは、条件付きで「これならできそう」と考えている工夫だ。その内容を整理すると、大きく5つのパターンに分けられる。
(1) 通勤・移動の「ついで」ならできそう
「いつもの行動の負荷を増やす。電車で椅子に座らないとか」(31歳/女性/東京都)
何かを始めようとしたとき、なかなかスタートを切れない理由のひとつが「腰が重い」ことだろう。一度オフになったスイッチは、そう簡単には入らない。ならば、新しい時間をつくるのではなく、今ある動線を少し変えるという発想が現実的だ。
「エスカレーターを使わずに階段を使う」(49歳/男性/奈良県)
「1駅分歩く」(44歳/男性/東京都)
「公共交通機関を使う時は1つ前の駅やバス停で降りて歩く」(32歳/女性/広島県)
「自転車通勤を徒歩通勤に変えて運動を取り入れる」(40歳/男性/京都府)
「運動を始める」というより、動かない時間を少し減らす感覚は取り入れやすいのではないだろうか。
(2) しっかりじゃなくて「少しだけ」なら続けられそう
「自分の過去を振り返ると時間がないことを言い訳にする傾向があるので、TikTokとかでよくある『3分で……』みたいな運動」(29歳/女性/埼玉県)
いざ始めてみても、続かないのが人の常。 だからこそ、最初からハードルを下げるという選択もある。
「最低10分歩く」(33歳/女性/神奈川県)
「YouTubeなどで簡単なストレッチ動画を見ながら、毎日10分程度行う」(26歳/女性/東京都)
「毎日の散歩と少しの筋トレ」(47歳/男性/愛知県)
毎日きっちりやる前提ではなく、やらない日があっても自分を責めなくていい量が、「やれそう」と思えるラインなのだろう。
(3) 気張らず「家の中・家の近く」ならできそう
「隣の駅のジムはすぐにやめてしまったので、近所に通いやすいジムができたら行けそうな気がする」(35歳/男性/千葉県)
対策したい気持ちはあっても、人目や移動、準備がハードルになる人は多い。本格的なジムに通い、着替えてトレーニングをして……という一連の流れが億劫になることもある。そんな場合は、家の中や家の近くで完結することが現実的だ。
「家の周りをたくさん散歩する」(30歳/男性/福岡県)
「家でヨガをする」(41歳/女性/鳥取県)
「近所の公園を散歩すること」(42歳/男性/兵庫県)
「お風呂の後のストレッチ」(29歳/男性/神奈川県)
ラフな格好で、長距離移動の負担もなく取り入れられる点は大きなメリットだろう。
(4)まずは「生活の見直し」ならできそう
「運動する気力がわかない。仕事で疲れ切っているのに、余計に疲れることはしたくない。だから残業が多い今の会社を転職から始めたい」(25歳/男性/宮城県)
多くの人が「体を動かす」という対策を思い浮かべる一方で、その前に土台を立て直したいと考える人も少なくない。
「少しでも早く就寝するようにする」(39歳/女性/神奈川県)
「ゆっくり風呂に入る。長めの睡眠をとる」(45歳/男性/大阪府)
「無理をしないで疲れたら休む」(44歳/男性/静岡県)
「寝る前に好きな音楽を聞いて、リラックスしてから眠る」(49歳/男性/栃木県)
不調の原因を「疲れ」や「睡眠不足」と感じ、休むことを優先したいという考え方がうかがえる。
(5) 意外と「デジタルとの距離感」解決ならできそう
「ずっとスマホを触ってしまうのをどうにかする。SNSで推しの情報を集めるのが最大の楽しみなので、完全にやめるのは無理」(43歳/男性/秋田県)
仕事でもプライベートでも欠かせないデジタル機器。便利で楽しい一方、使い方次第では睡眠や体調に影響することもある。完全にやめるのではなく、使い方やタイミングを調整するという声が多く見られた。
「寝る前にスマホを見ない」(46歳/女性/山口県)
「デジタルデトックスの回数や時間を増やしている」(44歳/男性/新潟県)
「SNS閲覧は移動時間だけにする」(33歳/女性/東京都)
デジタル機器そのものを否定する声はほとんど見られなかった。一方で、仕事や趣味に欠かせない存在であることを前提に、「やめる」ではなく「使い方を調整する」という現実的な工夫が選ばれている。
「がんばる」よりも、「自分のペース」を探している
今回の調査で目立ったのは、不調解消のために「本格的な対策をしっかりする」という強い意志よりも、自分の生活の中で無理なく続けられる条件を探しているという姿勢だった。
「ちゃんとやる」には届かないかもしれない。でも、「何もしない」とも違う。
時間を増やさず、量を決めすぎず、失敗しても自分を責めない――そんな「ちょこっと」の改善こそが、忙しい社会人にとって現実的な選択なのかもしれない。
調査対象 :20~49歳の社会人男女
調査期間 :2026年1月16日~17日
調査方法 :マイナビニュース会員に対するWEBアンケート
有効回答 :300 名

