ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックの閉会式から12日後、3月6日には、ミラノ・コルティナ2026パラリンピック冬季競技大会が開幕する。オリンピックとパラリンピックには、似ている競技がたくさん。一方でパラリンピックには独自のルールや工夫があり、その分、違った角度から楽しむこともできる。そこで、オリンピックとパラリンピックの競技を徹底比較! 知れば、観戦がもっと面白くなること間違いなしだ。

パラリンピックのスノーボードでは、上肢に障がいのある選手(SB-UL)と、下肢に障がいのある選手(SB-LL1、SB-LL2)が、男女に分かれて速さを競う。最後まで目が離せない、ハラハラドキドキの展開が魅力だ。

オリンピックにはない、パラリンピックの「バンクドスラローム」
photo by X-1オリンピックは「演技&スピード」
パラリンピックは「スピード」で勝負

スノーボードと聞いてまずイメージするのが、高くジャンプしたり、宙返りしたり、スピンしたり……と、度肝を抜く技(トリック)かもしれない。そんな演技で勝負するのが、オリンピックの「ハーフパイプ」「ビッグエア」「スロープスタイル」だ。一方で、スピードを競い合うのが、雪上の格闘技とも言われる「スノーボードクロス」と、シンプルに速さを競う「パラレル大回転」。スノーボードクロスには、北京2022冬季オリンピックから混合団体が加わった

パラリンピックで実施されるのは、スピード勝負の2種目。オリンピックと同じ「スノーボードクロス」と、オリンピックにはない「バンクドスラローム」だ。スノーボードクロスは、オリンピック同様、バンク(コーナー)、ウェーブ、キッカー(ジャンプ台)などが設置されたコースを複数の選手が一斉に滑り*、早くゴールした選手が勝ちとなる。バンクドスラロームはバンクのあるコースを1人ずつ、決められた回数滑走し、そのベストタイムで勝敗を決める。
*予選では1選手ずつ滑走。

オリンピックのハーフパイプでは、選手は振り子のように左右に滑りながら、空中でトリックを披露する
photo by AP/AFLO
どちらも強豪国はアメリカ
パラリンピックはこれまで2つのメダルを獲得

オリンピックの場合、第18回オリンピック冬季競技大会(1998/長野)以降の金メダル獲得数を国別に見てみると、1位アメリカ、2位スイス、3位カナダ、4位オーストリア**となっている。アメリカの金メダル獲得数は、2位スイスの2倍以上だ。ちなみに前回大会では、オーストリアとアメリカがそれぞれ金メダルを3つずつ獲得した。

一方、パラリンピックでは、平昌2018パラリンピック冬季競技大会以降の最多金メダル獲得国が、オリンピックと同様にアメリカだ。そして、2位中国、3位オランダ、4位フランスとフィンランド**と続く。日本は平昌2018パラリンピック冬季競技大会で、金メダルと銅メダルを獲得したが、ミラノ・コルティナ2026パラリンピック冬季競技大会では、それを上回る結果となるか。
**金メダル獲得数が多い順(同数の場合は、銀メダル獲得数が多い順)。

かっこよさにもこだわり
選手同士の絆を感じるシーンも

パラリンピックでは、義足をむき出しにして滑っている選手がいる。ウエアの破損を防ぐためでもあるのだが、シンプルに「かっこいいから」と、あえて見せていることも。鮮やかな色や国旗を連想させるデザインなどを施した義足の選手は、大会観戦をより楽しいものにしてくれるだろう。

また、選手たちはレース後に、抱き合いながらお互いを称え合う。選手同士の絆を感じる場面を見られるのは、スノーボードならでは。これはオリンピックとパラリンピック共通だ。

オリンピックで名勝負を演じてきた平野歩夢とショーン・ホワイト(アメリカ)が称え合うシーンは印象的だ
photo by AFLO SPORT

スノーボードは、2本板のスキーとは違い、体を一本の軸にして滑る競技だ。手や足に障がいがある選手は、バランスが取りづらい、関節の可動域が限られているといった状態でコースを滑走するため、高度な技術が必要になる。本番では、スピードや駆け引きと併せて身体の使い方にも注目したい。

text by TEAM A
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