ジャンルを超えた120台超の個性豊かな車が集結|次世代のカーカルチャーイベント「NoWhereToGo 2026」

2026年1月12日、東京・シティサーキット東京ベイ。冬の澄んだ空気の下、車を中心とした新しいカルチャーイベント「NoWhereToGo 2026」が開催された。主催は、2018年にアメリカLAと韓国ソウルを拠点にスタートして以来、様々なコンテンツと共にファッション、音楽、アート、ゲーム、飲食などの多数の領域と車文化を結びつけるプロジェクトを展開してきたPeaches.(ピーチズ)。初開催となった「NoWhereToGo 2026」には招待車両と一般エントリーを合わせて120台を超える個性豊かな自動車が会場に集結した。

【画像】ジャンルを超えた120台超の個性豊かな車が都心のサーキットに集結!(写真12点)

近年、日本の車文化は、その歴史的背景や表現の多様性により、国内にとどまらず海外からも注目を集めてきた。ストリートを起点としたカスタム文化、モータースポーツ、さらにはクラシックカーから現代的なモデルまで、世代やジャンルを越えたコミュニティが形成され、独自の進化を遂げている。Peaches.は、こうした日本独自の車文化が持つ多層性や広がりを、より立体的に発信する場としてNoWhereToGoを構想した。車を中心に、ファッションや音楽といった隣接するカルチャーを横断的に接続し、単なる展示にとどまらない交流の場をつくることが、このイベントの基本的なコンセプトとなっている。

イベントは14時から開始され、夜へと時間が進むにつれて表情を変えた。昼間は自然光のもとで車両の造形やカスタムのディテールが細部まで見渡せる一方、日没後には、デコトラのネオンが煌びやかに光り、アングラ感の強いカスタムカーは本来の輝きを手に入れたように錯覚され、車を様々な視点から感じることができた。

展示された車両はジャンルや世代を横断するラインナップだ。クラシックからモダン、カスタムの方向性も多岐にわたり、オーナーの個性が反映されたスタイルが並んだ。各車両をひと目見ようと集まる視線や、写真や動画を撮影する来場者の姿が目立った。

会場を見渡すと、来場者の中には外国人の姿も多く見られたのはこのイベントで特に印象的だったことのひとつだ。特定のブランドやモデルに限らず、日本独自の文脈で育まれてきた車やカスタムに対し、足を止めて眺め、写真を撮っている。いわゆるガラパゴス的とも言える日本の車カルチャーが、外からの視点ではひとつの魅力として立ち上がっていること。その事実が、現地の空気感を通してあらためて意識される場面でもあった。

イベントの演出面では、映画撮影用の照明設備を用いた演出が特徴的だった。この照明演出は、来場者による写真や映像の撮影体験を強く意識したものであったと言えよう。カーイベントの来場者には高性能なカメラ機材を携える者も多く、展示車両をいかに美しく記録できるかは、参加体験の一部として重要視されている。通常の展示環境では難しいドラマチックなライティングがあらかじめ用意されていた点は、このイベントの特徴のひとつと言えるだろう。

セッションのひとつとして設けられたパフォーマンスでは、パラパラのライブが披露された。車と音楽、観衆が一体となる瞬間もあり、空間に流れる時間は単なる展示会とは異なるエネルギーを帯びていた。

また、会場の一角にはイベントオリジナルリバリーを施したポルシェ 992 Cupも展示。この車両はメインスポンサーであるポルシェジャパンによるもので、日本の車文化への継続的な関与を示す存在として位置づけられていた。

終日を通じ、来場者は車を起点とした多様な体験を重ねていった。車両そのものを見る行為、オーナー同士の交流、撮影、音楽とともに過ごす時間。それらが同時並行的に進行する空間が、「次世代のカーカルチャーのハブ」というピーチズの方向性を体現していたことは間違いないだろう。