レバレジーズは、エッセンシャルワーカー向け転職サービス「レバジョブ」を通じて、ドライバーを対象に実施した「2024年問題」に関する実態調査の結果を発表した。時間外労働の上限規制を背景に、約4割が転職を検討した経験があると回答しており、労働環境や収入への影響が浮き彫りになったという。

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時間外労働の上限規制が本格適用された影響を調査

この調査は10月6日から10日にかけて、長距離トラック、中近距離トラック、タクシー、バスのドライバー630人を対象に、インターネットで実施された。

「2024年問題」とは、働き方改革関連法の適用拡大により2024年4月から時間外労働の上限規制が本格適用されたことで顕在化した諸問題のこと。「年間960時間」という時間外労働の上限が、それまでは猶予されていたトラックドライバー・建設業・医師にも適用されるようになったことで、、物流/建設/医療などの領域において人手不足やサービス供給の制約などが生じている。中でも、とくに物流業界での影響が大きいとされる。

今回の調査では、時間外労働の上限規制に伴う残業時間の変化について、28.1%が月の残業時間が「減少した」と回答した。

  • 「時間外労働の上限規制」によるドライバーの残業時間変化

    「時間外労働の上限規制」によるドライバーの残業時間変化

  • 月平均で減少した残業時間

    月平均で減少した残業時間

年収についても約4人に1人が「減少した」と答えており、減少額では「10万円~30万円未満」が最も多かったという。

  • 2024年問題によるドライバーの収入変化

    2024年問題によるドライバーの収入変化

  • 年収の減少額

    年収の減少額

職種別にみると、タクシードライバーでは残業時間が減ったという人の割合が比較的低い。残業時間が増えたという人の割合がもっとも高いのは長距離ドライバーの16.7%だが、長距離ドライバーでも残業時間が増えたという割合はその倍近くとなっている。収入についても、どの職種でも「減った」という割合が「増えた」よりも多くなっている。

  • 【職種別】「時間外労働の上限規制」による残業時間の変化

    【職種別】「時間外労働の上限規制」による残業時間の変化

  • 【職種別】 2024年問題による収入の変化

    【職種別】 2024年問題による収入の変化

職場環境の変化については、「特になし」が37.6%で最多だったものの、「残業時間の減少」(31.0%)、「所属企業の賃金の減少」(20.6%)、「職場内の退職者の増加」(19.0%)が上位に挙がった。また、全日本トラック協会の調査では、多くの事業者が賃上げを実施しているとのデータもあるとしている。

  • 「時間外労働の上限規制」による業務や生活における変化(複数回答)

    「時間外労働の上限規制」による業務や生活における変化(複数回答)

  • 【職種別】「時間外労働の上限規制」による業務や生活における変化(複数回答)

    【職種別】「時間外労働の上限規制」による業務や生活における変化(複数回答)

転職については、回答者の41.4%が「検討したことがある」と答え、9.6%が「すでに転職した」と回答した。転職を検討した理由としては、「給与が減少し、より給与水準が高い企業へ転職したかったから」が43.6%、「労働時間管理が厳格になり、ストレスが増加したから」が33.0%だった。

  • 2024年問題で転職を検討したか

    2024年問題で転職を検討したか

  • 2024年問題で転職を検討した理由(複数回答)

    2024年問題で転職を検討した理由(複数回答)

また、約4人に1人が車種の変更を検討した経験があると回答した。長距離トラックドライバーの中には、走行距離に応じた歩合給が減ることを背景に、タクシー運転手への転職を検討するケースもあるという。

  • 2024年問題で業務で運転する「車種の変更」を検討したことはあるか

    2024年問題で業務で運転する「車種の変更」を検討したことはあるか

同社事業責任者の森山氏は、法規制による労働時間短縮がドライバーの収入減につながっていると指摘。企業には新規人材の確保に加え、離職防止に向けた待遇や労働環境の見直しが求められているとコメントしている。