ランサーズは12月5日、「フリーランス法に関する実態調査2025」の結果を発表した。調査は11月3日~7日、『ランサーズ』に登録する、フリーランス(個人事業主・副業を含む)319名および企業(個人事業主を含む)26社を対象にオンラインで行われた。

  • フリーランス法施行による変化

    フリーランス法施行による変化

調査によると、フリーランス法について「内容まで理解している」と回答した人の割合は、フリーランスが10.0%、企業は3.8%と、ともに1割以下。法施行後の変化については、フリーランスの約8割が「取引先とのやり取りに変化なし」(76.5%)と回答。また、企業の9割以上が「特に対応していない」(92.0%)と回答し、契約書面の整備を行った企業は12.0%にとどまるなど、制度として定められた取引適正化の取り組みが、現場レベルではほとんど実施されていない実態が明らかになった。

  • 業務における生成AI活用の許可業務における生成AI活用の許可

    業務における生成AI活用の許可業務における生成AI活用の許可

次に、生成AIの活用状況について聞いたところ、約7割のフリーランスが日常的あるいは時々「活用している」(67.1%)と回答し、その効果として、「成果物の質が向上した」「効率化され作業量が増えた」「納期が短縮された」といった声が寄せられた。

一方、クライアントへの許可確認について尋ねたところ、「確認している」(28.5%)と回答したのは3割未満にとどまり、他方「案件によって異なる」(38.3%)や「特に確認していない」(33.2%)との回答が7割を超え、明確なルールが定まっていない実態が明らかに。

また、フリーランスの生成AI活用を許可している企業は34.6%で、「契約書で許可している」企業はわずか3.8%。「決めていない」(42.3%)という企業も4割を超え、現場での取り決めが曖昧なまま進行している状況が浮き彫りとなった。

  • AI活用の契約整備状況

    AI活用の契約整備状況

続いて、企業側に、生成AIの業務活用に関する契約整備状況を確認したところ、契約書に明記している企業はわずか4.0%にとどまり、一方で、「AI関連の契約条項整備の必要性を感じる」と回答した企業は76.9%にのぼった。課題への認識はあるものの、整備が追いついていないよう。

他方、フリーランスに生成AI活用における不安や課題を聞くと、6割超が、成果物の権利(著作権や責任範囲)について「不安を感じたことがある」(61.8%)とする一方で、「今後も生成AIを活用していきたい」(80.9%)という回答は8割を超えた。

  • 今後求められる制度・支援

    今後求められる制度・支援

次に、「フリーランス法は、AI時代の働き方や取引の課題を十分に反映できていると思いますか?」と尋ねたところ、フリーランスは「どちらかと言えばそう思う」が42.9%、企業は「どちらかと言えばそう思わない」が52.0%と、認識に差が見られた。制度の有効性に対して、双方の間で温度差が存在している。

最後に、社会全体で今後必要だと思う制度や支援を教えてもらったところ、フリーランス・企業ともに「AI成果物の法的整理」(フリーランス58.6%、企業36.0%)が最も多く、次いで「契約・報酬トラブルの防止策」「フリーランスの報酬基準策定」と続いた。