民放連は26日、生成AI開発者に対して、民放連会員社のコンテンツを無許諾で学習の対象としないよう措置を講じることなどを求める声明を発表した。
声明では、OpenAI社が今年9月30日からサービスを提供している「Sora2(sora.chatgpt.com)」から、民放連会員社が権利を保有するアニメなどのコンテンツと同一、もしくは酷似する映像が生成され、インターネット上に存在していることを挙げ、「これはSora2の開発・学習段階において、会員社が権利を保有するコンテンツを学習した結果と考えられます」と指摘。
さらに、「Sora2に限らず、権利者が存在するコンテンツと同一または類似する映像を生成し、インターネット上で誰もが閲覧できる場に公開されることを前提とした生成AIサービスの学習には享受目的が存在し、権利者の事前の許諾が必要です。会員社が権利を保有するコンテンツと同一または類似する生成物が出力される生成AIサービスの学習は、会員社の著作権を侵害するばかりか、ブランド毀損や名誉毀損など民法上の不法行為等にもつながります。違法アップロードされた会員社のコンテンツを学習に用いた場合は、問題は更に深刻です。民放コンテンツの制作にかかわる数多くの関係者(出演者、原作者、脚本家、作詞家、作曲家、制作者など)の経済的利益や人格的利益を著しく毀損し、日本のコンテンツ制作の文化とエコシステムを破壊しかねません。オプトアウトでの対応では権利侵害を防ぐことができません。また、会員社が制作・放送する報道・ニュース番組に類似したコンテンツが生成された場合は、国民生活に著しい混乱をもたらし、その影響は計り知れません。特に虚偽の災害映像、政治家の偽動画映像、外国人ヘイト映像などのディープフェイク動画が生成されれば、国民の不安を煽り、正常な判断を歪曲させ、放送事業者による公正な報道の価値を大きく毀損することを危惧します。会員社が制作・放送する報道・ニュース番組の模倣や出演者のディープフェイク動画で、人々を投資・商品購買の勧誘や詐欺まがいの行為にいざなえば、犯罪等の被害者を生み出しかねません」と訴えた。
その上で、以下の3点の対応を「強く求める」とした。
・会員社が権利を保有するコンテンツと同一または類似する生成物が出力される生成AIサービスは、会員社のコンテンツを無許諾で学習の対象としないよう措置を講ずること
・会員社のコンテンツと同一もしくは類似する映像・画像等が生成されることのないよう措置を講じること。すでに生成され、流通している場合は削除に努め、特に開発者が自ら運営するサイトからは削除すること
・生成AIに起因する著作権侵害に関する会員社からの申立てに真摯(しんし)に対応すること
