慌ただしい師走を迎えるその前に、日常を離れてゆったりと自分を整える“リトリート”の旅に出かけてみませんか――今回は、三重県が主催するプレスツアーに参加し、三重県多気町の商業リゾート「VISON(ヴィソン)」に滞在。豊かな自然に包まれた広大な敷地に、ホテルやレストラン、温浴施設、地場産品のショップなどが点在するこの日本最大級の商業リゾートが、2021年のオープン以来、多くの人に愛される理由はどこに? 筆者が体感したその魅力をたっぷりご紹介します。
■東京ドーム24個分! 三重県の中央に生まれた“美しき村”
VISONへは、東京から新幹線で約2時間半、大阪からは約1時間半。紀勢自動車道(伊勢自動車道)「紀和多気IC」から約1分、伊勢方面からは「多気ヴィソンスマートIC」から直接乗り入れできる好立地にあります。
東京ドーム約24個分という広大な敷地内には、10のエリアが点在しています。地域の“おいしい”を集めた日本最大級の産直市場「マルシェ ヴィソン」をはじめ、ベーカリー、パティスリー、ショコラトリーが並ぶ「スウィーツ ヴィレッジ」、味噌や醤油、みりんなど伝統的な食と調味料にふれる「和ヴィソン」などを展開。
「HOTEL VISON」に最も近く多彩な店舗が集まる「サンセバスチャン通り」、薬草湯が楽しめる温浴施設がある「本草エリア」、また「農園エリア」では豊かな自然の中でのんびり過ごすこともできます。広大な敷地内は歩いて回るのも気持ちよく、自家用車を使えば移動も快適。
■木のぬくもりに包まれる客室で、心身をリセット
伊勢神宮や松阪、鈴鹿などからも車で30分圏内なので、日帰りで気軽に立ち寄れますが、やっぱりおすすめは宿泊しての滞在。特に夕暮れから夜、そして朝のすがすがしさは格別です。
VISONでは、戸建てのヴィラ6棟に加え、山の斜面に建つ「HOTEL VISON」のホテル棟、そして異なるデザイナーが手掛けた4棟の「旅籠ヴィソン」から宿泊先を選べます。筆者が滞在したのは「HOTEL VISON」のホテル棟の「スタンダードツインルーム」。広々とした室内とテラスは心地がよく、窓から望む多気町の大自然に癒やされました。
全155室の「HOTEL VISON」のホテル棟では、すべての客室から雄大な自然を眺めることができます。見学した客室には、テラスに露天風呂やジャグジーが付いていたり、家族旅行にぴったりの2段ベッドが備えられていたりと、特別感たっぷり。また、愛犬と宿泊できる客室やユニバーサルルームも用意されています。
この日は平日でしたが、行楽シーズンということもあり、宿泊施設はほぼ満室。それでも敷地が広大なため、どこへ行ってものびのびと過ごせました。このほか、コンランショップ・ジャパンがデザイン監修を手がけた初のホテル「HACIENDA VISON(ハシェンダ ヴィソン)」が農園エリアに2024年にオープン。快適に車中泊ができる「RVパーク」エリアも新設されています。
■採れたての地産食材で旬を味わう農園レストラン「NOUNIYELL(ノウニエール)」
ホテル滞在の大きな楽しみが食事ですが、VISONでは、夕食・朝食ともに敷地内のレストランから好みに合わせて自由に選べます。ディナータイムに訪れたのは、たっぷりのお野菜が味わえるレストラン「NOUNIYELL(ノウニエール)」。
サステナブルな農法でオーガニック野菜を育てる自社農園をはじめ、三重県内の生産者から届く新鮮な食材をふんだんに使用。地産地消をテーマにしたイタリアンレストランで、キユーピーの協力により運営されています。
メインディッシュの伊賀牛に合わせて提供されたのが、伊勢美し国醸造所の赤ワイン「美し国 ノワール 2023」。日本人女性審査員のみで審査が行われるアジア最大級のワインコンペで受賞歴を持つこのワインは、豊かな香りとコク、そしてまろやかな渋みが料理の味をいっそう引き立てます。
ゆったりとサーブされる一皿一皿を五感で味わいながら、心にも身体にもやさしい食の時間を過ごしました。
■「本草湯」でほぐれるバスタイム‐絶景の朝風呂
美しい夕暮れを見届けると、VISONの敷地は驚くほど静寂に包まれます。月や星々が浮かぶ澄みきった夜空を楽しんでもらえるよう、屋外の照明はあえて最小限にしているのだとか。
さて、今回筆者が心待ちにしていたのが、「HOTEL VISON」に隣接する温浴施設「本草湯(ほんぞうゆ)」です。
三重大学とロート製薬が共同で開発したこの施設では、古来より気象や動植物の変化を細やかに表す「七十二候」の考えをベースに、伊勢暦や神宮暦、多気の風土や文化を融合させたVISON独自の「本草七十二候」を展開。「光陰」「水鏡」という2つの空間で、季節ごとに異なる薬草湯を楽しめます。
併設の「ミネラルミスト浴 Le Furo」(事前予約制・有料)では、温泉シェール層という希少な地層から特殊技術で抽出した良質な天然ミネラルミストを全身に浴び、代謝を高めながら発汗を促します。体の芯からじんわり温まる感覚が心地よく、デトックス効果も抜群。
さらに、露天風呂の一角には本場フィンランドのサウナ小屋を思わせる本格サウナも。香り高い薬草のアロマに包まれながら“ととのう”時間を過ごせます。
露天風呂に身をゆだね、立ちのぼる湯気に包まれながら夜空を見上げると、夜風に揺れる木々の葉音や虫たちの声が響き、ふと流れ星が。これは闇に包まれたVISONの夜だからこそ見られる、特別な光景でしょう。
薬草湯で心身が温まり、ぐっすりと眠れた翌朝。自然に目が覚めたので、朝6時のオープンに合わせて再び「本草湯」へ。男湯と女湯が入れ替わっており、夜とはまた違った雰囲気が広がっていました。朝の露天風呂からは、澄みわたる青空と山並みが一望できる絶景。湯上がりに、朝日に照らされた敷地をほんの10分ほど散歩した時間も、心が満たされる穏やかなひとときでした。
■“何もしない贅沢”‐デトックスとパワーチャージのVISON旅
滞在の締めくくり、朝食にいただいたのは、日本料理「笠庵 賛否両論」の特製出汁茶漬け御膳。艶やかな真鯛の切り身に、お店特製のごまだれをからめ、湯気の立つお出汁をたっぷりとかければ、ふわりと広がる香ばしさと旨みが体に染みわたります。
昆布や帆立の佃煮、だし巻き卵、刻み海苔などの副菜を少しずつ添えて味わったり、二膳目には、香ばしく焼き上げた紅鮭をほぐしてお茶漬けに。出汁の香りと魚の旨みが口いっぱいに広がり、朝の穏やかな空気の中で、ゆるやかに心が満たされていくのを感じました。
出発ぎりぎりまで敷地内を散策していましたが、まだ訪れたいエリアやお店はたくさん残っています。次回は2~3泊ほどかけ、ゆったりと滞在したいものです。
スマホやパソコンを手放せず、目まぐるしく過ぎていく日々の中、ここで過ごした夕暮れから夜、そして朝へと移ろう景色をただ眺める時間がどれほど貴重か、あらためて感じさせられました。
四季折々、訪れるたびに新しい癒しとパワーをくれそうな「VISON」。ぜひ次の旅先の候補リストに加えてみてはいかがでしょうか。
■information
VISON[ヴィソン]
住所:三重県多気郡多気町ヴィソン672番1/TEL:0598-39-3190






















