クリニックフォアグループは11月13日、「2025年春の花粉症の実態・服用意向に関する調査」の結果を発表した。春花粉症の331名(今年初めて発症した人を除く)を対象にした調査は2025年9月26日~9月30日、花粉症の症状で同クリニックを利用する128名を対象にした調査は2025年9月26日~10月3日、舌下免疫療法の治療経験者102名を対象にした調査は2024年5月2日~5月5日、いずれもインターネットで行われた。
4人に1人が「例年と比べて症状が悪化」
春の花粉症の人(今年初めて発症した人を除く)331名に、今年の花粉シーズンの症状を例年と比べてどう感じたかを調査したところ、約半数が「例年と同じくらい」と回答。一方で、4人に1人は「今年は症状が悪化した」と回答した。
例年と比べて「日常生活に支障を感じた」51%
春花粉症の331名(今年初めて発症した人を除く)を対象に、例年と比べて、花粉症の影響で日常生活に支障が出たかどうか調査した。その結果、「支障が出た」と回答した人は51%と半数以上にのぼった。
具体的な内容としては、「仕事や家事のパフォーマンスが下がった(57%)」が最も多く、次いで「花粉症の症状で体調不良だった(44%)」「日常的に眠気が生じた(40%)」が続いた。
この結果から、花粉症は単なる季節性の不調にとどまらず、仕事や家事の生産性、さらには日常生活全体の質にも大きく影響を及ぼしていることがうかがえる。さらに、治療薬の副作用として眠気が生じるケースもあり、症状そのものだけでなく、服用による生活への支障を強めている可能性も示唆される。
3割以上が"特に対処せず我慢している"実態も
春の花粉症で市販薬または処方薬を服用している256名に、2025年春の花粉飛散シーズンで薬が効かないと感じることがあったかどうか調査したところ、55%が「薬が効かないと感じることがあった」と回答した。
さらに、薬が効かないと感じた際に、どのように対処したか尋ねたところ、「市販薬を服用しており、他の市販薬に変更または薬を追加した(39%)」、「市販薬を服用していたが、医療機関で処方薬を服用するようになった(12%)」「処方薬を服用しており医療機関を再受診しより強い薬に変えたり追加で処方してもらった(15%)」と、66%が症状の改善に向け対処をしていた。一方で、特にお薬の変更をしなかった人は33%となった。
この結果から、薬を服用して改善がみられなかった際に、我慢している人も一定数いることが示唆される。さらに約4割の人が市販薬から、効果の強い処方薬ではなく、他の市販薬を選んでいることから、改善のための選択肢が少ない可能性があることが示唆される。
"眠くなりにくい薬"を希望する人は約8割
花粉症の症状でクリニックフォアを利用する128名を対象に、花粉症薬を医療機関で処方される際に、眠くなりにくい薬を希望するか調査した。その結果、約8割(79%)が「希望する」と回答した。
また、眠くなりにくい薬で花粉症の改善ができない場合、眠くなる副作用があってもより効果が高い薬を希望するか尋ねたところ「希望する」と回答した人は約半数に上った。
この結果から、多くの人が、副作用の眠気による日常生活への支障を避けたいという思いを持ちながらも、十分な改善が得られない場合には「眠気のリスクを受け入れても効果を優先する」という判断をしていることが伺える。
舌下免疫療法を知っている人は96%
花粉症で医療機関を受診している128名を対象に、舌下免疫療法についてどの程度知っているかを調査したところ、「知っている」と回答した人は96%にのぼった。そのうち、実際に治療を受けたことがある人は12%、治療内容まで理解している人は53%となった。
花粉症で医療機関を受診している人の間では、舌下免疫療法の認知度が高いことがわかったが、実際に治療に取り組む人は少ないことが伺える。
舌下免疫療法の治療、約半数が「やりたくない」
舌下免疫療法は、花粉症の原因物質(アレルゲン)を少量ずつ摂取し、アレルギーの根本的な体質改善を目指す治療方法。正しく治療が行われると、アレルギー症状を大幅に緩和したり、長期にわたって症状を抑えたりする効果が期待できる。スギ花粉症の場合は、初めてのスギ花粉飛散シーズンから効果が期待され、年単位で継続することで最大の効果が得られるとされている。
治療は数年にわたり継続して(3年以上推奨)、1日1回治療薬を舌の下から服用する方法で行われる。通院頻度は最初が2週間に1度で、その後は4~8週間に1度のペースで受診が必要になる。費用は保険診療で3割負担の場合、初回受診ではアレルギー検査などを含め4,000~5,000円であり、その後の定期的な通院にかかる費用は診察・治療費と薬代を合わせて1ヵ月あたり約2,000~3,000円となる(医療機関によって、通院頻度と費用は異なる場合がある)。
舌下免疫療法をやったことがない人113名に対し、上記の舌下免疫療法の概要を読んでもらい、やってみたいかどうか質問した。その結果、約半数は「やりたくない」と回答。理由について調査したところ、他項目と差をつけて「長期間の定期的な通院が面倒(56%)」が最多となった。
舌下免疫療法を始める際には、まず治療の適応可否を確認するためのアレルギー検査(血液検査)と、検査結果をもとにした初回の薬の処方を行う必要があり、初回は対面での診察が必要となる。その後は、毎日継続して服用する長期治療のため、定期的な通院が求められる。ただし、経過が安定している継続処方については、「オンライン診療」の活用が可能であり、通院における負担軽減が期待される。
9割以上が舌下免疫療法の効果を感じていると回答
舌下免疫療法の経験者102名へ、治療効果に関して調査した。
舌下免疫療法の効果を感じているか質問したところ、91%が「効果を感じている」と回答している。
さらに「効果を感じている」と回答した93人に、効果を感じ始めたタイミングについて質問したところ、「治療開始の翌年の花粉症シーズン(25%)」「治療開始から2年後の花粉症シーズン(43%)」「3年後の花粉症シーズン(21%)」と回答。効果を感じている人のうち、約7割が2年後の花粉症シーズンまでには、治療の効果を感じていることがわかった(効果・効能・副作用の現れ方は個人差がある)。











