(左から)阪神タイガースの楠本泰史、藤川球児監督、漆原大晟(写真:産経新聞社)

 NPBの世界では、ドラフト会議によって毎年多くのプロ野球選手が誕生する。その一方、戦力外通告などで退団する選手も同じように存在する。チームによっては“血の入れ替え”が断行され、多くの選手が非情宣告を受けることになる。ここでは、2025年オフに阪神タイガースを構想外となった選手を紹介する。

楠本泰史

[caption id="attachment_238461" align="aligncenter" width="530"] 阪神タイガースの楠本泰史(写真:産経新聞社)[/caption]

・投打:右投左打

・身長/体重:180cm/85kg

・生年月日:1995年7月7日

・経歴:花咲徳栄高 - 東北福祉大

・ドラフト:2017年ドラフト8位(DeNA)

 

 左の代打としての活躍が期待されていた楠本泰史。今季は16試合の出場にとどまり、昨オフに続いて2年連続で戦力外通告を受けた。

 

 東北福祉大時代には、大学日本代表の4番打者を務めた楠本。打撃面で高い評価を得て、2017年ドラフト8位で横浜DeNAベイスターズに入団した。

 

 

 ルーキーイヤーから一軍デビューを果たすと、2021年には代打として存在感を発揮。

 

 翌2022年はシーズン後半から2番打者に定着し、自己最多の94試合に出場。打率.252、6本塁打、26打点、6盗塁と飛躍の兆しを見せた。

 

 しかし、レギュラー奪取には至らず、2024年はわずか18試合の出場に。同年オフに戦力外通告を受け、今季から阪神タイガースに加入した。

 

 新天地で迎えた今季だったが、出場機会を増やせず。一軍では16試合の出場で打率.133(15打数2安打)に終わった。

 

 二軍では打率3割超をマークしていたが、チームが日本シリーズを戦っていた中、無念の戦力構想外が言い渡された。

漆原大晟

[caption id="attachment_235544" align="aligncenter" width="530"] 阪神タイガースの漆原大晟(写真:産経新聞社)[/caption]

・投打:右投左打

・身長/体重:182cm/84kg

・生年月日:1996年9月10日

・経歴:新潟明訓高 - 新潟医療福祉大

・ドラフト:2018年育成選手ドラフト1位(オリックス)

 

 今季は一軍で11試合の登板ながらも、防御率0.00を記録していた漆原大晟。しかし、移籍2年目にしてまさかの戦力外通告が言い渡された。

 

 新潟医療福祉大から2018年育成選手ドラフト1位でオリックス・バファローズに入団。プロ2年目の2020年に支配下登録を勝ち取った。

 

 

 翌2021年には34試合の登板で2勝2敗4ホールド、防御率3.03を記録。

 

 しかし、その後は登板機会を減らし、2023年オフの現役ドラフトで阪神タイガースに移籍した。

 

 新天地で再スタートを切った昨季は、自己最多の38試合に登板し、1勝4敗5ホールド、防御率3.89とまずまずの数字を残した。

 

 プロ7年目の今季は、夏場以降ファームが主戦場となったが、一軍では無失点投球を披露。二軍では31試合登板、1勝1敗7セーブ、防御率2.17の好成績を収めた。

 

 だが、チームは充実した救援陣を形成しており、来季の戦力構想から外れることになった。現役続行を目指し、他球団からのオファーを待つ。

渡邉諒

・投打:右投右打

・身長/体重:178cm/86kg

・生年月日:1995年4月30日

・経歴:東海大甲府高

・ドラフト:2013年ドラフト1位(日本ハム)

 

 岡田彰布監督時代の昨季は67試合に出場し、まずまずの働きを見せた渡邉諒。しかし、今季は一気に出場機会を減らし、今オフ戦力外通告を言い渡された。

 

 東海大甲府高から2013年ドラフト1位で北海道日本ハムファイターズに入団。大きな期待が寄せられ、2018年の後半戦から二塁のレギュラーに定着した。

 

 

 翌2019年には132試合に出場し、打率.262、11本塁打、58打点の好成績をマーク。打線に欠かせない存在となった。

 

 しかし、2021年以降は成績が下降。2022年オフに交換トレードで阪神タイガースに活躍の場を移した。

 

 移籍初年度は振るわなかったが、昨季は67試合の出場で打率.260、2本塁打、11打点を記録。主に右の代打として、貴重な一軍戦力となった。

 

 ところが、今季は一軍出場が限られ、22試合の出場で打率.158と低迷。今オフに戦力外通告を受け、移籍3年目でチームを離れることになった。

森木大智

・投打:右投右打

・身長/体重:184cm/94kg

・生年月日:2003年4月17日

・経歴:高知高

・ドラフト:2021年ドラフト1位(阪神)

 

 ドラフト1位で入団し、高卒1年目には鮮烈な一軍デビューを飾った森木大智。しかし、故障によって歯車が狂い、わずか4年で戦力外通告を受けることになった。

 

 中学時代から150キロを計測し、大きな注目を集めた森木。高知高では甲子園出場こそ逃したが、最速154キロの本格派右腕に成長。

 

 

 迎えた2021年ドラフト会議では、阪神タイガースが1位指名。鳴り物入りでNPBの門を叩いた。

 

 高卒1年目から一軍へ昇格し、デビュー戦は敗戦投手になったものの、5回まで1安打の快投。同年は2試合の先発登板にとどまったが、将来のエース候補に名乗りをあげた。

 

 しかし翌2023年以降は、故障の影響を受けて伸び悩んだ。昨オフには育成契約になると、高卒4年目の今季は二軍で14試合(14回1/3)を投げ、防御率13.81と散々な結果に。

 

 また、イニング数を大きく上回る24与四死球を記録するなど、制球難に苦しんだ。

 

 そして今オフ、ドラフト1位入団から4年で戦力外通告。他球団での現役続行を目指す。

野口恭佑

・投打:右投右打

・身長/体重:180cm/87kg

・生年月日:2000年7月17日

・経歴:創成館高 - 九州産業大

・ドラフト:2022年育成選手ドラフト1位(阪神)

 

 プロ1年目のオフに支配下契約を勝ち取るなど、飛躍が期待されていた野口恭佑。今季は思うようなパフォーマンスを発揮できず、プロ3年目にして非情宣告を言い渡された。

 

 九州産業大から2022年育成選手ドラフト1位で阪神タイガースに入団。ルーキーイヤーは二軍で67試合出場、打率.303、6本塁打、18打点の好成績を収めた。

 

 

 シーズン中の支配下契約こそならなかったが、同年オフに支配下昇格を勝ち取った。

 

 プロ2年目の春季キャンプでは柵越えを連発するなど、覚醒を予感させていたが、同年は26試合の一軍出場で打率.189、5打点と低調な結果に。

 

 さらに今季は、競争に割って入れず、まさかの一軍出場なし。二軍でも85試合出場、打率.230、1本塁打、25打点、4盗塁と大きく数字を落とし、今オフ戦力外通告を受けた。

 

 現在25歳と若く、二軍では2年連続で3割前後のアベレージを記録した実績を持つ。現役続行を目指し、他球団からの獲得オファーを待つ。

佐藤蓮

・投打:右投右打

・身長/体重:189cm/105kg

・生年月日:1998年4月11日

・経歴:飛龍高 - 上武大

・ドラフト:2020年ドラフト3位(阪神)

 

 プロ入りから苦しいシーズンが続く中、昨季にようやく一軍デビューを果たした佐藤蓮。だが、今季は右肘の手術もあって一軍未登板に終わり、戦力外通告を受けた。

 

 上武大から2020年ドラフト3位で阪神タイガースに入団。プロ入り後は故障などで思うようなシーズンを過ごせず、プロ2年目の2022年オフに育成契約となった。

 

 

 それでも、昨季はファームで見違える投球を見せ、7月末に支配下復帰。シーズン終盤に一軍デビューを飾り、1回1奪三振無失点と好投した。

 

 最終的に二軍では49試合の登板で2勝、防御率2.03、奪三振率9.43の好成績をマーク。

 

 しかし、今季は開幕からファーム暮らしが続き、二軍で19試合登板、防御率6.43と再び低迷。7月には右肘の関節鏡下関節鼠摘出術を受け、実戦復帰を果たせないままシーズンが終了。

 

 そして、今オフ戦力外通告が言い渡され、他球団で現役続行を目指すことになりそうだ。

 

 

【了】