J.D. パワー ジャパンは10月8日、2025年スマートフォン金融・決済連携プラン顧客満足度調査の結果を発表した。調査は2025年7月下旬~8月上旬、金融・決済連携タイプのスマートフォン料金プランを契約している人(18~74歳)1,945人を対象にインターネットで行われた。

総合満足度、docomoが1位に

総合満足度ランキングで1位となったのはdocomo(678ポイント)だった。「使用可能データ容量/通信速度」、「金融・決済特典のよさ」、「プラン内容の説明・案内」、「各種キャンペーン/適用割引」の全4ファクターで最高評価を獲得している。第2位はau(655ポイント)、第3位はSoftBank(651ポイント)だった。

  • 総合満足度ランキング

    総合満足度ランキング

調査全体の満足度は前年と同水準も、若年層では向上

調査全体における総合満足度スコアは638ポイント(1,000ポイント満点)で、前年調査(639ポイント)から大きな変化は見られなかった。

年代別に見ると、中年層(4059歳)が632ポイント、高年層(6074歳)が623ポイントにとどまるなか、若年層(18~39歳)では、前年比+14ポイントの664ポイントと高い評価となった。

特に「プラン内容の説明・案内」ファクターでの向上が見られ、各社によるポイント還元や特典の適用条件に関する説明や案内が改善されたことに加え、若年層で特典の仕組みや適用条件に対する理解が進んだことが背景にあると考えられる。実際に、「金融・決済連携プラン」加入によって得られる金融・決済特典について、「わかりやすい」、「充実している」、「確認がしやすい/把握しやすい」といったポジティブな回答が若年層では前年より増加しており、すべての項目で7割程までに達している。

  • 総合満足度スコア

    総合満足度スコア

ゴールド以上の利用増も金融サービス利用はいまだ限定的

携帯電話会社やそのグループ会社が提供する各金融関連サービス(クレジットカード、銀行/ローン、証券、保険)の利用状況を確認すると、ゴールド以上の上位クレジットカードの利用者が、前年から+8ポイントの21%となった。年代別で見ても、いずれの層でも2割前後となっている。一方で、上位クレジットカードの利用状況には事業者間で差が見られ、この違いは、ポイント還元を軸とした「ポイ活」への親和性や若年層に向けた戦略的なアプローチ有無が影響していると推察される。 

月々の決済額(金融決済連携プランの還元特典対象となる決済に限る)をみると、「10万円超」利用者は調査全体の10%に対して、上位クレジットカード所有者では42%に達しており、決済規模の違いが確認された。

しかしながら、携帯電話会社グループの金融サービス利用が十分に広がっているとは言い難い。上位クレジットカードの利用は、前年から増加傾向にあるものの現状では約2割にとどまっている。さらに他の金融サービスについても、銀行が2割前後、証券が1割前後にとどまっている事業者も見られ、利用の広がりは限定的であることがうかがえる。

こうした状況を踏まえると、今後の経済圏拡大にあたっては、短期的なポイント付与や還元策だけでは限界があり、通信を核とした金融を含む生活インフラブランドとして、長期的な視点で顧客との関係構築を深めることが重要だと考えられる。

  • 携帯電話会社グループが提供する金融サービスの利用状況

    携帯電話会社グループが提供する金融サービスの利用状況