CHINTAIは8月6日、「1m2あたりの平均家賃が安い駅・高い駅ランキング【東京都23区編】」を発表した。調査は2024年6月1日~2025年5月31日、CHINTAIネットに掲載された東京都23区内の物件データをもとに、1m2あたりの平均家賃が安い駅・高い駅を算出した。
1m2あたりの平均家賃が安い駅ランキング
1m2あたりの平均家賃が最も安かったのは、江戸川区の「葛西臨海公園」で2,242円だった。次いで、足立区の「見沼代親水公園」が2,607円、「江北」が2,643円という結果となった。ランキング上位10駅のうち7駅が足立区で占められており、同区からのランクインが目立った。
ランクインした駅の多くは、日暮里・舎人ライナーが乗り入れており、比較的落ち着いた住宅地が多いエリアに位置している。新宿や渋谷といったターミナル駅と比べると、駅周辺に大規模な商業施設や高層オフィスビルが密集しておらず、商業地というよりも住宅地としての側面が色濃く表れているのが特徴だ。
今回ランクインした駅は、都内で比較的家賃を抑えられるうえに、主要エリアへも無理のない範囲でアクセスできるため、通勤・通学の負担を軽減しながら生活することが可能。都心の家賃が上昇し続ける中で、「通勤・通学にやや時間がかかっても、広さと家賃のバランスを重視したい」と考える人にとっては、23区内で無理なく暮らせる、現実的な選択肢といえるエリアといえる。
1m2あたりの平均家賃が高い駅ランキング
1m2あたりの平均家賃が最も高かったのは、港区の「外苑前」で6,600円だった。続いて「竹芝」(6,492円)、「虎ノ門ヒルズ」(6,151円)と、いずれも港区の駅が上位を占めている。TOP10のうち7駅が港区、残る3駅も中央区と渋谷区に位置しており、1m2あたりの平均家賃が高い駅が、都心エリアに集中する傾向が見られる。
これらの駅周辺には、オフィスや商業施設が集積し、ビジネス・買い物・観光など人の往来が多いという共通点がある。立地の良さや周辺環境の利便性の高さが、1㎡あたりの平均家賃の高さに反映されているといえる。
特に港区や中央区では、都心中枢という立地のブランド性に加え、複数路線が利用できる交通利便性の高さが、家賃単価に大きな影響を与えていると考えられる。また、都心部に本社やオフィスを構える企業も多く、勤務先へのアクセスのしやすさという点でも評価されやすいエリアといえる。さらに、買い物・外食・医療機関などの生活利便施設も充実しており、「都市の中心に暮らすこと」そのものの多面的な価値が、今回の結果に表れている。
エリア別にみる、1m2あたり家賃の分布傾向
今回のランキング結果を地図上に落とし込んでみると、1m2あたりの家賃が高い駅と安い駅が、それぞれ特定のエリアに偏って分布していることが見えてくる。
1m2あたりの家賃が高い駅は港区に集中しており、いずれも東京23区南部にあたる城南エリアに位置している。「外苑前」「竹芝」「虎ノ門ヒルズ」などは、オフィスビルや高級タワーマンションが立ち並ぶ都心の一等地で、行政機関や商業施設も多く集まる利便性の高いエリアだ。こうした"働く・訪れる"機能が集約された都市構造そのものが、家賃単価の高さに反映されていると考えられる。
一方、家賃単価が安い駅は、足立区や江戸川区といった東京23区の北東~東部に多く見られ、いわゆる城北・城東エリアの住宅地に多く見られた。「見沼代親水公園」「江北」「葛西臨海公園」などは、比較的都心からは離れているものの、静かで落ち着いた住環境が広がっており、月々の賃料を抑えつつ、穏やかに暮らせる現実的な居住地としての魅力がある。こうした"暮らす"ことを前提とした街の性質が、家賃水準に表れているといえる。
たとえば、1m2あたりの平均家賃が最も高かった「外苑前」(6,600円)と、最も安かった「葛西臨海公園」(2,242円)を比べると、その差は1㎡あたり4,358円。トイレ1室分ほどの面積でも、月々これだけの家賃差が生じることになる。これは、2人以上の世帯の1ヵ月分のガス代や、定額制動画配信サービスの2~3ヵ月分の利用料に相当する。たった1㎡の違いでも、生活費の1項目分に影響を与えるほどの差があることがわかる。
同社では以下のようにコメントしている。 「『東京都内=家賃が高くて住めない』というイメージを持つ人も多いでしょう。しかし、 "1m2あたりの家賃"という視点でエリアを見直してみることで、立地・広さ・価格のバランスがとれたコストパフォーマンス重視の住まい探しが可能になるかもしれません。都内で暮らす選択肢を広げる、新たなヒントとなりそうです」。



