パナソニックは7月31日、エアコン室外機の節電・お手入れに関するアンケート調査の結果を発表した。調査は2025年7月3日~7月10日、エアコンを所有している20~60代の男女510名を対象にインターネットで行われた。
今夏の電気代「非常に高い」27%
今夏の家庭の電気代についてたずねたところ、「非常に高い」27%、「やや高い」46%と、73%が電気代の高騰を実感していることがわかった。
「室外機の節電対策をしていない」64%
続いて「室外機の節電対策がエアコンの節電において重要であることを知っていましたか?」という質問では、「はい」55%、「いいえ」45%と、認知が半々に分かれる結果となった。電気代の上昇を感じている人が多い中で、節電につながる室外機対策についての情報が、まだ十分に浸透していないことがうかがえる。
次に、エアコンの室外機に関する節電対策の実施状況についてたずねたところ、「積極的に対策している」13%、「やや対策している」23%と、対策を講じている人は全体の36%にとどまった。一方で、「あまり対策していない」「まったく対策していない」と回答した人は合わせて64%と、過半数が十分な対策を行っていないことが明らかになった。
具体的な対策方法としては、「室外機の周りに物を置かない」57%、「室外機カバーを取り付ける」35%、「ドレンホースのゴミや虫を除去する」・「よしずなどで日陰に置く」22%が上位の結果となった。
室外機のお手入れや掃除「ほとんどしていない」36%
室外機のお手入れや掃除については、「頻繁にしている」6%、「時々している」25%に対し、「ほとんどしていない」36%、「したことがない」33%と、69%がメンテナンスが行き届いていない実態が浮き彫りになった。
お手入れをしない理由としては、「やり方がわからないから」41%、「面倒だから」39%、「必要だと知らなかったから」21%が上位に挙げられ、情報不足や手間の問題が大きなハードルとなっていることがわかった。
室外機の節電対策や掃除の必要性を感じている人は58%
こうした背景の中、「室外機の節電対策や掃除の必要性を感じている」と回答した人は全体の58%にのぼり、多くの人がその重要性を認識しつつも、実際の行動にはまだギャップがあることがうかがえる。
室外機の節電対策&お手入れ方法
室外機の節電対策&お手入れ方法について、パナソニック エアーマイスターの福田風子氏が解説する。
1.直射日光を避けて、室外機の周辺温度上昇を防ぐ
室外機が直射日光を受ける場所に設置されていると、冷房時の効率が悪くなる。同社の試験では、同じエアコンの設定でも外気温が35℃の場合に比べて30℃の場合の消費電力は約52%となり、約半分になることがわかっている。これは、エアコンは外気温と設定温度の差が大きいほど、消費電力量が多くなるためだという。
この「外気温」とは、室外機の吸い込み温度を指す。つまり、厳しい暑さの日でも室外機の周辺温度を下げることができれば、消費電力を減らすことができるという。空気の流れを遮らない「よしず」などを立てかけて、影をつくるなどできる。
同社によれば、室外機の吸込み温度を1℃下げることは、実は設定温度を1℃上げることと同じく約13%もの消費電力の削減につながるという。例えば、14畳エアコンの場合、冷房期間(135日・1日18時間運転)において約60.2kWh下げることができるため、冷房期間合計で約1865円の節約につながる。
室外機の周囲を整理整頓、裏側のチェックも忘れずに
室外機の周辺に物を置いたり、熱の吹き出し口をふさぐように囲ってしまったりすると、エアコンの冷房効率が大きく低下する場合がある。
また、室外機も意外に汚れるもの。ホコリや落ち葉などのゴミが溜まると熱交換の効率が下がり、消費電力アップにつながる可能性もあるため、特に風の強い日や台風が過ぎた後にはチェックしたい。
室外機の裏側のホコリやゴミも忘れずに、丁寧に取り除くことが大切。ただし、室外機の内部に入り込んでいる場合は、無理に取ろうとすると熱交換器のフィンを破損したり、ケガをしたりする可能性があるため、手の届く範囲でのお手入れにとどめるべきだとしている。
NG&注意が必要な室外機の節電対策
節電対策の中には、一見効果がありそうでも、実は逆効果になったり、室外機に負担をかけたりするものもある。以下の対策は、実施する際に注意が必要となる。
1.室外機カバーを取り付ける
直射日光を避ける目的でカバーをかける人も多いが、エアコンの通風を防ぐものがあると消費電力がアップしてしまう可能性があるという。室外機の据え付けは、放熱に必要なスペースとして、前・後・左・右・上・下のうち少なくとも3方向を開放し通風路を確保する必要があるとのこと。
2.ドレンホースの先端に虫除けカバーをつける
虫の侵入を防ぐためにキャップやネットをつけるのは虫除け対策として有効だが、目が細かすぎると排水が詰まりやすくなり、逆に水漏れや故障の原因になることも。防虫対策をする際は、通水性を確保したメーカー公式の防虫キャップを使用し、定期的に詰まりがないか確認することが大切だという。また、排水がうまくいくようにドレンホースが下向きになっているかをチェックし、詰まったゴミは割り箸などでかき出して取り除く必要がある。
3.濡れタオルとバケツで天板を冷やす
室外機の上に濡れタオルを置いて冷却する方法は、水が内部に入り込むリスクがあり故障の原因になったり、風でタオルが飛ばされて室外機の給排気口に巻き込まれたりする可能性もあるため、おすすめできないとのこと。天板の温度を下げたい場合は、メーカー公式の室外機日よけ屋根がおすすめだという。
実はNGな室外機のお手入れ方法
室外機は水が入りにくい構造だが、内部は非常にデリケート。勢いよく水をかけたり、高圧洗浄機を使用することは避けるべきとされている。また、市販のエアコン洗浄スプレーなどは部品を傷めたり、詰まりの原因になったりすることもあるため、同社では使用を推奨していない。
室外機は汚れに強いので、室内機のフィルターのようにこまめな掃除は必要ないが、エアコンがベストな状態で作動できるように、年に1~2回、室外機のお手入れが推奨される。
台風シーズンや豪雨にも要注意
エアコンの室外機は強風や豪雨など過酷な環境を想定した品質試験を実施しているものの、台風などで室外機の転倒・位置ずれ・浸水が起きる場合がある。
トラブル例1.室外機の転倒・位置ずれ
設置する土台をコンクリート製などの重量のあるものにする、防振マットや転倒防止用の金具を使用するといったことが挙げられる。エアコンを新規で設置する場合は、取り付け業者と相談し、できるだけ風の影響を受けにくい場所を選ぶことが重要であるとされている。
万が一、転倒・位置ずれが発生した場合は、自分で動かさないこと。無理に動かすと配管に負担がかかり、破損してしまう可能性があり、中を通る冷媒ガスが漏れてしまう恐れも。冷媒ガスは触れると凍傷になる可能性がある。漏電のリスクがある他、室外機自体も重量があって危ないので、自分で動かそうとせず、メーカーや修理業者に相談するよう同社は呼びかけている。
トラブル例2.室外機の浸水
室外機内部への浸水は、漏電につながる。台風時などにエアコンを使っていて、ブレーカーが落ちた場合は漏電のサイン。こうした異常を放置し使用を続けると、室外機まで故障させることになりかねないという。また、水没した場合は、水だけでなく泥のように微細な異物も内部に入り込み、サビが発生しやすくなるなどで劣化を早めることも。いずれにしても安全に動作しない可能性が高いため、メーカーや修理業者に相談することが求められる。
パナソニック「エオリア」調べ









