人類の未来は、赤い惑星にかかっているかもしれません。火星への探査が進む中、私たちは新たなフロンティアに挑もうとしています。未知の世界で待ち受ける可能性と課題に、あなたも一緒に目を向けてみませんか?
夏こそ満たしたい“大人の知識欲”シリーズ。今回は『宇宙と物理のしくみがわかる! すごすぎる宇宙・天文の図鑑』(KADOKAWA)より火星の話をお届けします。
■人類は火星に居住できるか?
現在の技術で居住可能な太陽系の惑星が火星です。各国が火星への有人飛行、基地の設立を計画しており、アメリカの企業・スペースXは火星での都市建設を目指しているようです。火星で私たちがまず必要なのは水と酸素と宇宙服です。
火星には、30億年前まで液体の水が広範囲に存在していたようです。しかし火星は地球の半分程の大きさ、質量は10分の1程の小さな惑星です。小さいがゆえに、内部が冷却し、太陽風から大気を守っていた磁場が消え、大気は吹き飛ばされ、液体の水も蒸発または凍結しました。よって火星にはかなりの量の氷が極域(南極や北極)や地下にあります。液体化すれば数十m以上の水が火星の表面を覆うでしょう。
また、太陽風で吹き飛ばされなかった重い二酸化炭素が、火星の大気を作っています。極域にドライアイス(二酸化炭素の氷)もあります。二酸化炭素を高温で分解して酸素を取り出す実験(モキシー:MOXIE)はすでに火星で行われています。
<火星豆知識>
宇宙服なしで火星に立ったら、たとえ酸素マスクがあっても即死してしまいます。火星の大気圧は地球の150分の1しかなく、そのため血液が沸騰し始めるのです。気温は−65℃以下なのに沸騰するのです。


