汗のニオイはなぜ発生するの?(PIXTA)

6月に入り、気温も湿度もぐんと上がり、梅雨から夏へと季節が移り変わるこの時期。誰もが気になり始めるのが「汗」と「ニオイ」です。通勤・通学中や職場、学校でのふとした瞬間に、「もしかして自分、ニオってる?」と不安になることもあるのではないでしょうか。

今回は、そんな季節特有の悩みに寄り添うべく、制汗デオドラント「デオナチュレ」でおなじみの株式会社シービック デオナチュレ マーケティング担当 井上茉由さん、または皮膚の専門家である渋谷スクランブル皮膚科 院長の下方征先生に、汗やニオイ、そして効果的な対策についてお話を伺いました。心理的な不安を軽減し、快適に過ごすためのヒントが満載です。

皮膚科の専門医に聞いたニオイのこと

Q.汗のニオイはなぜ発生するのですか?

下方征先生:もともと汗にはほとんど臭いがありません。しかし汗が出た時、皮膚にいる常在菌が汗や皮脂に含まれる成分を分解するため、臭いの強い物質が生まれます。

Q.汗にはどんな種類があり、どんなニオイに関係していますか?

下方征先生:身体から出る汗の種類は2種類あり、含まれる成分もそれぞれ異なります。頭皮を含め全身の皮膚に存在する「エクリン腺」からは、運動した時に出るような比較的さらっとした汗が出ます。一方、「アポクリン腺」からは、ワキや胸、脚の付け根と限られたところから出る、少しベタベタした汗が出ます。この汗にはタンパク質、糖質、脂肪酸、アンモニアなどが含まれており、皮膚にいる常在菌によってそれらの物質が分解されることで、ニオイの原因物質が生まれます。

Q.脇や足、頭など部位によってニオイの原因は異なりますか?

下方征先生:

脇(ワキ)
脇のニオイは主に「アポクリン腺」から分泌される汗と皮脂、垢が皮膚の常在菌によって分解されることで発生します。アポクリン腺の汗は脂質やタンパク質を多く含むため、分解されると特有の強いニオイ(ワキガなど)が生じやすくなります。


足のニオイは、足裏や指の間に多く存在する常在菌が、汗や皮脂、古い角質を分解することで「イソ吉草酸」などの悪臭成分を発生させるのが主な原因です。足は靴や靴下で蒸れやすく高温多湿になりやすいため、菌が繁殖しやすい環境となっています。

頭(頭皮)
頭皮のニオイは、汗や皮脂の分泌が多いことに加え、髪の毛が密集して高温多湿になりやすい環境で、雑菌が繁殖しやすいことが原因です。特に皮脂の分泌量が多いと、分解された際に独特の頭皮臭が発生しやすくなります。

Q.加齢臭やストレス臭など、年齢や心理状態による違いはありますか?

下方征先生:加齢臭の主な原因は『2-ノネナール』という成分です。この成分は男性で35歳前後、女性で40歳前後から分泌が始まり、年齢とともに増加します。特に50代以降により顕著になります。

一方、緊張や不安、興奮などストレスを感じたときの汗は「精神性発汗」と分類され、エクリン腺とアポクリン腺の両方から汗が分泌されます。この汗は脂質やアンモニア、ミネラルを多く含んでいるため、ニオイを発しやすくなります。 

制汗デオドラント「デオナチュレ」の担当者に聞いた、この夏のニオイ対策は?

. 市販の制汗剤やデオドラントの選び方と使い方のコツは?

井上さん(デオナチュレ マーケティング担当):

手軽に汗・ニオイケアをしたいなら、スプレータイプ。長時間しっかりと汗・ニオイを抑えたいなら、肌に直接塗る“直(ジカ)ヌリ”タイプがおすすめです。スティック、ロールオン、クリームといった形状があり、肌にピタッと密着させることができるので効果が長持ちします。

また、制汗デオドラント選びでは、含まれる成分も大切です。なかでも注目したいのは、「焼ミョウバン」配合のもの。「焼ミョウバン」には、1.汗を抑える効果  2.抗菌効果  3.防臭効果と3つの効果があり、汗そのものを抑えたり、ニオイの発生も元から防いでくれます。

そして使うタイミングも大切です! ポイントは、「汗をかく前に使うこと」。ニオイの原因は、汗をかき時間が経つと、汗と皮脂をエサに菌が繁殖することにあります。朝、制汗デオドラントをつける前に、タオルで夜中にかいた汗を拭き取る、または、シャワーでサッと流してから制汗デオドラントを塗ることで、1日をより快適に過ごすことができます。

Q.どの時期にどんな商品が売れていますか?

井上さん:「制汗剤やデオドラントって、夏しか使わないものじゃないの?」そう思っている方は、少し時代に取り残されているかもしれません。かつては汗対策=夏というイメージが強かったのですが、いまや制汗デオドラントは1年を通して手に取られる「生活必需品」となりつつあります。

実際デオナチュレで大人気の足用のクリームタイプの制汗剤は、ブーツを履く秋冬や、男性の場合であれば革靴や、スニーカーによる蒸れなどからも汗とニオイを防いでくれることから、季節を問わず男女ともに年間で人気のアイテムです。

また、就職活動中の学生さんなどは、慣れないスーツを着て面談を受けるなど、緊張からくる発汗も多くみられることから、ワキ用の制汗剤に加え、パフでつけるパウダータイプの制汗剤などを、汗がたまりやすい胸元や、髪の毛がはりつきやすい首元に使うなどをされている方が多いですね。

.汗をかいた後の正しいスキンケア方法は?(拭き方・洗い方など)

 井上さん:汗をかいたら、なるべく早めに清潔なタオルなどで、やさしく拭き取ることが基本です。汗を放置すると皮脂と混ざり、それを菌が分解することでニオイが発生してしまうからです。また、雑菌が肌にとどまり続けることで、かゆみや赤みなど、汗による肌トラブルにつながることもあります。拭き取る際も、ゴシゴシと強くこするのではなく、ポンポンと軽く押さえるようにしましょう。

たくさんの汗をかいた日は、シャワーだけで済ませず、お風呂に入って、しっかりと皮脂や汚れを落とすことが大切です。

皮脂は時間が経つと酸化し、ベタつきやニオイの原因になり、普通の洗浄では落としにくくなってしまいます。そのため、汗・ニオイが特に気になるワキや足などは、“直(ジカ)ヌリ洗いもおすすめです。

洗浄料をタオルやスポンジ等を使わず手で直接肌に塗り込みマッサージするように洗うことで、汗や皮脂汚れをすっきり洗い落とせます。その際、2-3分間程度、肌にのせて放置してから洗い流すのもおすすめです。専用のアイテムもありますので、探してみてください。 

◇けつろん!

汗やニオイが気になる人は、早めの対策を

汗やニオイが気になる季節には、早めの対策が大切です。汗自体は無臭ですが、菌が分解することでニオイが発生します。特に脇や足、頭皮は要注意。制汗剤は「汗をかく前」に使うのが効果的で、焼ミョウバン配合の直ヌリタイプがおすすめです。汗をかいた後は、やさしく拭き取り、しっかり洗うことで清潔を保ちましょう。日々のケアで、夏も快適に過ごせます。

◇教えてくれた先生

下方 征(しもかた ただし)先生
渋谷スクランブル皮膚科(汗のクリニック)院長

2004年名古屋市立大学医学部卒業
東京医科大学病院皮膚科勤務を経て2021年に渋谷スクランブル皮膚科を開業
複数の皮膚科専門医による総合的な皮膚の診療を行う
汗の悩みに関する治療経験多数
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
労働衛生コンサルタント

井上 茉由
株式会社シービック デオナチュレ ブランド マーケティング担当

男女問わず若者からシニアまで、汗とニオイに悩むすべての人にデオナチュレの素晴らしさを届けたいと願う入社5年目の若手ホープ

文・編集:学生の窓口編集部
協力:株式会社シービック「デオナチュレ」https://deonatulle.com/


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