FA権が取れない!? プロ野球、今オフのFA有力候補選手6人。一軍登録日数…

プロ野球 最新情報

 競争の激しいプロ野球の世界では、フリーエージェント(FA)権の取得は一軍で継続的な活躍を見せた証明となり、一つの勲章と言える。今季もFA権の取得が見込まれる選手は多くいるが、節目のシーズンに苦しむ選手も少なくない。ここでは、今季のFA権取得が危ぶまれている選手を紹介する。

植田海(阪神タイガース)

・投打:右投両打

・身長/体重:175cm/70kg

・生年月日:1996年4月19日

・経歴:近江高

・ドラフト:2014年ドラフト5位

 

 代走や守備固めとしての役割を確立し、2018年には104試合に出場した植田海。だが、近年は一軍に帯同しているものの、出場試合数を減らしている。

 

 近江高から2014年ドラフト5位で阪神タイガースに入団。プロ入り後は二軍で実戦経験を重ね、高卒4年目の2018年に自身初の開幕一軍入りを掴んだ。

 

 

 同年は遊撃手として先発出場の機会を増やし、自己最多の104試合に出場。19盗塁、18犠打と持ち味を発揮した。一方で、打率.192と打力には課題を残し、以降は代走や内外野の守備固めなど、途中出場がメインになった。

 

 2021年には自身3度目の2桁盗塁(10個)をクリア。矢野燿大監督時代には積極的に起用されていたが、退任後は出場機会を年々減らしている。

 

 昨季もスタメン起用はほとんどなく、59試合の出場で打率.273(11打数3安打)、4盗塁という成績でシーズンを終えた。

 

 プロ11年目を迎える今季も、出番は限られているが、このまま一軍に生き残り、節目のFA権取得を目指したい。

濵口遥大(福岡ソフトバンクホークス)

・投打:左投左打

・身長/体重:1873m/80kg

・生年月日:1995年3月16日

・経歴:三養基高 – 神奈川大

・ドラフト:2016年ドラフト1位

 

 昨オフに福岡ソフトバンクホークスへトレード移籍した濵口遥大。心機一転のシーズンだったが、苦しいスタートを強いられた。

 

 神奈川大から2016年ドラフト1位で横浜DeNAベイスターズに入団。大卒1年目から開幕ローテーション入りを果たすと、最終的に22試合(123回2/3)を投げ、10勝6敗、防御率3.57をマーク。即戦力の働きを見せた。

 

 

 翌年以降も先発としてコンスタントに起用された濵口。ルーキーイヤーの数字を超えることはできなかったが、一軍の戦力として活躍を続けた。

 

 昨季は、レギュラーシーズンこそ11試合登板で2勝4敗、防御率3.25の成績となったが、ポストシーズンでは先発だけでなくリリーフとしても好投を見せ、チームの日本一に貢献した。

 

 すると、同年オフに三森大貴との交換トレードでソフトバンクへの移籍が決定。新天地での躍進が期待されていたが、開幕二軍スタート。4月中旬には国指定の難病である黄色靱帯骨化症と診断され、リハビリから復活を目指すこととなった。

岡本和真(読売ジャイアンツ)

・投打:右投右打

・身長/体重:186cm/100kg

・生年月日:1996年6月30日

・経歴:智弁学園高

・ドラフト:2014年ドラフト1位

 

 2025年は国内FA権の取得を迎える節目のシーズンとなっていた岡本和真だが、まさかの長期離脱を強いられることになった。

 

 智弁学園高から2014年ドラフト1位で読売ジャイアンツに入団。高卒4年目の2018年に大ブレイクを遂げ、打率.309、33本塁打、100打点の好成績を残した。

 

 

 その後も活躍を継続し、2020年から2年連続で打撃2冠(本塁打、打点)を獲得。2023年には自己最多の41本塁打を放ち、3度目の本塁打王を戴冠。

 

 2018年から6年連続で30本塁打をクリアするなど、不動の4番打者として君臨した。

 

 今季も開幕から32試合の出場で打率.308、8本塁打、25打点と打線を牽引していたが、5月6日の阪神戦で、一塁守備の際に打者走者と交錯して負傷交代。その後、左肘の靱帯損傷の診断を受け、全治約3ヶ月の見込みとなっている。

 

 チームにとっても大きな痛手となっているだけに、1日も早い戦列復帰が待たれている。

関根大気(横浜DeNAベイスターズ)

・投打:左投左打

・身長/体重:173cm/78kg

・生年月日:1995年6月28日

・経歴:東邦高

・ドラフト:2013年ドラフト5位

 

 2023年にはレギュラー起用されるなど、躍進を遂げた関根大気。だが、昨季は出場機会を大きく減らし、今季も一軍での出番が限られている。

 

 東邦高から2013年ドラフト5位で横浜DeNAベイスターズに入団すると、高卒1年目に早くも一軍の舞台を経験。高卒3年目の2016年には代走や守備固めを中心に、70試合に出場した。

 

 

 その後は二軍を主戦場とするシーズンが続いたが、2021年に再び一軍へ定着。2023年には打撃が開眼し、自身初の規定打席に到達。140試合の出場で打率.261、4本塁打、31打点、11盗塁の好成績を収めた。

 

 3年連続で100試合出場をクリアしていた中、昨季は梶原昂希ら若手の台頭があり、レギュラーを奪われる形に

 

 今季は開幕二軍スタートとなり、5月11日に一軍昇格も、わずか1試合の代走出場で登録抹消。2025年中の国内FA権の取得が見込まれていたが、厳しい状況となっている。

国吉佑樹(千葉ロッテマリーンズ)

・投打:右投右打

・身長/体重:196cm/106kg

・生年月日:1991年9月24日

・経歴:秀岳館高

・ドラフト:2009年育成選手ドラフト1位

 

 昨季は球団新記録となる24試合連続無失点を達成し、41試合に登板した国吉佑樹。今季は一転、いまだ一軍登板がない状況だ。

 

 2009年育成選手ドラフト1位で横浜ベイスターズに入団。高卒2年目の2011年に支配下登録を勝ち取ると、翌2012年には先発ローテーションに定着し、19試合登板で4勝12敗、防御率3.67をマークした。

 

 

 その後は中継ぎに転向し、2019年には自己最多の53試合に登板。2021年は防御率5点台と苦しんでいた中で、シーズン途中に有吉優樹との交換トレードで千葉ロッテマリーンズに移籍。

 

 新天地では息を吹き返し、移籍後に限っては25試合の登板で2勝0敗17ホールド、防御率1.44の好成績を残した。

 

 翌2022年からは登板機会が激減したが、昨季は41試合の登板で3勝1敗10ホールド、防御率1.51と復活。

 

 しかし、今季は再び状態を落とし、開幕から二軍暮らしが続いている。国内FA権の取得が見込まれていたが、正念場のシーズンとなりそうだ。

福田周平(オリックス・バファローズ)

・投打:右投左打

・身長/体重:167cm/65kg

・生年月日:1992年8月8日

・経歴:広陵高 - 明治大 - NTT東日本

・ドラフト:2017年ドラフト3位

 

 近年は不本意なシーズンを過ごしている福田周平。再起を図る今季は、国内FA権の取得が見込まれていたが、開幕からつまずく結果となった。

 

 NTT東日本から2017年ドラフト3位でオリックス・バファローズに入団。ルーキーイヤーから二塁のレギュラーに定着すると、翌2019年には135試合出場、打率.250、2本塁打、38打点、30盗塁、出塁率.342の好成績を収めた。

 

 

 2021年以降は外野手に転向し、翌2022年にはゴールデングラブ賞を受賞。同年は118試合に出場し、打率.268、24打点、9盗塁の活躍でリーグ優勝、日本一に貢献した。

 

 しかし、2023年は打撃不振に陥り、わずか36試合の出場で打率.191と低迷。昨季も思うような成績を残せず、69試合の出場に終わった。

 

 今季は開幕一軍スタートを切ったが、打率.188と振るわず、4月21日に登録抹消。その後は二軍調整が続いている。なんとか浮上の足掛かりを掴みたいところだ。

 

 

【了】