――20年の歩みを振り返ってどのように感じますか?
橋本:めっちゃスポットライトを浴びるタイプではないですが、いぶし銀というか、地道にコツコツやってきて、単独ライブ面白かったから来年も行こうと思ってくれる人が少しずつ増えてきたのかなと思います。今回のタイトルは「純米大銀醸」で、「醸す」という字が入っていて、熟成された20年の良さというか、脂が乗っている感じが出ればいいなという思いがあります。
鰻:派手さなんてないですから、ほんまに一歩一歩やってきたなと。それが自分たちらしいなと思います。
――『M-1グランプリ2016』優勝と輝かしい成績を残されていますが、地道にコツコツというタイプだなと?
橋本:テレビスターというわけでもないですから。よく「地味」と言われますし、自覚はしています(笑)
鰻:『M-1』優勝で急に何かが変わるというわけでもなかったので。今まで転機というものがないんです。これからじゃないですか!?
橋本:今後転機があったらいいなと思います。
――大きな変化はなかったとのことですが、『M-1』優勝はお二人にとってどういうものになっていますか?
鰻:『M-1』優勝という肩書きがついたのはありがたいです。
橋本:漫才師として飯食っていける、やめんでええという感覚で、その喜びはありました。でも2016年頃は職人同士の戦いみたいな感じで、優勝したら一気に仕事が入るという感じでもなく、コツコツやってきたなと。スルメみたいにじわじわ良さを感じてもらえているのかなと思います。
鰻:やっぱ銀シャリがいないとあかんなという風に思ってもらえていたらうれしいです。
――じわじわ好きになるというのは、やはりネタの面白さに尽きるのでしょうか。
橋本:ライブをたくさんやっているというのが大きいのかなと思います。直接見て面白かったと思われるのが一番効力があると思うので。
鰻:このツアー以外にもう1個、47都道府県を巡るツアーをやっている芸人なんてたぶんいないと思います。それで全国各地を訪れて、ほんまにコツコツです。