関西テレビは14日、7日付で専務を辞任した喜多隆氏について、女性から性被害の申告があったことを明らかにした。

  • 関西テレビ本社=大阪市

同局では今年4月上旬、女性から「昨年、喜多氏から性被害に遭った」と申告があったことを受け、常勤監査役を中心とする社内調査チームを立ち上げ、外部弁護士の協力も得て調査を行った。

密室での出来事のため調査については限界があり、確定的な事実の認定はできなかったというが、「当社としましては、調査結果を分析し外部弁護士の意見を聞いた結果、女性の訴えに一定の真実性があり、喜多氏の地位・職責に鑑み、当社の定める『倫理・行動憲章』に抵触している」と判断。喜多氏は、性加害について否定しているというが、局として辞任を促し、喜多氏から「一身上の都合で辞任する」旨の申し出があり、7日付で辞任となった。

同局は「事案の内容に鑑みて、また、関係者のプライバシーにも関わるため、当社から女性の申告内容や調査の過程及び結果の詳細について言及することは差し控えるべきと考えています」とした上で、「高い倫理観と人権意識を持つべきメディア企業の取締役が、このような事案について疑念を持たれる事態に至ったことについて、当社として極めて重く受け止めております。今後、関西テレビとしましては、人権尊重やコンプライアンス重視の姿勢をあらためて徹底し、取り組んでまいります」とコメントしている。