東武鉄道は30日、今年度の鉄道事業において総額498億円の設備投資を行うと発表した。同社は大師線(西新井~大師前間)で自動運転(GOA3)の実現に向けた検証を進めており、2025年度に自動運転対応新造車両および自動運転システムの設計検討業務を実施するとのこと。
将来にわたる少子高齢化と沿線人口・労働人口の減少が進む中、安全かつ利便性の高い輸送サービスを維持継続するため、業務の自動化・機械化を推進する必要があるという。東武鉄道は都市路線・地方路線が混在する多様かつ広範囲にわたる鉄道網で列車を運行していることから、将来的な添乗員付き自動運転(GOA3)の実現をめざし、大師線で検証を行っている。
検証運転の実施は2028年度以降の予定。これに向けて、2025年度は前方障害物検知システムの仮設搭載検証を行うとともに、自動運転に対応した新造車両および自動運転システムの設計検討業務を実施する予定となった。自動運転に対応した新造車両について、「2026~2027年度に4編成を導入します」としている。
なお、東武鉄道は長期経営ビジョンにおける目標数値等の変更についても発表しており、実現に向けた主要プロジェクト(鉄道)のひとつに「自動運転」を挙げている。大師線で実証を開始するほか、亀戸線への導入も検討。その後、順次拡大するとのこと。