「太く短く」…最大瞬間風速がすごかった”天才”(2)監督が酷使を認めて”謝…

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 プロ野球の世界では、長く安定した成績を残し続ける選手もいれば、太く短く圧倒的な成績を残し、ファンの記憶にその活躍を刻む選手たちもいる。今回はその後者にあたる選手の中で、とりわけ活躍が印象深い投手たちにフォーカスを当てて紹介する。

 

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伊藤智仁(いとうともひと)

投打:右投右打

身長/体重:183センチ/76キロ

生年月日:1970年10月30日

経歴:花園高-三菱自動車京都-ヤクルト(1993-2003年)

 

 伊藤智仁の最大瞬間風速はやはり衝撃のルーキーイヤーだろう。前半戦14登板で、109回を投げて、7勝2敗、防御率0.91の成績。7月に故障で離脱し、シーズン中に復帰することはなかったが、前半戦だけの成績で新人王を獲得した。防御率0点台の新人王は、2021年シーズンに広島東洋カープ・栗林良吏が達成するまで伊藤だけが持つ記録だった。

 

 

 驚くことに、前半戦わずか2カ月半の間に1733球を投じた伊藤。この球数は、一年間概ね先発ローテーションを守った投手が投げる球数(※)である。

 

 野村克也監督が当時の“酷使”を振り返って謝罪したこともあったが、「先発完投型」の時代であったことや、伊藤自身も一度マウンドに上がったら降りたくないという先発としてのプライドを強く持っている投手であったことも理由の一つだろう。

 

 伊藤と言えば、社会人時代に習得したという切れ味抜群のスライダーが武器。野村監督をして「別格」と言わしめた“伝家の宝刀”は、今なお球界最高の変化球の一つとして語り継がれている。全盛期こそ短かったが、それ以上に人々の記憶に焼き付ける輝きを魅せた選手だった。

 

※参考:2021年の菅野智之(投球回115回2/3)の投球数が1766球

 

 

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【了】