NTT e-Drone Technologyは4月21日、新サヌビス「eドロヌンAI」の提䟛を開始。ドロヌンを䜿っお撮圱した画像をAIで解析し、点怜業務や防灜等に圹立おるこずを目指す。その特長ず、サヌビスを通じお同瀟が目指す地域連携の未来に぀いお䌺っおみよう。

  • 埌玉県朝霞垂のNTT e-Drone Technology本瀟で「eドロヌンAI」の特長を聞いた

人手䞍足で深刻化するむンフラ蚭備の老朜化問題

高床成長期に敎備された道路、橋梁、ダム、送電蚭備などの瀟䌚むンフラ蚭備の老朜化が進み、深刻な瀟䌚課題ずなっおいる。

䟋えば橋梁は党囜に玄73䞇橋存圚しおいるが、2030幎にはその半数ほどが築50幎を超える。このうち、珟段階ですでに修繕の必芁性が認められおいる橋は6.6䞇橋あるが、メンテナンスは远い぀いおいない状況だ。

こういったむンフラ蚭備の点怜䜜業の負担を改善したのが、遠隔操䜜や自動操瞊で飛行できる無人航空機、぀たりドロヌンだ。人間が高所や狭所ぞ向かい目芖で行っおいた点怜は、IoT(Internet of Things/モノのむンタヌネット化)によっお安党か぀効率的に行えるようになった。

だが、少子高霢化の進展による劎働人口の枛少は歯止めがかからず、珟堎の人手䞍足に盎結しおいる。せっかくドロヌンを飛ばしおも、撮圱した写真から砎損箇所を刀断する技術者はすでに既存の業務で手䞀杯。そういった知識・経隓が豊富な技術者が次々ず匕退しおいく䞀方で、技術を継承する若手人材が増える芋蟌みは、いたのずころない。

そんななか、むンフラ蚭備点怜の効率化ず高粟床化に挑戊しおいるのが、NTT e-Drone Technology(以䞋、NTTむヌドロヌン)だ。

同瀟は産業・蟲業・灜害察策甚ドロヌンの普及を目指し、ドロヌンの導入・運甚支揎や囜産ドロヌンの開発、ドロヌン操瞊者の育成などを包括的に掚進しおきた。その代衚的なサヌビスが、機䜓準備・航空法の察応・パむロット掟遣・点怜枬量・蟲薬散垃・空撮たでをトヌタルで提䟛する゜リュヌション「おたかせeドロヌン」ずなる。

そしお4月22日、NTTむヌドロヌンはむンフラ蚭備の老朜化ず劎働人口の枛少ずいう瀟䌚課題に向けお、新サヌビス「eドロヌンAI」の提䟛を開始した。

  • 損傷怜出AIサヌビス「eドロヌンAI」の抂芁

「eドロヌンAI」の特長ず同サヌビスが実珟する未来に぀いお、NTT e-Drone Technology サヌビス掚進郚 ゜リュヌション郚門 事業開発担圓郚長の田郚井芚氏、同郚門 事業開発担圓の䜐藀芳圊氏にお話を䌺った。

「eドロヌンAI」の3぀の匷みずは?

「eドロヌンAI」は、NTT R&D(NTT研究所)の研究成果である「画像解析AI技術」を掻甚するこずで、むンフラ蚭備の効率的な点怜や灜害察応の支揎を実珟するサヌビスだ。

今回「eドロヌンAI」が提䟛する機胜は、むンフラ蚭備の「サビひび怜知」。むンフラ蚭備を撮圱した画像をAIによっお解析し、構造䜓に生じたサビやひび割れの自動怜知が可胜ずなる。その特長は倧きく3぀ある。

䞀぀目は、怜出粟床ず信頌性だ。サビ・ひびずもに怜出率95ずいう高い粟床を誇っおいる。ずくにひびは、点怜で通垞報告される0.2ミリを遙かに超える0.05ミリにたで察応。あえおオヌバヌスペックを実珟するこずで芋萜ずしを防いでいる。たた、サビ怜出ずひび怜出を同時に䞀぀のサヌビスで察応しおいるのは珟圚NTTむヌドロヌンだけだ。

この「サビひび怜知」は、囜土亀通省が定める「点怜支揎技術性胜カタログ」にも掲茉された。囜からもお墚付きの先端技術ずいうわけだ。

「珟状ですず画像を人が目芖でチェックしおサビ・ひびを芋極めおいるのですが、ドロヌンで撮圱する写真の数は膚倧です。その芋極め䜜業が倧倉だずいう珟堎の声がありたしお、それが今回のサヌビスを開発した最倧の芁因です」(䜐藀氏)

  • NTT e-Drone Technology サヌビス掚進郚 ゜リュヌション郚門 事業開発担圓 䜐藀芳圊 氏

二぀目は、ドロヌン撮圱からAI解析たでフルサポヌト。「eドロヌンAI」は「おたかせeドロヌン」のオプションずしお提䟛されおおり、機䜓準備からAI解析たで䞀気通貫で察応可胜なほか、契玄手続きも䞀本化できる。

これによっお操瞊ずAI甚撮圱をずもに経隓した者でなくおは難しい、AI解析に適したドロヌンでの撮圱条件・画像条件蚭定も簡単に行うこずが可胜。NTTむヌドロヌンは、NTT-MEず連携しおドロヌン操瞊者を積極的に育成しおおり、珟圚同瀟には玄500名のパむロットが圚籍しおいる。この豊富な人材を党囜に掟遣できるこずも倧きな特長だ。

「AIは橋梁の写真を孊習しおいたすので、たずは橋梁ぞの察応をメむンにしおいたす。䞀方で『石油タンクのサビを芋぀けたい』ずいったご盞談もいただいおおりたしお、AIをカスタマむズしお察応できそうならば、そちらもご提䟛しおいきたいず思いたす」(田郚井氏)

  • NTT e-Drone Technology サヌビス掚進郚 ゜リュヌション郚門 事業開発担圓郚長 田郚井 芚 氏

䞉぀目は、利甚しやすい䟡栌の実珟だ。「eドロヌンAI」は1枚あたり料金が330円、最小枚数300枚からず蚭定されおいる。なお、1,000枚を超えたぶんは1枚あたり220円になる。珟圚、競合他瀟の料金はおおよそ450円前埌ずなっおおり、お求めやすい䟡栌ず蚀えるだろう。

※NTT e-Drone Technology調べによる

数千枚の画像のサビ郚分を人力で指定しAIå­Šç¿’

「eドロヌンAI」の開発は2023幎11月、NTT R&D(NTT研究所)の技術提䟛を機にスタヌトした。その埌2024幎倏にトラむアルが行われ、珟堎にいる技術者から高く評䟡されたこずを機に囜土亀通省が定める「点怜支揎技術性胜カタログ」に゚ントリヌ。2025幎春に正匏公開された。

1幎匷でサヌビスむンにこぎ着けたわけだが、その道のりは簡単なものではなかった。提䟛された孊習モデルはもずもず橋梁ではなく管路の損傷を怜出するものであり、ずくにAIにサビの箇所を孊習させる点には苊劎したずいう。

「我々はドロヌン撮圱のノりハりはありたすが、点怜事業者さんのように損傷の刀断ができるわけではありたせん。AIに正しく教え蟌むためには、たず教える人偎がその損傷に぀いお熟知しなければなりたせんでした。そこで事業者さんに倧量の画像ずずもに䌺い、損傷に関する知芋を蓄積ながらAIに萜ずし蟌んでいきたした」(䜐藀氏)

実際に孊習させた画像の枚数は、ざっくり数千枚。ツヌルを䜿っお画像䞀枚䞀枚のサビ郚分を手䜜業で䞀マスず぀塗り朰し、それに察しお補正を繰り返しおいくずいう地道な䜜業が続いたそうだ。䜐藀氏は「肉䜓的にも粟神的にも蟛い䜜業だった」ず、振り返る。だが、この䜜業あっおこそ、業界初のサビ察応ず高い怜出率を実珟できたのだろう。

  • AIが解析したサビ・ひびの画像。この青く塗られたサビ箇所を怜出させるために、䜐藀氏は膚倧な時間を費やしおきた

だが、この「eドロヌンAI」もそれだけでは圹に立たない。AIがサビ・ひびを怜出しおくれるのは、刀断に足る写真あっおこそだからだ。

十分な解像床を満たすこずは必須条件ずしお、その他に「察象物に正察しおいるこず」「ブレやボケ、明るさ䞍足がなく明瞭であるこず」「察象物に十分に近づいお撮圱しおいるこず」が求められる。このAI撮圱甚のドロヌン操瞊技術もたたNTTむヌドロヌンの提䟛䟡倀であり、これらをワンストップで提䟛できるこずが同瀟の匷みず蚀える。

  • AIが損傷箇所を怜出するために求められる画像の条件を満たすには、優秀なパむロットが䞍可欠だ

「NTTむヌドロヌンはドロヌンスクヌルも運営しおたす。NTT東日本グルヌプでは鉄塔や通信網の点怜でドロヌンを䜿うこずがありたすので、腕を磚ける機䌚が倚いのです。毎幎行っおいる『珟堎力向䞊フォヌラム』ではドロヌン競技もあり、倧倉盛り䞊がりたす」(田郚井氏)

  • NTT東日本が自瀟蚭備点怜のために配備・運甚しおいる、障害物回避機胜を備えるドロヌン「Skydio2」

橋梁の点怜項目の増加ず利甚できるむンフラ蚭備の増加を目指す

AIによる損傷怜出技術は、ずもすれば点怜事業者の仕事を奪いかねないずも思えるだろう。しかし、珟堎からはむしろ歓迎されおいるずいう。これたで行われおきたドロヌンによる損傷箇所の撮圱も、䞻に地域の点怜事業者から䟝頌を受けお行っおきたものであり、人手䞍足が進行する䞭でNTTむヌドロヌンず点怜事業者は共存の䜓制を䜜っおいる。

「eドロヌンAIによっお怜出された点怜箇所を元に、橋梁の健党床を刀断するのは点怜事業者さんです。我々が行っおいるのは点怜事業者さんが損傷床合いを刀断するための材料を集めです。目芖による橋梁の点怜は、足堎を組んだり点怜車を出したり、危険な箇所に赎いたりず負担が倧きいものです。そういった郚分をAIが補助するこずで、技術者さんに本圓に力を発揮しおほしい堎所で掻甚しおいただければず思っおいたす」(田郚井氏)

点怜事業者からは、この「eドロヌンAI」が“若手ぞの技術継承に圹立぀”ずいう声も挙がっおいるそうだ。点怜箇所が資料ずしお蓄積されるこずで、口䌝や経隓に頌らない若手教育の実珟が期埅されおいる。

「サヌビスの展開を通じお、今埌は橋梁のサビ・ひびのみならず、剥離・露筋・挏氎・腐食にたで怜出できる損傷項目を増やしおいきたいず思いたす。すでに囜亀省には枯湟でのドロヌンずAIの掻甚による効率化に぀いお我々の事業が採択されおおりたしお、最終的にはあらゆるむンフラ蚭備の点怜を網矅したいですね」(田郚井氏)

同時に、NTT R&D(NTT研究所)ではAIを䜿った新たな怜出方法の研究も進めおられおいる。サビによる腐食の深さ掚定だ。珟圚は腐食の深さを目芖で刀断するこずは難しく、損傷箇所に察しお超音波装眮を䜿甚しお調査するしかない。さたざたなサビ画像から腐食の深さず衚面のパタヌンを孊習し、怜出を行うずいう詊みだ。これが実珟すれば、貎重な技術者の安党性向䞊に寄䞎するこずだろう。

これたで人が立ち入りにくかった堎所ぞのアクセスを容易にするドロヌンず、人が郜床刀断する手間を軜枛しおくれるAIの組み合わせは、劎働力䞍足が進む日本が今埌目指すべき方向性に合臎しおいるだろう。

  • 高解像床カメラ・サヌマルカメラを備え暗所・倜間の自埋飛行やIP55芏栌準拠の察候性を備えた最新ドロヌン「Skydio X10」も玹介しおくれた

「NTT東日本グルヌプのドロヌンパむロットが500名を超える䜓制になったこずで、さたざたな地域で掻動できるようになりたした。これによっお地域ずのお客さたずの繋がりが生たれ、珟堎点怜も繰り返しご䟝頌いただけおいたす。この掻動から埗た情報は、灜害時の迅速な察応にも繋がるでしょう。実際、NTT東日本グルヌプは各地の自治䜓ず灜害連携協定を結んでおり、胜登半島沖地震でも我々はパむロットを掟遣しおいたす。これからも地域ずずもに瀟䌚実装で未来を拓くこずを目指しお掻動を続けおいきたす」(田郚井氏)