熱狂を仕掛け続けるSKY-HIと革新的な作品作りに長けた堤幸彦監督が手を携えたドラマ『ゲート・オン・ザ・ホライズン~GOTH~』が、18日21時からフジテレビの動画配信サービス・FODで配信される。出演するのはボーイズグループオーディション「THE FIRST」や「MISSIONx2」で注目を集めたBMSG所属のRUI、TAIKI、KANON、edhiiiboi。沖縄を舞台にしたヤンキー青春ドラマが展開される。
企画したSKY-HIと沖縄でオールロケを敢行した堤監督の2人がこのドラマに込めた熱く真摯(しんし)な想いとは――。
“やりたいこと”から“やらなくてはいけないこと”に
BMSG社CEOでアーティストのSKY-HIがドラマを手掛けたいと思ったきっかけは、実に明瞭だ。同社所属のRUIとTAIKI、edhiii boiの3人によるコラボ楽曲EP『15th Dream』のMV撮影で「もうあまりにも一緒にいる時間が楽しくて。何より3人が話しているだけでも面白い。そんな3人がしゃべっているところを作品として昇華したい」と思わずにはいられなかった。しかも、その時点で「青春のドタバタはちゃめちゃ、どんがらがっしゃんみたいな…」企画が頭の中に思い浮かんだのだった。
これを聞いて、すかさず堤幸彦監督がSKY-HIに対して関心の声を上げた。
「青春ドタバタ劇という発想に持っていくことがすごい。決して音楽ビデオの延長線上ではなく、リアルで普遍性のある青春ドラマはどんな時代にも絶対に必要なんですよ。そこに球を打つという。仕掛けがうまいということに尽きます」
インタビュー開始から早々、SKY-HIと堤監督の固い信頼関係がうかがえるやり取りだ。だが、元々接点があったわけではなかったという。
「KANONがBMSGのトレーニー(研修生)になった段階で、自分の中でドラマ化は“やりたいこと”から“やらなくてはいけないこと”に変わっていったんです。しかしながらそれは当然、死ぬ気で動ききらないと実現しないものです。でも、ドラマは作ったことがないから作り方も分からず、1年、2年と時間が過ぎていったのも事実です。そんな中、堤幸彦作品のようなものを目指す必要がある、手掛けていただける方に出会う必要があるといろいろな方々に言っていたら、大元のご本人に声が届きまして。渡りに船どころか、クルージングが来た!ですよ、本当に」
そう話すSKY-HIの言葉に堤監督も顔をほころばせながら「(SKY-HIを)存じ上げてましたし、本当にうれしかったですよ」と応えた。同時に「もう私、いい年なんですよ。今年70歳になりますから。こんな枯山水のような人間に生きのいい若者ドラマはもう撮れないとも思っていました。でも、私も元10代でございますんで、あのギラギラ感みたいなものはずっとなくしてはダメだとも思いながら、今までずっとやってきました」という思いも打ち明けた。