
上原ひろみがHiromis Sonicwonder名義での最新アルバム『OUT THERE』をリリースした。長年続けてきたトリオを経て、アドリアン・フェロー(Ba)、アダム・オファリル(Tp)、ジーン・コイ(Dr)との新たな「バンド」を結成。2023年の前作『Sonicwonderland』とライブ活動が世界中で好評を博し、そのままの勢いで2作目が制作されたというわけだ。
1作目からこれまでの上原の作品とは異なるものが聴こえていたが、この2作目でも新たなチャレンジが聴こえてくる。全4曲・30分超の「OUT THERE」組曲を筆頭に、バンドメンバーたちの個性がそのまま反映されたような楽曲が多く、他の3人が上原を導いているようにも、上原がそれを引き出したようにも聴こえる。
またデビュー時からの人気曲で、過去にはSonicbloom名義でもセルフカバーしていた「XYZ」の再演があったり、ファンなら誰もが知っているラーメンへの偏愛を曲にした「Yes! Ramen!!」があったりと、上原がこれまでにないくらいに自由かつ、開放的に感じられるアルバムでもある。そんな『OUT THERE』について話を聞いた。
メンバーを信頼した「当て書き」の作曲
─新作のコンセプトから聞かせてもらえますか?
上原:1枚目の『Sonicwonderland』をリリースした後、彼ら(Sonicwonderのメンバー)とツアーをしてから、やっぱり彼らのために曲が書きたいな、と。『Sonicwonderland』の時はまず自分の中にコンセプトがあって、それを体現してくれる人たちを探して作ったアルバムだったのですが、今回は彼らありきで曲を書きたいな、と思いました。キャスティングありきの”当て書き”をしたい、と思わせてくれるメンバーだったので。
─タイトルの『OUT THERE』はどういった意味でしょうか?
上原:「何かあるかも知れないから、行ってみなよ」というような意味で、元々好きな言葉ですね。語感も好きで、背中を押してくれる言葉ではあるけど、説教じみた言葉ではありません。「外に出なければいけない」ではなく「行きたければ行けばいい、何かあるかも知れないし」というカジュアルなニュアンスですね。
だから『OUT THERE』のコンセプトは、どんどん外に向かっていくようなエネルギーです。(4〜7曲目に収録された)「OUT THERE」組曲が出来て、それがアルバムの要にもなったので。
─この組曲を書こうとしたことと、このメンバーでバンドを組んだことは、やはり密接に繋がっていますか?
上原:そうですね、それぞれのメンバーが「個」として光るような曲を書きたいな、と思ったので。彼らのことを思いながら作曲することで、こういう曲が出来ていったと思います。
─確かに、聴いていて前作以上に「バンド」という感じがしました。
上原:ずっとこのバンドでツアーしてライブも重ねて来ましたし、彼らの強みというか、それぞれの「こういう部分で輝くんだな」っていうのがわかった上で曲を書いたので、メンバーの「個」が立つアルバムになったと思います。こういうフレーズも弾けるだろうなとか、こういうリズムでソロを弾いたら面白いだろうなとか、そういう気持ちが曲の中で反映されていますね。
あと、演奏していて思うことは、とにかく皆、非常にレスポンスが早い。他のメンバーの演奏をよく聴いているし、それによってバンドもどんどん強力になっていったと思います。
─共に過ごした時間、そこでの経験を踏まえて曲を書いていったと。
上原:あとはやっぱり、ライブをイメージしてアルバムを作る場面が多かったです。それも、全員の個性がちゃんと際立つようなライブで、聴いた人がメンバーのファンになって帰るような、理想的なライブをイメージしました。ソロに関しても、尺も決めずに自由に任せているので、ongoingな会話がずっとあるというか。今、バンドとして非常にいい感じになっていると思います。
─そのライブ感を、アルバムに反映しようと思ったわけですね。
上原:特に、組曲を書く時には、ライブのことをイメージして書きました。30分を超えるものって、演奏する方も聴く方も集中力を要しますが、その緊張感が好きですね。演奏している内に、だんだん渦を巻くように一つになって、最後は全員が上がっていく感じっていうのは、組曲を作っていく上でイメージとしてありました。
左から上原、アダム・オファリル(Tp)、ジーン・コイ(Dr) 、アドリアン・フェロー(Ba) Photo by Mitsuru Nishimura
組曲『OUT THERE』に込められた物語
─「アルバムはブループリントで、その後ツアーに出てそれを発展させて完成されていく……」という話を以前お聞きしたと思うんですけど、今回はライブで既に演奏していた曲もあるんですよね。
上原:毎回、ライブで何回かやって自分たちの体に(曲を)入れてからレコーディングしていますが、アルバムリリース後のツアー中に、演奏もどんどん変わっていくから「今、あの曲を録り直したらオリジナルとは全然違うだろうね」みたいな話は毎回しています。回数を重ねていく内に変わっていくのは、必然的なことなのかなと思います。
─ライブを何回かしてからレコーディング、というのはトリオ・プロジェクトの時も同じですか?
上原:はい。続いてるバンドの2作目以降は、大体どれもそうです。
─特に組曲において、ドラムのジーン・コイが印象深いというか。今までの上原さんのアルバムとはちょっと違うタイプのドラムですよね。リズムだったり、ドラムの音色だったり。それはこのアルバムの特徴かなと思いました。
上原:ジーンは元々はチャーチ・ミュージックから育って来た人ではあるけど、彼の最もコアな部分にあるのはジャズだと思います。彼のドラムをもっと前に出してあげたいな、という気持ちはありましたね。前作は少し、グルーヴ・ベースのものが多かったので、もう少し揺らぎのあるジャズ寄りのアプローチで、彼に自由に叩いて貰おうと思いました。揺らぎつつも、要所要所でポケットに入って、グルーヴを出す時もありますけど。
─ジーン・コイがいつもやっているようなゴスペル由来のグルーヴが、上原さんのアルバムに入っているのが、古参のファンにとっても新鮮なんじゃないかと思います。全4曲からなる組曲の、楽曲としてのコンセプトはどのようなものですか?
上原:クエストというか、その都度その都度のゴールに向かっていくために踏み出すというか、そういった様子を描いた4曲なんですよ。
「Takin' Off」はまず一歩目、出発しないと始まらないので、テイク・オフ(出発)ですよね。そこから目的地についてぶらぶらするのが「Strollin」で、ニュアンスとしては具体的な何かを探し求めてるっていうよりは、何となく目に入ったものを見て「あれ良いね」みたいな感じです。
「Orion」については、前作で「Polaris」という曲を書いたのですが、星は昔から、旅人の道標(みちしるべ)とされていますよね。そういう、ずっと昔から変わらない何かっていうものがあるからこそ、人ってフラフラ出来るというか、冒険が出来るんじゃないかと。で、最終的にそれらをまとめて「The Quest」ということになります。
組曲が30分以上あって、聴くのに緊張感が求められるかもしれないですが、逆に「抜け感」みたいな部分もコンセプトの一つですね。それは前作にはなく、最近になって意識し始めたことです。それは彼らの影響が大きくて、皆、自由な人たちなんですよ。例えばトリオ・プロジェクトの時は「構築美」みたいなことをずっとやっていたのですが、Sonicwonderではもうちょっと力の抜けた、誰かが変な所に変なものを置いて、笑いながら作っていく、みたいな……そういう力の抜けた感じは、作品にも反映されていると思います。
Sonicwonderにおける自由な「抜け感」
─トリオ・プロジェクトの時は、もうちょっとスパルタ感がありましたよね。それに比べると、確かにSonicwonderでは余裕を感じます。それはもともとプロジェクトを始める前から意図していましたか?
上原:そういう(力の抜けた)サウンドを、っていうのは最初から自分の頭の中にありましたが、Sonicwonderで組曲を作ったりする内に、その「住み分け」がより明確になった、という感じです。
トリオのメンバーのアンソニー(・ジャクソン)とサイモン(・フィリップス)は「一糸乱れぬ」みたいなのが好きな人たち。彼らの方から「again, again(もう一回練習しよう)」って言うような人たちだから、それに感化されてこっちもそういうフレーズを書く。演奏するミュージシャンに影響されて作曲も変化しますよね。継続しているバンドですと、特にその傾向があります。
─(2007〜2008年ごろの)Hiromi's sonicbloomの時とも違いますか。
上原:あの時もトリオに近いですね。やはりSonicwonderには「抜け感」というか、英語で言うと”elastic(伸縮性)”があって、過去のバンドとは違うコンセプトがあると思います。
─バンドとしては「抜け感」や余裕のある感じがコンセプトということですが、ご自身の演奏としては、過去のバンドから変化はありますか?
上原:やっぱり一緒にやる人が違うので、自分の演奏も変化はあると思います。私がソロを弾いている時はベースとドラムのトリオになることが多いですが、彼らのアプローチを聴きながら弾いているので。お互いを追いかけるような展開が凄く多いんじゃないかと思います。サッカーで言うと、トリオ・プロジェクトの時とは、ゴールの決め方のフォーメーションが違うと思いますね。トリオ・プロジェクトの時は、自分がフォワードでバッと突っ走って、本当に必要な時にだけ鋭角なパスが来るみたいな感じですが、今のバンドだともっとずっとパス回しをやりながらゴールを目指してるみたいな、そういうイメージがあります。
─いい意味で「上原ひろみ」が目立たない、みたいな所もありますよね。
上原:そうですね、バンドの中でやってる、というイメージかな。
Photo by Mitsuru Nishimura
─だから、今までのアルバムとかなり印象が違うアルバムだなと思いました。もちろん、最初の「XYZ」は昔からありますけど、組曲になってからは「今、何を聴いているんだろう?」みたいな。そういう意味では、このバンドは特別ですよね。
上原:いいバンド、面白いバンドになったなと思ってます。
─意図的に、自分は一歩引いて俯瞰で見よう、と考えたんでしょうか? それとも、自然にやっていたら、何となく全員が目立つようになったのでしょうか?
上原:彼らが目立つようなアレンジを、というのはコンポーザーとして凄く考えていました。ピアニストというか、パフォーマーとしての自分は置いておいて、それぞれが光る曲を用意する、という。それぞれの良い所が出るようにと思っているし、それは彼らにも伝わってるんじゃないかな。
─その一方で、めちゃくちゃ弾いてる上原ひろみを求められてる部分もありますよね。そことメンバーを引き立たせる作風は、どのように両立してるのでしょうか?
上原:私も、弾くところは弾いてると思います。逆に、やっぱり皆、人の作品でそこまでソロを弾こうとしないというか「こんなにソロ弾かなくてもいいよ」と言われることもありましたし。
─前作もそうですけど、アートワークが上原さん自身の写真ではなく、イラストになっていますよね。そういうところも、一旦「上原ひろみ」という自分は引いている印象をもたらしているのかなと。
上原:前作と同じく、ルー・ビーチにジャケットを描いて貰いました。もともとずっと前から、ジャケットは私がいなくてもいい、とは思っていたんですけど、レコード会社の意向が……(笑)。だから、Sonicwonderを始めた時に「私がジャケットにいなくてもいいような気がします」と頼んでみました。
─絵の中に上原ひろみがいる、という選択肢もありそうですけども
上原:ルーにはデモというか、ライブの音源を渡して、イメージなども伝えず、もう好きに描いて下さいって、丸投げしました。ただ、この浮いてる魚? イカ? これがHiromiだとルーは言っているんですけど(笑)。私はてっきり、その後ろの方に描かれてるピアノのマークみたいなのが私かと思ってたので驚きました。不思議ですけど、そこが彼の良さですね。陸じゃなくて海のイメージなんだな、というのも面白いと思います。
『OUT THERE』ジャケ写
名曲「XYZ」再演の意図
─「XYZ」については、何故この曲を今、取り上げようと思ったんでしょうか?
上原:「XYZ」はどのプロジェクトでもやっています。最初のトリオでもSonicbloomでもやってますし(※ZがGuitarに置き換わった『XYG』)、トリオ・プロジェクトでも録音はしていないけど、ライブでは何度もやってました。一緒にやるメンバーによって全然変わる曲なので、Sonicwonderだとやっぱり、今までで一番肩の力の抜けた雰囲気になってると思います。
─「XYZ」は、かなり若い頃に書いた曲ですよね?
上原:はい、20年前に書いて、20年間ずっと弾き続けてる数少ない曲です。
─若い時の自分が書いたこの曲の良さって、どういう所にあると思いますか?
上原:メロディというか、テーマの部分は一小節ごとに拍子が変わる、非常に難解な曲ですが、ソロの部分は逆にとてもシンプルというか、同じコードとベースのループなんです。そういう振り幅があるから、やる人によって変化があるのかなって。
例えばアドリアン(・フェロー)とかは、凄くコードを入れて来たがる人なんですね。同じベースのコードを繰り返すよりは、ハーモニーに色を付けてくるというか。トリオ・プロジェクトのアンソニーは「死んでも4度から動かない」みたいな、ずっと繰り返す人だったので。ドラムがロック寄りの人だと非常にロック色の強いグルーヴの曲になるけど、ジーンはもっと力を抜いて叩いている。本当に、『XYZ』はやる人によって変わるし、どう料理するかが全員違ってくる曲で、そこが面白さだと思います。
─その面白さは、曲を書いた時に想定していましたか?
上原:いや、書いた時は普通に「ライブの1曲目に弾く、ロック色の強い曲」というイメージだけでした。アルバムの1曲目でもあるし、実際、デビューした当時のライブでは、いつも1曲目で弾いていました。まだ自分のことを知らない、聴いたことがないという人たちに向けて、最初にバンと提示する曲……というイメージです。22、23歳ならではの「余裕のなさ」が活きる曲だなという、印象はありますね。
─石若駿も「XYZ」が好きだと言ってましたけど、確かに、一番キャッチーな曲、という印象はあります。でも、難しそうな曲ですし、ミュージシャンにとってそういう余白のある曲だとは気づかなかったです。ただ、それも意図していた訳ではなく、結果的にそうだったと。
上原:そうですね、いろんな人とやることで、曲の可能性が広がっていったというか、広げてもらったんじゃないかと思います。曲の作り自体は変えてないけど、ソロ・セクションにおいても、最初はずっと永遠にユニゾンしてた所を、まず変えてみることになって、(デヴィッド・)フュージンスキーとやった時にはギターとベースのリフを新たに作ったり。
そうやって、ちょっとアレンジを変えたりしていく内に「こういう流れもあるな」と新しい発想が生まれて、自分の中で「XYZ」という曲の風通しが良くなったというか。書いた当初に一緒にやっていたベーシストと、その後のベーシスト達はそれぞれグルーヴが違うし、各々に寄せることで、曲自体もどんどん変わっていきますね。
─でも、さすがに20年以上弾き続けるとは思いませんよね。
上原:いつかアコベとやってみたいなと思ってます。「XYZ」はずっとエレベでやってるので。
ついにラーメンの曲を書く時が来た
─そして「Yes! Ramen!!」なんですけど、これはどういうコンセプトでしょう?
上原:ラーメンはもう、好きっていうか、情熱があるんです(笑)。Sonicwonderのメンバーを日本に連れて来た時、彼らもラーメンが好きということが分かって、ついにラーメンの曲を書く時が来たんじゃないかと思って、書き始めました。
この20年で、日本のラーメンも世界的な食べ物になって、今ではもうスシ/テンプラぐらいの位置に来てますよね。海外でツアーしていてもラーメンが食べられる機会も増えたし、どんどんレベルも上がっています。海外のファンにもラーメンを食べてほしいですね。
今回は、ラーメンの曲を書いたってことで、海外のメディアからもラーメンについて聞かれます。普段、聞かれることはないので……当たり前ですけど(笑)。勝手にラーメンのアンバサダーみたいな気持ちでいるので嬉しいです。
─「Yes! Ramen!!」はどんどん曲調が変わりますよね。このセクションは◯◯ラーメン、みたいな意図があるんですか?
上原:いろんなラーメンを旅するというか、ハシゴするようなイメージもあるし、老舗もあれば新しい店もあるし、ラーメン激戦区なんていう言葉もあるし……いろんなストーリーを考えました。あと、店主が麺入れする瞬間が凄く好きなのですが、その様子だったり、自分の中で細かい「絵」はあります。
─テーマとしては「具体的などこそこのラーメン」というよりも「概念としてのラーメン」を表現したものでしょうか?
上原:うーん、自分が一番好きなのは昔ながらの中華そばが多いですけど(笑)私の中で、ラーメンと音楽は似ているんです。自分が好きなテイストは人に勧めたくなるし、また聴いてほしいと思うし、それってミュージシャンもラーメン屋さんも同じだと思うし。ラーメン屋に並んでるお客さんも、会話をすることもないけど、同じラーメンを食べに来た人たちで、集中してそれを味わってるっていうのも、ライブと似てますよね。
気合の入ったラーメン屋さんって、やっぱりスープとかもずっと研究してるんですよ。地方のラーメン屋さんで、数年に一回しか食べられないような店でも、久しぶりに行くと、前よりも美味しくなっていたりする。常に成長しようとしているんですよね。そこにフィロソフィーを感じます。だからラーメン屋さんに凄く共感するし、やっとラーメンの曲が書けたなって感じです。
─先日、ライブで「新曲やります、『Yes! Ramen!!』です」と言って、イントロのフレーズが鳴り出した時、とんでもない歓声があがりましたよね。あのフレーズはどのようにして生まれたんですか?
上原:もともとラーメンをテーマにしたスケッチはいくつか浮かんでいて、あれもずっと自分の中ではあったフレーズですね。それを掘り起こして来たような感じです。
この投稿をInstagramで見る Hiromi(@hiromimusic)がシェアした投稿
─曲のパートによって「ここは豚骨のイメージなのかな」みたいなことを考えると楽しそうですよね。
上原:メンバーもそれぞれ違う印象があって、例えばアダム(・オファリル)が、あるセクションに対して、あるラーメン屋の名前を連呼するんですよ。「ここは絶対あの店だ」ということなんですけど、もうそのラーメン屋さんのイメージでしか聴こえなくなるので言わないでと(笑)。
─特定のラーメン屋を想起させるサウンドっていうのも、凄いですね。
上原:特に、アダムとジーンは日本にいる時は毎日のようにラーメン屋に行っています。二人ともまだ若いから血圧の心配もないだろうけど、ちょっと目を離すとラーメン屋に行っているので、この曲には適役ですね。曲が書き上がった時「あなた達のラーメン愛を曲にしました」ってバンドに送りましたから。
アドリアンは健康志向で、ラーメンもそこまで食べないのですが、「アドリアンはラーメンそんなに食べないから、この曲ではソロはなくてもいいよね?」って言ったら「いやいや、食べる食べる」って言うから「本当に? じゃあ」ってベースソロも作ったり(笑)。
─魚介ベースのさっぱりしたやつなら、アドリアンでも食べられるかも知れませんね。これまでラーメンのCMの曲とか書いたことあります?
上原:ないですね。ラーメンの曲を書いたら、取材も全部ラーメン屋さんで出来るんじゃないかという、淡い期待もありましたけど(笑。)以前、矢野顕子さんとの『ラーメンな女たち』のアーティスト写真を、世田谷のラーメン屋さんで撮影したことはありましたが。
─まあでも「Yes! Ramen!!」一曲で済んで良かったですよね。「ラーメン組曲」じゃなくて(笑)。
上原:そういうコンセプト・アルバムだったら、いよいよ、取材もラーメン屋さんになるでしょうね(笑)。
上原ひろみ Hiromis Sonicwonder
『OUT THERE』
発売中
初回限定盤(SHM-CD+DVD):¥4,180(tax in)
通常盤(SHM-CD):¥3,300(tax in)