いよいよ始まる大阪・関西万博。開催に先駆け、一足先に「スシロー未来型万博店」に潜入! 普通のスシローとは違う、万博店舗の魅力を体験してきた。

「スシロー未来型万博店」とは?

あきんどスシローは、4月13日より、サステナブルな水産資源に関する取り組みについて食事を楽しみながら学べる「スシロー未来型万博店」を大阪・関西万博会場内の「静けさの森ゾーン」にオープン。当店では店舗限定のメニューや、デジローの万博限定コンテンツ、「UNI CATCH GAME(ウニキャッチゲーム)」を提供する。

コンセプトは「まわるすしは、つづくすしへ。ーすし屋の未来 2050ー」

「スシロー未来型万博店」のコンセプトは、「まわるすしは、つづくすしへ。ーすし屋の未来 2050ー」。店舗の外観、内装、商品や提供する体験は、2050年の一つの選択肢として、こういう未来があるかもしれないと考えながら作り上げたという。

  • FOOD & LIFE COMPANIES 専務執行役員 小河氏

FOOD & LIFE COMPANIES 専務執行役員 小河氏は、「1979年の万博では、回転ずしが世界に知られる機会となりました。今回の大阪・関西万博では、今我々が考えうる未来のおすしやさんを運営していきます。海産物を取り巻く環境が大きく変化する中で、持続可能な未来に向けておいしいおすしを届けていけるよう、管理漁業で育てられた魚を一同に集めて提供します」と語る。

「スシロー未来型万博店」のメニューは?

店舗で提供する水産物は養殖100%(※1)、未来にまでつづく、サステナブルなすしをはじめとした、さまざまな人が楽しめるメニューを提供していく。

さまざまな背景がある人にもおすしを楽しんでもらえるよう、全商品をノーポーク・ノーラード(※2)で提供。豚骨不使用の“豚骨風ラーメン”や植物性由来の材料で作ったプラントベースのおすしなどを販売。「鶏白湯でつくった豚骨風ラーメン」(580円)を試食したところ、香りがもう豚骨で、濃厚さもコク深さもあり、本当にノーポーク? と思うほどのクオリティ。これならいろんな国の人にもおいしく味わってもらえそうだ。

さらに、F&LCのグループブランドの代表的なおすしである「杉玉」の「飲めるサーモン」、「京樽」の「京樽姫茶きん鮨」、北米ボストンの「酒林」の人気メニューも「スシロー未来型万博店」で食べられるという(各ブランドが監修した、スシロー未来型万博店限定のおすしで、実際のブランドで販売されているものとは異なる)。

そして注目なのは、陸上養殖や完全養殖など、持続可能で環境や天然資源に配慮して育てられたネタである「あしたのサカナ」シリーズ。

海の再生に貢献できる「陸上育ちの磯まもりウニ包み」をはじめとし、産学連携で研究された沖縄の高級魚「陸上育ちの琉大ミーバイ塩〆」、地下海水を使用し養殖した「陸上育ちの〆サバ」、あっさりとした味わいの「陸上育ちのビカーラうなぎ」、しっとりとした上質な脂のうまみが特長で、完全養殖で育てた「秘蔵っこ尾鷲のしまあじ」などを提供する。

目玉になる陸上養殖のウニを手掛けるウミノミクスの代表取締役石田氏によると、地球温暖化などの影響から、ウニが海の海藻を食べつくし海が砂漠化する「磯焼け」が世界中で問題視されているそう。そのウニは栄養失調状態で中身がなく、食べられないので捕獲もされずさらに海を荒らす……という悪循環が起こるという。

ウミノミクスでは、あえてそのウニを買い取り、陸上で食べられるウニに育てて販売。世界的にウニの消費量が増える中で、持続可能なウニの生産は未来のおすしのためにも重要といえそうだ。

さてお味は……、食べてみると想像以上に甘みがあり、ウニのコクも感じる。養殖だから味が薄いのでは? と思っていたがそんなことはなく、しっかりとウニの旨さを感じられた

デジローの万博限定コンテンツ「UNI CATCH GAME(ウニキャッチゲーム)」

「スシロー未来型万博店」では、デジタルビジョンと回転レーンが融合したシステム「デジロー(デジタル スシロービジョン)」を全席に設置。万博限定コンテンツ「UNI CATCH GAME(ウニキャッチゲーム)」が楽しめる。

取材会で行われた体験会では、通路にスタッフがずらりと並び、「ウニの確保ミッションが始まります!」とアナウンスが。お客は調査隊の一員となり、デジロー画面で、15秒でウニをどれだけ確保できるかゲームにチャレンジする。

ミッション終了後には、ウニが海を荒らしている現状を画像とアナウンスで紹介。その間にポイントが集計され、上位をとった卓にはプレゼントが送られるという仕組みだった。

大人たちが集まるメディア体験会だったが、盛り上がりはまるでテーマパークのよう。実際お客さんがたくさん入った状態なら、もっと盛り上がること間違いなしだろう。

デジロー室室長中岡氏にゲームを作った背景はを聞いてみると、万博ではたくさんのパビリオンを回って学びがある機会なので、スシローでは何かひとつ知識として持って帰ってほしいという思いから、ウニのゲームを作成したそう。

実は、中岡氏もウニが海を荒らしていることを知らなかったそうで、万博の準備を通して学んだという。訪れた子どもやその家族が、水産技術や未来に向けた取り組みを知ってほしいという思いから、ゲームを通して楽しく学びを得てほしいと語っていた。

全国から精鋭の社員が集まる万博店舗

「UNI CATCH GAME」のマイクパフォーマンスの内容やゲームコーナーの盛り上げ方を考えたのは、全国から選抜された社員たち。100名を超える社員から応募があり、面談や選考を経て約60名の社員が期間限定で万博店舗のスタッフとなる。

店舗責任者の西田氏によると、一人ひとり面談を行い、思いや理念が合致する人を選抜。九州から北海道まで、2~3年目の若手を中心にメンバーがそろった。店舗を盛り上げるためのパフォーマンスやオペレーションは、社員自ら提案し、今後も営業を通して日々オペレーションを進化させていくという。

ドバイ万博のスシロー店舗で現地スタッフを経験した店長、英語や中国語など外国語が堪能な社員など、多様な人材を集め、「ご来店いただいたすべてのお客様に特別な体験をお届けしたい」と世界中のお客さんを迎え入れる準備は万端のようだ。

※1 養殖には、のりやわかめなどの無給餌養殖、稚貝をまいて自然環境で生育した水産物を含む。なお、調味料などに使用される原材料は含まない。

※2 二次原料までの確認となる。

●information
<店舗概要> 店舗名称:スシロー未来型万博店(英:SUSHIRO To The Future: Expo Edition)
営業時間:10:00-21:00
席数:196席
営業期間:2025年4月13日(日)~10月13日(月)
出店場所:静けさの森ゾーン