ラ・リーガ開幕直後は正守護神としてゴールを守っていたテア・シュテーゲン [写真]=Icon Sport via Getty Images

 バルセロナに所属するドイツ代表GKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンが、復帰に向けて新たな一歩を踏み出したようだ。スペインメディア『ムンド・デポルティーボ』が3月31日に伝えている。

 チームメイトによる投票の結果、今季よりキャプテンを託されることとなったテア・シュテーゲン。これまでと同様にバルセロナの“正守護神”として、ラ・リーガ開幕からの6試合とチャンピオンズリーグ(CL)・リーグフェーズ第1節のモナコ戦(●1-2)でゴールマウスを守っていた。

 だが、昨年9月22日に行われたラ・リーガ第6節ビジャレアル戦(○5-1)の前半終了間際、空中でハイボールを処理し、着地した際に右膝を負傷。そのまま途中交代を強いられると、翌日の23日には検査の結果が公表され、右膝の膝蓋腱を完全断裂したことが明かされた。

 当初、『ムンド・デポルティーボ』など複数のメディアは、離脱期間が最大で1年間にも及ぶと指摘しており、2024-25シーズン中の復帰は絶望的だと予想された。それでも、テア・シュテーゲンの回復は当初の想定よりも順調に進んでいる模様だ。今回の報道によると、テア・シュテーゲンは31日に行われたトレーニングセッションにて、冒頭のメニューに参加。あくまで一部ではあるものの、グループトレーニングに復帰を果たしたという。この合流は週末の予定だったものの、テア・シュテーゲン自身の感覚が悪くないことを受けて、スケジュールが前倒しされたとのことだ。

 バルセロナは怒涛の9連戦の真っ只中にいることも相まって、GKチームは通常とは異なるメニューを消化したが、クラブも、テア・シュテーゲンも、復帰を急いでいるわけではないため、同セッションへの参加は回避したという。着実にステップを踏んでピッチに戻ると予想されるが、このまま順調に進めば、4月末には公式戦での起用も可能となる見込みだ。

 現在、バルセロナでは元ポーランド代表GKヴォイチェフ・シュチェスニーが絶好調。テア・シュテーゲンの大ケガを受けて、現役引退を撤回する形で昨年10月に“ブラウグラナ”に電撃加入した34歳は、今季ここまで18試合でゴールマウスを守り、ラ・リーガで首位に立つバルセロナを最後尾から支えている。

 仮にテア・シュテーゲンがシーズン終了を待たずにしてピッチに戻ってくるとなると、ハンジ・フリック監督はどちらを正GKとして起用するかを決断しなければならない。1つ、“嬉しい”悩みの種が増える可能性もありそうだ。

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