シニアになると自由な時間が増え、買い物を楽しむ機会も増えます。しかし、「便利そうだから買ったけど、結局使わなかった」「しまう場所がなくて困っている」といった経験はありませんか? 今回は、ムダな買い物を減らす3つのコツをご紹介します。

シニアになると自由な時間が増え、買い物を楽しむ機会も増えます。しかし、「便利そうだから買ったけど、結局使わなかった」「しまう場所がなくて困っている」といった経験はありませんか? 不要な買い物が増えると、家の中が物であふれ、管理が大変になります。さらに、ムダな出費にもつながり、気付けば家計に負担がかかることも。

スッキリと快適な暮らしを続けるためには、買い物の仕方を少し工夫することが大切です。今回は、買い過ぎを防ぐ3つのコツをご紹介します。

◆ムダな買い物を減らすコツ1:買う前に本当に必要かをしっかり考える

最近は、シニア向けの商品も増えており、ネットやお店で「これは便利そう!」と魅力的に感じる物がたくさんあります。例えば、滑りにくい靴や軽量で扱いやすい掃除機、くっきり見えるLED付き拡大鏡などは、シニア世代に人気です。

しかし、「便利そう!」と思って衝動買いしたものの、使いこなせない、わざわざ買う必要なかったなどで後悔するケースも少なくありません。買う前に「本当に必要か?」をしっかり考えましょう。

例えば、次のような問い掛けをしてみるのがおすすめです。

・「これを買わなかったら困る?」

・「家に似たような物はない?」

・「他の物で代用できない?」

すぐに答えが出ないときは、一度その場を離れて、お茶を飲みながら考えてみましょう。時間を置いて冷静になると、「なくても困らない」と気付くことも多いものです。

◆ムダな買い物を減らすコツ2:「とりあえずストックしておく」をやめる

「今は必要ないけれど、念のために……」と、ついストックを増やしていませんか? 特に、シニアになると買い物の頻度が減る人もおり、「まとめ買いしておこう」と考えがちです。

しかし、安さにつられて買い込んでも、結局使い切れずにムダにしてしまうこともあります。特に、食品や日用品のストックが増え過ぎると、どこに何があるか分からなくなり、二重買いしてしまう原因にもなります。

そこでおすすめなのが、まず買う前に数日~1週間の「保留期間」を設けること。保留期間の間に「家に在庫がどのくらいあるか」「在庫を使用期限内に使い切れるか」を一度メモに書き出し、後で「やっぱり必要!」と思えたら買うようにしましょう。

「特売のタイミングを逃したら損するかも」と思うかもしれませんが、本当に必要な物なら、セール以外でも買う価値があります。これを習慣にすると、ストックのムダが減り、収納スペースもスッキリします。

◆ムダな買い物を減らすコツ3:1つ増やしたら1つ手放す

家で過ごす時間が長くなるシニア世代にとって、快適な住空間を保つことは、心の健康にもつながります。しかし、必要以上に物が増えると、整理整頓が難しくなり、生活動線が狭くなることも。

そこでおすすめなのが、「1つ増やしたら1つ手放す」ルールです。

・新しい服を買ったら、着なくなった服を1枚手放す

・新しいお皿を買ったら、使っていない食器を処分する

・新しい家電を買ったら、古い物をリサイクルに出す

このルールを取り入れると、「本当に必要な物だけを残す」意識が生まれ、家の中がスッキリします。また、整理整頓がしやすくなり、何がどこにあるか一目で分かるため、管理の手間も減ります。

物が増え過ぎると、「しまう場所がない」「どこに置いたか分からない」といったストレスが増えます。新しく何かを迎えるときは、「これは本当に必要?」と考えながら、不要な物を手放す習慣をつけましょう。

◆ムダな買い物を減らすのは日々の小さな工夫から

これまでの生活習慣でつい物を増やしがちという方は多いですが、収納スペースには限りがあり、増え過ぎると管理が大変になります。

必要な物だけを選び、スッキリとした暮らしを続けるためには、買う前にじっくり考える習慣をつけることが大切です。

今回ご紹介した3つのポイントを実践すると、ムダな買い物が減り、収納もスッキリ。さらに、節約にもつながるので、家計にも優しくなります。

文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)

会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方を発信。3匹の保護猫と暮らす。All About おひとりさまのお金・ペットのお金ガイド。

文=舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)