傘ブランドのWaterfrontが、「2025年春の日傘最新トレンド」を紹介している。

  • 春の日傘最新トレンド

紫外線対策は3月からが肝心

春の紫外線は意外にも強力で、気象庁が観測している月別のUVインデックス(紫外線の人体への影響度を表す指標)を見ると、3月から紫外線対策が必要とされ、4月の紫外線量は残暑で日差しの強い9月とほぼ同等になっている。

  • 月別 紫外線の強さ

昼と夜の寒暖差が大きいこの時期は、春は乾燥だけでなく花粉や黄砂、PM2.5などの外的刺激も多く、肌の状態が不安定になりがち。気象庁が発表した2025年3月から5月までの3か月予報によると、気温が全国的に高くなる見込みのため、薄着による肌の露出も増えると予想される。

  • 向こう3ヶ月の平均気温

紫外線対策として持ち歩きたい日傘だが、最近は晴雨兼用や、折りたたみなどバリエーションが豊かになっている。春の天気は低気圧や前線の影響で不安定になりやすく、昨年をみると春の降水量は全国的に多く、特に西日本の太平洋側では、統計開始以降春として最も多い平年比150%の降水量を記録。2025年3月から5月までの3か月予報の降水量は今のところ平年並と予想されているが、折りたたみの晴雨兼用傘を持ち歩いていれば、突然の雨にも備えられる。

そこで今回、傘ソムリエの土屋博勇喜(つちやひろゆき)氏に、2025年最新の晴雨兼用傘・日傘のトレンドや選び方、おすすめの日傘を聞いた。

今年は"高機能な晴雨兼用傘"に注目

土屋氏によると、今年の日傘のトレンドは主に2つのポイントが注目されている。1つ目は「高機能な晴雨兼用傘」。UVカット率/遮光率、晴雨兼用というポイントに加えて、遮熱性の高さや、+αの機能・デザインがあるものが人気だという。日傘の機能に対する消費者の基準は年々高まっており、今年は特に商品の機能性に注目が集まると予想される。例えば、UV カット率・遮光率に加えて耐風性能の高いもの、超軽量で持ち運びやすいもの、たたみやすいものなど、+αの機能性がついており、なおかつ撥水性能を持つ毎日使える晴雨兼用傘に注目できる。

2つ目は、日傘市場が女性だけでなく、美容意識の高い男性にも広がりを見せているという点。近年、美容意識の高い男性が増えるなか、紫外線対策への意識も高まりとともに、男性も日傘を当たり前に持つ時代へと変化している。美容だけでなく、熱中症対策など健康面でも日傘を使う男性は増えており、傘メーカーも男性向けの日傘を続々と発売している。デザインも刺繍やレースなど女性をターゲットにしたものから、シンプルで性別を問わないユニセックスデザインへと変化。無地を中心にスーツでも使いやすいスタイリッシュなデザインが人気となっている。

日傘を選ぶときのポイント

全国に住む18~69歳の男女1,000名を対象に2024年に実施した傘に関する調査では、「自身で購入した500円以上の雨傘(長傘or折り畳み)を使用している人」が傘を選ぶ際のポイントとして、「手頃な価格である」、「軽い」、「風に強い・壊れにくい」、「耐久性・長持ちする」、「収納時にコンパクト」という点を順に重視していることがわかった。この調査結果も参考に、ここでは「紫外線対策の機能」「サイズ・軽さ」「耐風性」という点から、傘ソムリエの土屋さん直伝の、日傘を選ぶうえで押さえるべきポイントを紹介する。

「UVカット」「遮光」「遮熱」をチェック

通常日傘には紫外線をカットする「UVカット率」と太陽光をカットする「遮光率」が記載されている。紫外線も太陽光もカットする日傘には、表面か裏面にコーティングが施されている。コーティングが施されているものは、基本的にUVカット率100%、遮光率100%の生地。製品には縫製部分があるため「99.9%以上」という表記をするメーカーも多いという。

また、最近はコーティング技術がとても進化しているため、表地の色は黒でも、シルバーでも、そのほかのカラーでも、機能が変わることはないとか。しかし、黒をはじめとする暗い色は路面からの照り返しを吸収するので、白やベージュなどの明るい色に比べると遮熱効果が若干低めになる(ただし遮光能力とUVカット能力は高め)。暗い色は顔に影がかかりやすく顔色が暗くなりやすいという側面もあるので、コーディネートや用途で持ち変え、紫外線対策を楽しむことができる。ちなみに遮熱効果が高い日傘は、紫外線だけでなく暑さも回避できる。遮熱率35%以上であれば、十分な遮熱効果が期待できるという。

サイズ・重さは、自分にとって使いやすいものを

日傘の標準サイズは、親骨50cmが一般的とされている。荷物が多い人や、より広範囲をカバーしたい場合は55cm以上のものを選ぶと安心だそう。ただし、体格に対して大きすぎると持ち運びが負担になったり、風にあおられやすくなったりするリスクもある。適切なサイズの目安としては、日傘を広げた状態で手に持ち、鏡で確認しながら自分と普段の荷物がしっかり収まるかを基準にするのが理想とされる。また、重さが300g以下であれば比較的軽量とされ、持ち運び時の軽さを重視する場合は折りたたみタイプがおすすめだという。

春の嵐から身を守る、耐風性にも注目

春は特有の気圧配置と季節の変わり目による不安定な天候が重なり、台風のような局地的な突風や竜巻などの強風が発生しやすい時期でもある。日傘が風にあおられると危険なため、耐風性にも注目することが推奨される。

耐風性を示す明確な指標はないが、製品の特長として風への強さを謳っているかチェックできる。骨の組み方や素材の組み合わせなど、製品によって強い風に耐えるためのさまざまな工夫が施されている。例えば、例えば骨の一部に、スーツケースにも使われるポリカーボネート素材を使用し耐風性を高めている傘や、骨にグラスファイバーやカーボンなどの軽い素材を使っているものなども増えている。骨の本数が多いほど、耐風性は高まるが、その分重くなるため、重視したいポイントを考えながら選ぶことができる。

おすすめの日傘・晴雨兼用傘5選

傘ブランドWaterfrontの、おすすめの日傘・晴雨兼用傘を5つ紹介している。

「ZENTENKOU 折 55cm」(2,750円)は、強力な雨・風・日差しまでしのげる「全天候型」の傘。UVカット率99.9%、遮光率99.99%以上、遮熱機能を備えており、日差しが強い日でも涼しく快適に過ごすことができる。また、軽く振るだけで水滴が振り払える撥水加工も施されており、雨の日でも安心。風速30m/sにも耐えた高い耐風性能も魅力。ユニセックスデザインも人気のポイントとなっている。

  • 「ZENTENKOU 折 55cm」(2,750円)

「ZENTENKOU 反射 折55cm」(3,300円)は、太陽・雨・風・夜で活躍する全天候傘として人気の「ZENTENKOU」の新デザイン。柄の一部に道路標識などに使われる再帰反射材を使用することで、暗い場所や夜道でも、車のライトに反射して傘の存在がわかるように視認性を高めた。

  • 「ZENTENKOU 反射 折55cm」(3,300円)

「ポケフラットサンシェイド50cm 折」(1,650円)は、極軽たったの約200g。その名の通り、ポケットに収まるほど薄く軽いコンパクトな傘で、カバンやリュックに忍ばせても邪魔にならず、毎日気軽に持ち歩くことができる。内側の黒いコーティングでUVカット率99.9%以上、遮光率99.99%以上と高い遮熱効果を実現した。

  • 「ポケフラットサンシェイド50cm 折」(1,650円)

「ペん細 サンシェイド 折 50cm」(2,200円)は、直径3.5cmのペンのような極細折りたたみ傘。カバンの隙間にスッと入る持ち運びのしやすさが最大のポイント。太陽光を99.99%以上遮る、高い遮光性と遮熱効果もあり、機能性も充実している。

  • 「ペん細 サンシェイド 折 50cm」(2,200円)

「COKAGE+ACTIVE 折りたたみ日傘 耐風 55cm」(8,250円)は、東レが開発した日本製の高性能素材「サマーシールドⅡ」を採用。優れた遮熱性・遮光率100%・UVカット率100%に加え、撥水性・耐水圧27,000mmの生地性能を誇る、ハイスペックな晴雨兼用傘。親骨も性別問わずに使える55cmで、身体をしっかり守れるユニセックスサイズ。たたまずにしまえる傘袋は通勤ラッシュの駅でも邪魔にならずに使える。

  • 「COKAGE+ACTIVE 折りたたみ日傘 耐風 55cm」(8,250円)