鉄道博物館(さいたま市)と東武博物館(東京都墨田区)の連携企画として、東武鉄道の8000系を鉄道博物館にて期間限定で展示することが発表された。展示期間は4月5日から5月19日まで。東武鉄道の車両を鉄道博物館に展示する機会は初めてだという。
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亀戸線を行く東武鉄道8000系8577編成
両博物館は2023年度から連携企画を展開しており、鉄道博物館での東武博物館資料の特別公開や、学芸員と職員が相互の博物館に出向いて行う特別講演会などの活動に取り組んできた。今回は東武鉄道と東武インターテックの協力も得て、東武鉄道を代表する通勤車両「8000系8500型8577編成(2両編成ワンマン車両リバイバルカラー)」の車両展示を鉄道博物館で行う。
東武鉄道の8000系は1963年にデビューし、かつては同社全線で活躍した車両。20年間で712両製造され、同一形式車両としては民鉄最多数を誇る。現在も鉄道博物館に程近い東武アーバンパークライン(野田線)大宮駅に発着していることから、鉄道博物館来館者にもなじみある車両といえる。
今回展示される8577編成は、昭和30年代の通勤車両標準色を再現したリバイバルカラー塗装で、亀戸線・大師線で運行されていた編成。鉄道博物館のE1系横車両展示スペースで車両展示を予定しており、基本的には外観のみの見学となるが、展示期間中に開催される「おしごと体験イベント」の参加者は運転室や客室内を見学可能とのこと。
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西新井駅へ到着する東武鉄道8000系8577編成
「おしごと体験イベント」は4月6・13・26日、5月2・10・18日の計6日間にわたり、1日6回実施する。車内放送やドア開閉操作、汽笛操作、行先表示器操作、空ノッチ試験、車両保守の体験など予定している。小学生以下のこどもと保護者が参加でき、定員は各回5組(1組4人まで)。「てっぱく抽選アプリ」による抽選で参加者を決める。
8577編成の展示期間中、関連企画として同車両の走行映像放映と、8000系で使用されたヘッドマーク・方向幕の展示を鉄道博物館内車両ステーション2階の鉄道車両年表エリアで実施。4月13日の13時から14時30分まで、東武鉄道の元運転士が8000系を解説する講演会(定員45人)を鉄道博物館内「てっぱくシアター」で実施する。