LINEヤフーが運営する、700万人以上の国内最大級のアクティブな調査パネルを基盤とした、スマートフォン専用のリサーチプラットフォーム「LINEリサーチ」では、日本全国の20~59歳の男女を対象に、「コワーキングスペース」(※1)について、現状の普及率や今後の流行予想などの第2回調査を実施した。
※1 「共同利用ができる有料のワークスペース」として定義
「コワーキングスペース」の現状と認知度
「コワーキングスペース」の現状について20歳以上の男女に調査したところ、以下の結果となった。
- コワーキングスペースの認知率は全体で62%
- 「知っているし、利用している」という現在利用率は全体で4%
- 「知っているし、以前利用していたが、いまは利用していない」を含めた利用経験率は全体で8%
- 前回調査から、認知率が約10ポイント(前回調査52%→今回調査62%)増加
「コワーキングスペース」の認知率は全体で6割強であり、男女別ではほぼ差は見られなかった。年代別では20代の認知率が30~50代よりも高い結果となった。
現在利用率は全体で4%、「知っているし、以前利用していたが、いまは利用していない」を含めた利用経験率は全体で8%となっている。男性のほうが女性よりも利用経験率が高く、特に20代男性の利用率が最も高かった。
全体の認知率は、2021年12月に実施した前回調査(※2)では52%であったが、今回は62%に増加している。特に20代男性、女性30~50代で増加が見られた。
どのくらいの人が利用していそうか?~現在の流行体感~
「コワーキングスペースを利用している人が、現在身の回りにどのくらいいると思うか」を想像して回答してもらい、流行体感スコア(100人中どのくらいの人が利用していそうかを示す数値)を算出した。
その結果、「コワーキングスペース」の流行体感スコアは全体で「5.9」となり、およそ17人に1人が利用しているイメージを持たれていることが分かった。
女性よりも男性のほうがスコアが高く、男性のほうが流行していると感じている傾向がある 年代別の差はほとんど見られなかった
1年後はどうなるか~近未来の流行予想~
「1年後、自分のまわりでどのくらいの人が利用していると思うか」を想像して回答してもらい、流行予想スコア(100人中どのくらいの人が1年後に利用していそうかを示す数値)を算出した。
その結果、流行予想スコアは全体で「17.3」となり、およそ6人に1人が1年後に利用していそうというイメージが持たれていることが分かった。現在の流行体感スコア(5.9)と比較すると、1年後には今の約3倍普及しているという予測になる。
女性のほうが男性よりも流行予想スコアが高かった 20代のスコアが30~50代よりも高く、特に20代女性のスコアが最も高かった また、流行予想スコアを前回調査と比較すると、全体でも各層でも大きな変動は見られなかった。
「コワーキングスペース」を1年後に利用していそう、または、していなさそうと思う、それぞれの意見をご紹介する。
<流行予想として「半数くらいの人が利用していそう」と思う人の意見>
「一人でやるほうがスムーズに行くし、邪魔をされないから」 (女性/22歳)
「コワーキングスペースを活用したビジネスや、さまざまなサービスが世の中にではじめてきたから」(男性/24歳)
「打ち合わせで使える場所があるとよい、家だと集中できないから」(女性/34歳)
「リモートワークでも、会社でもないオフィスのサードプレイスとして使い勝手のよさや手軽さ、気分転換ができる」(男性/36歳)
「コワーキングスペースを使ってワークショップや講座、仕事をしている話をよく聞くから」(女性/39歳)
<流行予想として「ほぼ誰も利用しないであろう」と思う人の意見>
「セキュリティの観点から業務上の利用を会社が禁止している」(男性/23歳)
「わざわざコワーキングスペースじゃなくても、無料で利用できる場所があるからそっちへ行く人が多いと思う」(女性/23歳)
「リモートワークをあまり許容しない方向に進んでいるから」(男性/31歳)
「コワーキングスペースの話題を周囲で聞いたことがないから」(女性/38歳)
「カフェなどの仕事ができるスペースが実際にあるため」(男性/52歳)
自分は利用してみたいか?~今後の利用意向~
次に、今後の利用意向について調査を行った。
利用意向がある人の割合(「ぜひ利用してみたいと思う」「機会があれば利用してみたいと思う」の合計)は、全体で25%となった。
男女別にみると、女性のほうが男性よりもやや高めの割合であった 年代別では、男女ともに20代のほうが30~50代よりも利用意向が高い 前回調査と比較すると、30~50代の男性で利用意向が約5ポイント減少していた。
一方、利用意向がない人の割合(「あまり利用してみたいと思わない」「まったく利用してみたいと思わない」の合計)は、全体で49%であった。
「コワーキングスペース」の利用意向がある人・ない人、それぞれの意見をご紹介する。
<「利用意向あり」の人の意見>
「設備が整っていて、他の人とも交流ができる点が魅力的だと思ったから」(女性/22歳)
「アイデアや新視点を得られるし、気分転換」(男性/23歳)
「コピー機があったりネット環境が整っていたりするみたいなので、勉強や仕事をしたいときに使ってみたいから」(女性/26歳)
「今も利用していて利用価値が高いから継続したい」(男性/47歳)
<「利用意向なし」の人の意見>
「ほかの人と交流するより自宅などで静かに作業したいから」(女性/26歳)
「有料だから。わざわざお金を支払って使わずとも、会社内でスペースは確保できる」(男性/27歳)
「飲食店スペースで対応できるため。首都圏や関西圏に行かない限り利用はないと感じる」(男性/44歳)
「業務上の秘密保持が難しいから」(女性/50歳)
「コワーキングスペース」の利用、1年後には今より約3倍伸びるイメージ
ここまでの主な数値をまとめる。2024年12月11日時点での「コワーキングスペース」の認知率は約62%、現在利用率は約4%であった。
流行体感としては、現状「およそ17人に1人が利用している」イメージが持たれている。そして、1年後には現在の約3倍にあたる「6人に1人くらいが利用していそう」というイメージが持たれている。
男女・年代別にみると、利用意向は20代女性で最も高く、約4割が利用意向を持っている。また、流行体感スコアと1年後の流行予想スコアでは、男女ともに大きな差は見られなかった。
2021年の前回調査と比較すると、認知率は前回から約10ポイント増加した。一方で、全体の流行体感スコアと流行予想スコアには大きな変動はなかった。
【調査について】
LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
調査対象:日本全国の20~59歳男女
実施時期:2024年12月11日~2024年12月13日
有効回収数:1,582サンプル
※性別年代構成比を市場にあわせてウェイトバック
※表/グラフ中の数字は小数第一位または第二位を四捨五入しているため、合計しても100%にならなかったり、同じパーセンテージでも見え方が異なったりする場合がある