多くの人たちにとって心の拠り所となっている塙山キャバレー。岡崎にとって似たような場所は、2025年2月号で専属モデルを卒業する雑誌『Ray』だという。

「編集さんと月に1回くらい会うのが9年経ったのですが、あっという間だったんです。でも、自分がデビューした号からの雑誌を積み上げてもらったらものすごい量で、卒業を間際にして感じるものがありました。編集さんとの心の距離感もすごく居心地が良くて、やっている間は“楽しい”が第一にきていたのですが、終わりが近づいて客観的に見ると、自分の中で大きな存在・居場所だったんだなと思ったんです」

番組では、「いづみ」ママが店を畳んだ後も塙山キャバレーに顔を見せる姿が映し出されているが、岡崎も「“『Ray』のOGとして、いつか誌面に載ることを狙ってます。30ページくらいくださいね”と編集長に手紙を書きました(笑)。いつかそうなるといいなと思います」と、いつまでも居心地の良い場所であり続けそうだ。

長い先の将来を考えた時に、「いづみ」ママのような“引退”という選択肢はどう思うのか。この質問には、「楽しいままで仕事を終わらせたいというのも分かる気がします」としながらも、「長年芸能活動をやっていると、きっとその場その場で違う景色や思いが生まれてくるはずだから、それを楽しむのも面白そうだなと思います。10年後、20年後に自分が何を持ってどこにいるのかというのも楽しみなので、今のところはそういう経験をずっとしていきたいですね」と答えてくれた。

男性たちの婚活奮闘記と同様の魅力

『ザ・ノンフィクション』で追った、結婚相談所に入会した男性たちの婚活奮闘記のその後を伝えた昨年11月の特番『ジツハなジツワ』でもナレーションを担当した岡崎。彼らの姿に、「“頑張れー!”とか“早とちりしちゃダメだよ!”とか思ったりしてすごく楽しかったです。知らない世界の人たちと関われたような気になれちゃうんですよね」と振り返る。

その魅力は、今回の物語でも感じられたのだそう。「すごく濃いつながりで結ばれている家族のような存在が見どころですね。塙山キャバレーという場所にしかない人間の物語だと思います」と呼びかけた。

  • 抱き合う塙山キャバレーのママと客 (C)フジテレビ

●岡崎紗絵
1995年11月2日生まれ。愛知県出身。12年に女性ファッション雑誌『Seventeen』でグランプリを受賞し、専属モデルとしてデビュー。15年から女優としても本格的に活動を開始し、最近ではドラマ『花嫁未満エスケープ』『マウンテンドクター』『あのクズを殴ってやりたいんだ』、映画『緑のざわめき』『はじまりの日』『BISHU ~世界でいちばん優しい服~』などに出演。16年から9年務めた『Ray』専属モデルを2025年2月号で卒業する。