ノマドマーケティングは2025年1月20日、「ポリアモリーに関する意識調査」の結果を発表した。同調査は2024年12月5日、既婚者向けマッチングアプリ「既婚者クラブ」のユーザー0歳~59歳までの男女3,000人を対象にインターネットで実施した。
ポリアモリーとは関係者全員の合意を得た上で、複数のパートナーと関係を結ぶ恋愛スタイルのこと。二股や浮気とは異なり、全員との合意を得ている点が異なる。
ポリアモリーとの交際経験がある人は、現在・過去の交際を含めて300人。ちょうど1割の人が経験していることがわかった。
前回調査の「“ポリアモリー”を知っていますか?」では、男女3,000人中302人が「はい(知っている)」と回答。認知度と交際経験の有無がほぼ同じ割合になった。
男女別で見ると、交際経験が多いのは男性だった。現在進行形で交際している人数は、女性のほぼ倍。ポリアモリーの認知度は高くなくても、付き合っている相手が実はポリアモリーだったということがあるようだ。
ポリアモリーとの交際経験について、年代別でも見てみる。
どの年代でも一定数、ポリアモリーとの交際経験がある・している人はいるようだ。
次に、ポリアモリーとの交際経験がある男女300人に、パートナーがポリアモリーとわかったのはいつのタイミングだったのかを聞いた。
もっとも多かったのは付き合う前だが、中には付き合い始めた後にわかったというケースも。付き合う時にカミングアウトされたという人も多く見られた。
男女別・年代別で回答を見ると、以下の通り。
20代は男女ともに、付き合う前・付き合うときにポリアモリーだとカミングアウトされた人がほとんど。
30代は、男性は付き合う前にポリアモリーだと知った人が多かった一方で、女性は付き合い始めた後に相手がポリアモリーだと発覚したケースが多いようだ。
40代・50代については大きな違いが見られなかったものの、付き合い始めた後にポリアモリーだとわかった人は少なくなかった。
ポリアモリーのパートナーと交際経験があると回答した男女300人に、カミングアウトされたときのどう感じたかを聞いた。(複数回答可)
もっとも多かったのは「嫌な気持ちになった」(75人)だった。1票差で「それでもいいと思った」(74人)と続き、「ありえないと思った」(59人)「よくわからなかった」(55人)と続く。
「嫌な気持ちになった」「ありえないと思った」などのネガティブな意見が上位にあるものの、中には「理解したいと思った」「受け止めたいと思った」など、好きな相手だからこそ“ポリアモリー”という恋愛スタイルへの理解を示そうとする人も多く見られた。
複数人と恋愛関係を結ぶポリアモリーは、パートナーの他の恋人を「メタモア」と呼びます。メタモア同士が恋愛関係にあるわけではない。
しかし、メタモア同士が連絡を取り合うなど交流することはよくある。ここでは、ポリアモリーのパートナーと交際した経験がある男女に、メタモア(パートナーの他の恋人)に会ったり連絡を取ったりしたことがあるかどうかを聞いた。
約半数の人が「ある」と回答。多くの人が、メタモアと接点を持った経験があることがわかった。
男女別では以下の通り。
男性は188人中100人(53.2%)、女性は112人中44人(39.3%)がメタモアとの接点を持っていると回答。男性のほうがメタモアに会ったり連絡を取ったりした経験が多いことがわかった。
これを踏まえて、次は「メタモアに嫉妬したことがあるか」を聞いた。
メタモアに嫉妬すると回答した人が6割近くにのぼった。ポリアモリーという恋愛スタイルを頭では理解できていても、自分の他に恋人がいることは決してよくあることではない。いくら自分のことを愛してくれても、その愛情を他にも向けているという事実に嫉妬してしまう人は多いだろう。
次に、メタモアに嫉妬してしまう人の割合を男女別で見てみる。
ポリアモリーと交際経験がある男性188人中104人(55.3%)が、女性は112人中52人(46.4%)が「嫉妬する」と回答。
メタモアとの接点をより多く持っている男性のほうが、メタモアに嫉妬した経験があった。他のメタモアと会わなければ、相手がどんな人なのかがわからず嫉妬の対象になりにくくなのかもしれない。
最後に、パートナーがポリアモリーという特殊な恋愛スタイルを取っている場合でも、幸せと感じるかどうかを聞いた。
ポリアモリーのパートナーと交際している多くの人は、幸せ一択とは言えないようだ。
もっとも多かったのは「どちらかと言えば幸せ」(78人)だが、「どちらかと言えば幸せではない」(76人)や「わからない」(73人)が僅差で続く。そして残念ながら、「いいえ(幸せでない)」(36人)と回答した人が「はい(幸せ)」(35人)と回答した人を上回る結果に。
ポリアモリーと交際する人ならではの、さまざまな苦悩があるのではないか。