花王は1月21日、花粉症についての調査結果とすぐにできる花粉対策を「My Kaoくらしラボ」で公開した。調査は2024年4月、2,612人を対象にインターネットで行われた。
家族内に花粉症の人がいる割合は約7割
「花粉症環境保健マニュアル2022」(環境省)によると、日本人の花粉症の有病率は42.5%(2019年)、2人に1人が花粉症という状況に。今回の調査でも自分が花粉症や花粉アレルギー(以下、花粉症と省略)である割合は52%、さらに自分も含めた家族に花粉症の人がいる割合は、約7割(「自分だけ」「自分も家族も」「家族だけ」の合計)にのぼる。地域別に見ると、北海道は杉やヒノキがほとんどないこともあり、他の地域に比べると家族に花粉症の人がいる割合は47%で、半数を下回る。しかし、その他の地域ではいずれも6割を超え、中でも東海(77%)、関東甲信(75%)、東北(71%)は高めだった。
花粉の付着が気になる場所や部位
花粉症の人が外出時に花粉の付着が気になる場所や部位は、「目のまわり」(77%)、次いで「鼻や口まわり」(75%)、「上着」(75%)、「髪」(46%)と続く。一方、外出時の花粉対策は「マスクの着用」(87%)が最も高く、次いで「ティッシュの携帯」(62%)だった。目・鼻・口まわりだけでなく上着や髪に付く花粉も気になる割には、「服に付いた花粉を払う」(36%)、「帽子をかぶる」(18%)、「髪に付いた花粉を払う」(16%)、「髪をまとめる」(14%)の実施はいずれも低く、服や髪に付く花粉の予防や対策をしている人は少ないのが実情だとわかった。
室内に入り込む花粉を減らす一工夫
花粉が飛散する時期の晴れた日には、室内に入り込む花粉は1日で約2300万個におよぶ(花王調べ)。このうち約60%は窓の開閉など換気による侵入で、約40%は付着による持ち込みによるもの。付着のほとんどが、「外に干した布団」(22%)や「洗濯物」(15%)に付いて入ってくる。花粉の季節には窓を開けない、外出を控えるという方もいるかもしれないが、ちょっとした一工夫で室内に入り込む花粉を減らすことができる。
換気:窓の開閉は10cm程度
窓を開けるのは10cm程度にし、網戸やレースのカーテンを閉めておくことで、室内に侵入する花粉を大きくカットすることができる。
帰宅時:家に入る前に花粉をひと払い
帰宅時、家に入る前に手やブラシを使って、髪→衣類の順に上から下へ付いた花粉を舞い上げないように、しっかり払い落すことができる。髪への花粉の付着予防には、髪をまとめたり、帽子をかぶるのも効果的だという。
衣類は上着だけでなく、ズボンにも地面から舞い上がった花粉が付いているので、特に裾まわりは忘れずに。
上着はウール素材より、ナイロンなどツルツルした花粉が付きにくいものがおすすめだという。
洗濯、布団干し:室内干しがベター
花粉を防ぐには室内干しがベターだが、外干しした場合は、取り込むときに手で払うだけでも付着した花粉の4~6割を落とすことができる。
外干した布団を取り込むときは、叩かずに表面をサッと手で花粉を払い、ひっくり返して内側の面も同様に払うことで対策できる。
また、取り込んだ後、布団の両面に布団クリーナーや、専用ノズルを使って掃除機をかけるとより効果的だという。
床は掃除機の前に拭き掃除
フローリングの場合、いきなり掃除機をかけると花粉が舞い上がってしまうため、まずはフロア用掃除シートなどで拭き掃除してから、掃除機をかけることができる。