
高校野球 春の甲子園 最新情報
3月18日に開幕する第97回選抜高等学校野球大会。選考委員会が今月24日に開かれ、同大会に出場する32校が決定する。昨秋の地方大会で優勝した高校は出場確実となる一方、出場となるか否か、当落線上に位置する高校も存在する。今回は、同大会に出場するであろう32校を予想していきたい。
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北海道・東北地区の出場校予想(北海道1枠・東北3枠)
東海大札幌(北海道)
聖光学院 (福島)
青森山田 (青森)
花巻東 (岩手)
北海道からは、東海大札幌の出場が確実。札幌日大やクラーク記念国際、北海といった強豪を撃破し、10年ぶり6度目の秋季優勝を手にした。
対抗馬となるのは、秋季準優勝の北海。春夏通算54回の甲子園出場を誇る名門だが、北海道の枠が1枠ということもあり、選出される可能性は低い。
東北地区からは、聖光学院と青森山田の出場が確実。残る1枠は、東北大会ベスト4の花巻東と山形中央の一騎打ちとなるが、花巻東の選出を予想する。
聖光学院は昨秋の福島大会を制し、秋4連覇を達成。決勝以外は全てコールド勝ちという強さを見せた。
東北大会では仙台育英や青森山田などを破り、7年ぶり2回目の秋季東北王者に。昨夏に続き、2季連続甲子園への道は明るい。
青森山田は昨秋の青森大会で頂点に立ち、秋3連覇。決勝ではライバル・八戸学院光星を10-2で下すなど、県内では頭一つ抜けている存在だ。
東北大会では、決勝で惜しくも聖光学院に2-3で惜敗。それでも、古川学園、東日大昌平、花巻東といった実力校を下し、昨夏に続く甲子園出場を確実にした。
花巻東は、昨秋の岩手大会で準優勝。東北大会では準決勝で青森山田に1-4で敗れたが、秋田1位の秋田商、山形1位の鶴岡東を破ってベスト4に進出した。
一方の山形中央も、東北大会では花巻東を上回る3勝をマークし、岩手1位の一関学院を撃破している。ただ、準決勝で聖光学院に1-7のスコアで敗れ、選考という観点から見ると、花巻東に分がありそうだ。
関東・東京地区の出場校予想(関東・東京6枠、神宮大会1枠)
二松学舎大付(東京)
早稲田実 (東京)
横浜 (神奈川)
健大高崎 (群馬)
千葉黎明 (千葉)
浦和実 (埼玉)
東農大二 (群馬)
関東・東京地区は、二松学舎大付、横浜、健大高崎、千葉黎明、浦和実が当確。神宮大会枠を含む残り2枠だが、早稲田実と東農大二が有力と考える。
二松学舎大付は、昨秋の東京大会で見事優勝。日大三、帝京といった名門校をコールドで下し、決勝では早稲田実に一時は3点差をつけられたが、6-5で競り勝った。
横浜は、昨秋の神奈川大会で頂点に立つと、関東大会では接戦を勝ち抜いて優勝。各地区の王者が集う明治神宮野球大会でも1点差、2点差の好ゲームを制し、秋の日本一に輝いた。また、新チーム発足後は公式戦15連勝中と、全国トップクラスの強さを持つ。
昨春の甲子園で優勝した健大高崎は、同秋の群馬大会も圧倒的な強さで優勝。関東大会決勝では横浜に3-4の惜敗を喫したが、佐野日大や霞ヶ浦といった強豪にコールド勝ちするなど、高い実力を示した。
春夏通じて初の甲子園出場が確実となっている千葉黎明は、昨秋の千葉大会で優勝。関東大会では準決勝で姿を消したが、3年連続で春の甲子園出場中だった山梨学院を破るなど、実力を証明した。
浦和実も、春夏通じて初の甲子園出場が確実となっている。昨秋の埼玉大会では聖望学園、浦和学院などの実力校を破って優勝。関東大会では準決勝で横浜に敗れたものの、2-3の接戦を演じた。
2季連続の甲子園出場を狙う早稲田実は、昨秋の東京大会決勝で二松学舎大付に5-6で敗れ、惜しくも準優勝。ただ、決勝で1点差の好ゲームを繰り広げたこと、関東大会に出場した他校の状況を鑑み、選出されると予想した。
東農大二は、昨秋の群馬大会で準優勝。関東大会初戦では、山梨3位の帝京第三に10-3のコールド勝ちを収めた。
次戦の横浜戦では0-2で惜敗したが、神宮王者となる相手に接戦を繰り広げたことなどを考慮すると、選考の上では一歩リードしている印象。2009年夏を最後に甲子園から遠ざかっているだけに、選出されるか注目だ。
東海・北信越地区の出場校予想(東海3枠・北信越2枠)
大垣日大 (岐阜)
常葉大菊川 (静岡)
至学館 (愛知)
敦賀気比 (福井)
日本航空石川(石川)
東海地区からは、大垣日大と常葉大菊川の選出が確実。残る1枠は東海大会ベスト4の岐阜第一、至学館のいずれかとなりそうだが、至学館が選出されると考える。
大垣日大は昨秋の岐阜大会で優勝。東海大会では中京大中京、常葉大菊川などを破って秋季東海王者となり、選抜出場を確実にした。
昨秋の静岡大会を制した常葉大菊川は、東海大会で愛知1位の至学館などを破って準優勝。2022年の東海大会に続いて決勝での敗戦となったが、悔しさを甲子園で晴らしたいところだ。
至学館は昨秋の愛知大会で優勝。東海大会初戦では聖隷クリストファーに2-0の完封勝ちを収め、次戦で常葉大菊川に逆転負けを喫したが、4-5の接戦を演じた。
一方、昨秋の岐阜大会3位の岐阜第一は、東海大会で静岡2位の掛川西、三重1位の海星をいずれもコールドで撃破。準決勝では岐阜大会に続いて大垣日大に敗れたものの、確かな爪痕を残した。
至学館は愛知1位、岐阜第一は東海大会2戦連続コールド勝ちなど、どちらもプラス要素を持っているだけに甲乙付け難い。
ただ、大垣日大の出場が確実となっている状況もあり、同県の岐阜第一はやや不利か。今回は地域性を考慮し、至学館の出場を予想した。
北信越地区からは、敦賀気比と日本航空石川が順当に選出されると予想する。
敦賀気比は昨秋の福井大会を制し、北信越大会でも優勝。秋季北信越大会では5年連続で決勝進出しており、そのうち3回は優勝するなど、いまや”北信越の横綱”となっている。
昨秋の石川大会3位となった日本航空石川は、北信越大会の初戦で富山1位の富山第一を撃破。決勝の敦賀気比戦では逆転負けを喫したものの、堂々の準優勝を飾った。昨春の甲子園では初戦敗退となったが、出場となれば悔しさを晴らす舞台が整う。
近畿地区の出場校予想(6枠)
東洋大姫路 (兵庫)
智弁和歌山 (和歌山)
天理 (奈良)
市和歌山 (和歌山)
滋賀学園 (滋賀)
大阪学院大高(大阪)
近畿地区からは、東洋大姫路、智弁和歌山、天理、市和歌山が当確。残る2枠は滋賀短大付、大阪学院大高、立命館宇治、滋賀学園のいずれかになりそうだが、滋賀学園、大阪学院大高の選出を予想する。
東洋大姫路は昨秋の兵庫大会を制すと、近畿大会でも実力を発揮。龍谷大平安、天理といった強豪にコールド勝ちを収め、17年ぶりの秋季近畿王者に輝いた。明治神宮野球大会では2勝を挙げるなど、全国でも上位の実力を持つチームだ。
智弁和歌山は昨秋の和歌山大会で優勝し、近畿大会では滋賀1位の滋賀学園などを下して準優勝。決勝で東洋大姫路に1-5で敗れたものの、投打で充実した戦力を誇る。
昨秋の奈良大会を制した天理は、近畿大会で2勝を挙げてベスト4に進出。準決勝で東洋大姫路に3-11のコールド負けを喫したが、この悔しさを甲子園で晴らしたいところだ。
昨秋の和歌山大会3位だった市和歌山は、近畿大会で京都1位の立命館宇治に10-0のコールド勝ちを収めるなど躍動。準決勝で同県のライバル・智弁和歌山に敗戦を喫したが、ベスト4入りで選抜出場を確実にした。
滋賀学園は昨秋の滋賀大会で優勝すると、近畿大会初戦で大阪桐蔭に3-2で勝利。次戦で智弁和歌山に2-7で敗れたが、滋賀1位という成績は評価される部分と考える。
昨秋の大阪大会3位だった大阪学院大高は、近畿大会初戦で京都3位の北稜に1-0で勝利。次戦で東洋大姫路に敗れたものの、秋季近畿王者となる相手に0-4と食らいついた。
一方、京都1位の立命館宇治は、近畿大会準々決勝で市和歌山に0-10のコールド負け。選考面では不利になると予想する。
ただ、滋賀2位の滋賀短大付は、近畿大会初戦で大阪1位の履正社を撃破。次戦で天理に敗れはしたが、1-4の接戦を繰り広げた。同県1位の滋賀学園の存在も気になるところだが、選出される可能性は十分にあると考える。
中国・四国地区の出場校予想(中国2枠・四国2枠)
広島商 (広島)
米子松蔭(鳥取)
明徳義塾(高知)
高松商 (香川)
中国地区からは、広島商と米子松蔭が順当に選出されると予想する。
昨秋の広島大会を制した広島商。中国大会では岡山1位の岡山学芸館、鳥取2位の米子松蔭などを破り、31年ぶりの秋季中国王者に輝いた。明治神宮野球大会では2勝を挙げて準優勝という成績を残し、”古豪復活”の道を歩んでいる。
米子松蔭は昨秋の鳥取大会2位の成績を残し、中国大会では岡山3位の創志学園にコールド勝ちを収めるなどして勝ち進んだ。決勝で広島商に3-6で敗れたものの、選抜出場への当確ランプを灯した。
四国地区も、順当に明徳義塾と高松商が選ばれると考える。
明徳義塾は昨秋の高知大会で優勝。四国大会では徳島1位の鳴門渦潮、香川1位の高松商などを破り、4年ぶりの秋季四国王者となった。明治神宮野球大会では横浜に0-2で敗れたが、秋の日本一となったチームを相手に、堂々の戦いを繰り広げた。
昨秋の香川大会を制した高松商は、四国大会初戦で高知2位の高知中央にコールド勝ち。次戦では愛媛1位の新田を破り、決勝で明徳義塾に逆転負けしたものの、選抜出場を確実にした。
九州地区の出場校予想(4枠)
沖縄尚学 (沖縄)
エナジックスポーツ(沖縄)
柳ヶ浦 (大分)
西日本短大付 (福岡)
九州地区からは、沖縄尚学、エナジックスポーツ、柳ヶ浦、西日本短大付が選出されると予想する。
昨秋の沖縄大会で優勝した沖縄尚学。九州大会準決勝では福岡1位の西日本短大付に11-1でコールド勝ちを収めるなどし、2年ぶりの秋季九州王者となった。
昨秋の沖縄大会で準優勝したエナジックスポーツは、九州大会初戦で鹿児島1位の神村学園を撃破。その後も勝ち進み、決勝では同じ沖縄県勢の沖縄尚学に2-6で敗れたが、堂々の準優勝を果たした。沖縄の新鋭校が、甲子園に新たな風を吹かすのだろうか。
柳ヶ浦は、昨秋の大分大会で準優勝。九州大会初戦では佐賀1位の龍谷を撃破し、次戦では福岡2位の育徳館を破った。準決勝でエナジックスポーツに2-4で敗れたが、20年ぶりの選抜出場が濃厚となっている。
西日本短大付は昨秋の福岡大会を制し、九州大会初戦で聖心ウルスラ学園に14-2でコールド勝利。準決勝では沖縄尚学に1-11の大敗を喫したものの、昨夏に続いての甲子園出場は確実だ。
21世紀枠の出場校予想(2枠)
小松工(石川)
壱岐 (長崎)
21世紀枠は釧路江南(北海道)、久慈(岩手)、横浜清陵(神奈川)、名古屋たちばな(愛知)、小松工(石川)、山城(京都)、大田(島根)、高松東(香川)、壱岐(長崎)の9校が候補に挙がっている。そんな中で今回は、小松工と壱岐の選出を予想した。
小松工は、昨秋の石川大会で準優勝。北信越大会初戦で富山北部に8-7で打ち勝ち、次戦では新潟1位の新潟明訓に7-0でコールド勝ちを収めた。準決勝で敦賀気比に4-9で敗れたものの、見事なベスト4入りを果たした。
また、2024年9月に能登豪雨災害が起きた際には復旧ボランティアに参加。地域貢献活動や北信越大会ベスト4入りした実力を考慮すると、選出される可能性は高いと考える。
長崎県の壱岐島に校舎を構える壱岐は、昨秋の長崎大会で準優勝。九州大会では、初戦で熊本1位の専大熊本に6-3で勝利。次戦でエナジックスポーツに2-9で敗れたが、躍進を遂げた高校だ。
さらに、過去の21世紀枠での出場校を見ると、離島に位置する高校の選出率は高め。2003年の隠岐(島根)、2011年の佐渡(新潟)、2016年の小豆島(香川)などの選出歴がある。昨秋の戦績、過去の選出歴を鑑みると、選出される可能性は大いにありそうだ。
【了】