JA共済の地域貢献活動のイベント「キッズ応援フェスタ」が、11月10日に海浜幕張で開催。参加無料でアンパンマンショーや介助犬のデモンストレーションといったステージをはじめ、親子で楽しみながら遊んで作って学べる催しの数々が行われた。
■楽しみながら交通安全の大切さを啓発
豊かで安心して暮らすことのできる地域社会づくりに貢献するため、JA共済は万一に備える防災・交通事故対策、元気な生活を送るために役立つ健康管理・増進活動に取り組んでいる。
このほど開催された「キッズ応援フェスタ」では、防災・交通安全や「からだをそだてる」運動プログラムなど、さまざまなコーナーを用意。「それいけ!アンパンマン ショー」など楽しいステージショーをはじめ、体を動かして楽しく学べるコーナーや、キッズ警察官になって警察車両への乗車体験や記念撮影ができるコーナーなど、親子で楽しめるブースが展開された。
「防災に関するブースのほか交通安全啓発をテーマに、JA共済について広く知ってもらうためのイベントとして企画しました」とは、JA共済連千葉の門田真子氏。 海浜幕張での「キッズ応援フェスタ」としてのイベント開催は初めてとのことだが、子育てファミリーの多いエリアということもあり、午前の段階で500名ほどが来場したという。
「親御さんがお子さんに交通安全の大切さを実感してもらいたいということで、体験コーナーに足を運ばれる様子も多く見られます。こうしたイベントを通じてJA共済の共済事業だけではなく、幅広い分野で地域貢献などの活動していることを広く知ってもらえれば」 「アンパンマンショー」では、「お芝居の主役はばいきんまん!?」という演目を上演。ドキンちゃんやしょくぱんまんといったお馴染みのキャラクターたちが登場するステージショーに、子どもたちは熱い視線を向けていた。
「海浜幕張で継続的に、できれば毎年開催したいですし、今後は開催会場も増やしていけたらいいなと考えています。ニューパートナーの獲得も本イベント開催の大きな目的のひとつなので、JA共済についてあまりご存知ない、とくに若い世代の方々にJA共済を身近に感じてもらえるイベントにできたらと。狙い通り多くのファミリー層に足を運んでいただけているようで嬉しく思います」
また、ステージではJA千葉中央会の協力のもと新米5キロがプレゼントされる大抽選会、千葉県警察マスコット「シーポック」が登場する交通安全クイズなども行われた。
■介助犬のPR担当・リンゴちゃんの仕事ぶりに大人たちも感心
JA共済は介助犬の育成・普及を支援しており、本イベントの会場には介助犬と触れ合える「日本介助犬協会」の常設ブースを設置。ステージではその介助動作のデモンストレーションなどを行うプログラム「がんばれ! 介助犬! JA共済はたらくワンワンランド」も実施された。
病気・事故で手足が不自由な人、車椅子や杖が必要な人の日常生活を介助し、その自立や社会参加をサポートする介助犬。「日本介助犬協会」は愛知県と神奈川県の2拠点で、そんな介助犬を育成している社会福祉法人だ。
「介助犬」は目に障がいがある人をお手伝いする「盲導犬」、耳に障がいがある人のお手伝いをする「聴導犬」と同じ、身体障害者補助犬のひとつ。法律に基づき訓練・認定された3種類の補助犬は、飲食店やコンビニといったお店から、病院などの施設、飛行機などの公共交通機関まで、いつでもどこでも利用者と一緒に入ることができる。
全国に盲導犬は約800頭、聴導犬は50頭ほど。介助犬も59頭とその数はまだまだ少ないが、千葉県では現在4頭の介助犬が活動しており、介助犬の数が比較的多い地域になるそうだ。
そんな「日本介助犬協会」の話を聞きながらステージで大人しく出番を待っていたのは、PR専属で活動している同団体のPR犬・リンゴちゃん(5才・メス)。ラブラドールレトリバーとゴールデンレトリバーのミックスで、たくさんの人と触れ合うことが大好きらしく、イベントなどで介助犬のお仕事を紹介して活躍している。
介助犬のデモンストレーションでまず披露されたのは、地面に落とした鍵や小銭を「ピック」という英語の合図で上手に咥えて手元に持ってきてくる作業。
手や足に障がいがある人の中には掴む力が弱く、鍵やコインといったものを落としてしまいやすい人もいる。車椅子で前屈みの体勢になると転倒などのリスクもあるため、自宅の前で鍵を落とし、家族の帰りをその場で待つことになったケースも過去にはあるそうだ。小さくて薄いコインは落としてしまいやすい上に拾いにくく、通行人をわざわざ呼び止めることを遠慮して躊躇うこともあるあるだという。
その後、リンゴちゃんはバディの靴・靴下を器用に脱がせて洗濯カゴへ靴下を入れる作業や、冷蔵庫の中から冷たい飲み物を取ってくる作業などを実演。冷蔵庫の取っ手を咥え、冷蔵庫の中からペットボトルを取り出し、卒なく扉を閉めてペットボトルを取ってきて見せた。
手足に障害がある人の中には自身での体温調整が難しい場合もあり、医師から暑い日には冷たい飲み物をたくさん飲むように指示を受けている人もいるという。そのため冷蔵庫から冷たい飲み物を取ってくることも介助犬の大切なお仕事のようだ。
最後のデモンストレーションは、携帯電話を探してバディのもとへ持ってくる作業。車椅子から転倒して動けなくなったとき、介助犬に電話の子機や携帯電話を持ってきてもらえれば助けを呼べるため、介助犬のお仕事で最も重要な作業のひとつだという。
ゲーム感覚で楽しそうに介助犬のお仕事していたリンゴちゃん。普段から遊びの延長でトレーニングを行っているそうで、作業を成功させて会場から大きな拍手が送られると、リンゴちゃんも喜んでいるようだった。
介助犬は1頭育成するのに250〜300万円ほどの費用が掛かり、その9割以上が寄付などで成り立っている。JA共済ではこうしたプログラムを通じて啓発活動を行っており、介助犬グッズの販売や募金箱を設けた「日本介助犬協会」のブースには多くの子どもたちが訪れていた。