“移籍”か“残留”か…プロ野球、2024年オフのFA有力候補6人。去就が注目され…

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 プロ野球のストーブリーグで大きな話題となるのが、フリーエージェント(FA)戦線だ。昨オフは山﨑福也、山川穂高、西川龍馬の3選手がFA権を行使し、国内移籍を決断した。今年も多くの選手がFA権を保有しており、動向が注視されている。そこで今回は、今オフのFA有力候補を紹介したい。

 

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原口文仁(阪神タイガース)

・投打:右投右打

・身長/体重:182cm/95kg

・生年月日:1992年3月3日

・経歴:帝京高

・ドラフト:2009年ドラフト6位

 

 近年は代打の切り札として存在感を示している原口文仁。さらなる出場機会を求め、国内FA権を行使した。

 

 帝京高から2009年ドラフト6位で阪神タイガースに捕手として入団。プロ入り後は故障に苦しみ、一時は育成契約を経験した。

 

 

 それでも、2016年に支配下復帰を果たすと、一気にブレイク。同年は107試合に出場し、打率.299、11本塁打、46打点の好成績を収めた。

 

 2018年には82試合の出場で打率.315の好成績をマーク。2019年には大腸がんが発覚し、長い療養生活を強いられたが、同年に不屈の精神力で復活を果たした。

 

 2022年から内野手登録に変更すると、同年はシーズン終盤に中軸を担い、33試合の出場ながら打率.324、2本塁打、10打点を記録した。

 

 2023年以降は代打が主戦場に。今季は52試合に出場し、打率.241、2本塁打、9打点とまずまずの数字を残した。

 

 スタメン出場の機会が増えれば、高いパフォーマンスを発揮する可能性が高いだけに、他球団も注目の存在になるだろう。

福谷浩司(中日ドラゴンズ)

・投打:右投右打

・身長/体重:183cm/93kg

・生年月日:1991年1月9日

・経歴:愛知・横須賀高 - 慶応大

・ドラフト:2012年ドラフト1位

 

 プロ12年目となった今季中に国内FA権を取得した福谷浩司も、FA権の行使を決断した。様々な役割をこなせる右腕だけに、去就が注目される。

 

 慶応大から2012年ドラフト1位で中日ドラゴンズに入団。プロ2年目の2014年には72試合登板、2勝4敗11セーブ32ホールド、防御率1.81と救援で頭角を現した。

 

 

 その後は成績を落としたが、先発に転向した2020年は14試合の登板で8勝2敗、防御率2.64の好成績をマーク。翌2021年には自身初の開幕投手に抜擢され、5勝を挙げた。

 

 しかし、その後は再び不本意なシーズンが続き、今季は8試合登板(4先発)にとどまり、3勝1敗1ホールド、防御率3.72の数字に。

 

 それでも、先発、中継ぎとあらゆる役割をこなすことができるだけに、補強ポイントに合致する球団も多いだろう。

 

 また、人的補償が不要なCランクとみられ、今季のFA市場の大穴となりそうだ。

糸原健斗(阪神タイガース)

・投打:右投左打

・身長/体重:175cm/78kg

・生年月日:1992年11月11日

・経歴:開星高 - 明治大 - JX-ENEOS

・ドラフト:2016年ドラフト5位

 

 国内FA権の行使が注目されていた糸原健斗だが、熟考の末にチームへの残留を選択した。

 

 2016年ドラフト5位で阪神タイガースに入団。プロ2年目の2018年に二塁のレギュラーを奪うと、全143試合に出場し打率.286、1本塁打、35打点、出塁率.390の好成績を残した。

 

 

 翌2019年には2年連続となる全試合出場を経験。課題とされていた守備面でも徐々に成長を示し、いぶし銀の活躍で阪神の内野陣を支えた。

 

 しかし、2023年以降は中野拓夢の二塁コンバートなど、チーム事情で代打が主戦場となった。

 

 昨季は69試合の出場にとどまり、今季は89試合の出場で打率.216、0本塁 打、9打点と不本意な結果に終わった。

 

 今季4月に国内FA権を取得しており、出場機会を求めて、FA宣言の道も考えられていた。

 

 それでも、チーム愛を貫き残留を決断。プロ9年目を迎える来季は、藤川球児新監督の下、再びレギュラー奪取を狙うシーズンとなりそうだ。

酒居知史(東北楽天ゴールデンイーグルス)

・投打:右投右打

・身長/体重:178cm/80kg

・生年月日:1993年1月2日

・経歴:龍谷大平安高 - 大阪体育大 - 大阪ガス

・ドラフト:2016年ドラフト2位

 

 東北楽天ゴールデンイーグルスのブルペンを支える酒居知史も、今オフの去就が注目された1人だが、FA権を行使せず残留を決断した。

 

 大阪ガスから2016年ドラフト2位で千葉ロッテマリーンズに入団すると、ルーキーイヤーに先発として5勝をマーク。

 

 

 プロ3年目の2019年からは中継ぎに専念し、同年は54試合に登板したが、オフにFA移籍した美馬学の人的補償として、楽天への加入が決まった

 

 新天地でもブルペンの一角を担い、移籍2年目の2021年には54試合登板、32ホールドポイント(4勝28ホールド)、防御率2.28の好成績をマークした。

 

 今季も49試合に登板し、2勝2敗26ホールド、防御率2.33と優秀な数字を収めた。プロ入り後は大きな故障がなく、6年連続で30試合以上登板をクリアするなど、タフネスぶりが光っている。

 

 そんな中、今シーズン中に国内FA権を取得。補償が不要なCランクとみられ、FA権を行使すれば争奪戦に発展する可能性が高かったが、楽天への残留を決めている。

木下拓哉(中日ドラゴンズ)

・投打:右投右打

・身長/体重:183cm/95kg

・生年月日:1991年12月18日

・経歴:高知高 - 法政大 - トヨタ自動車

・ドラフト:2015年ドラフト3位

 

 ここ数年は成績を落としているが、2021年は2桁本塁打を放つなど豊富な実績を持つ木下拓哉。今オフに国内FA権の行使を表明した。

 

 トヨタ自動車から2015年ドラフト3位で中日ドラゴンズに入団。2020年に正捕手の座を確立すると、翌2021年に123試合出場、打率.270、11本塁打、43打点の好成績を収めた。

 

 

 しかし、昨季はけがに泣かされて89試合の出場にとどまり、打率.237、5本塁打、26打点と低迷。

 

 今季も状態が上がらず、74試合の出場で打率.228と不本意な結果に。2020年から2年連続4割以上を記録していた盗塁阻止率も、1割台に落ち込むなど攻守で精彩を欠いた。

 

 それでも、今オフには国内FA権を行使。中日は宣言残留を認める方針を示している。

 

 FA移籍となれば人的補償が発生するとみられるが、経験豊富な捕手だけに、去就に注目が集まる。

西野勇士(千葉ロッテマリーンズ)

・投打:右投右打

・身長/体重:183cm/90kg

・生年月日:1991年3月6日

・経歴:新湊高

・ドラフト:2008年育成選手ドラフト5位

 

 今季は自己最多タイの9勝を挙げるなど、近年先発として安定した働きを見せている西野勇士。去就が注目されたが、チーム残留を決断した。

 

 2008年育成選手ドラフト5位で千葉ロッテマリーンズに入団。高卒4年目に支配下契約を勝ち取ると、2013年には先発で頭角を現し、9勝を挙げた。

 

 

 翌2014年は守護神に転向し、2年連続30セーブ・防御率1点台をクリア。その後は右肘の手術を受けるなどけがに苦しんだ時期もあったが、昨季は再び先発に戻り、8勝を記録した。

 

 今季は20試合(122回1/3)を投げ、9勝8敗、防御率3.24の好成績。先発ローテーションの一角として、チームに不可欠な存在となっている。

 

 そんな中、プロ16年目の33歳にして初の国内FA権を取得。今オフの動向が注視されていたが、残留を決断した。

 

 ロッテは佐々木朗希がポスティングによるメジャー移籍が濃厚となっているだけに、西野の残留はより大きな意味を持つだろう。

 

 

【了】