オンライン株式スクール「株の学校ドットコム」は「投資詐欺被害の実態調査」の結果を10月22日に発表。同調査は2024年9月28日~10月1日の期間、全国の20歳以上の7000人を対象にインターネットで実施した。
これまでに投資詐欺の被害にあったり、勧誘を受けたりしたことはあるかという質問に対して、「被害にあったことがある」は、4.0%にとどまった。ただ、「被害は受けていないが、勧誘を受けたことがある」は11.7%となり、両者をあわせると15.7%に。10人のうち1人~2人は、何らかの詐欺や勧誘に遭遇していることになる。
年代別に見ると、被害および勧誘への遭遇率が最も高いのは60代の19.2%で、70代以上の18.9%がそれに続いた。一方で、実際に「被害にあったことがある」の回答が最も多かったのは、20代の6.9%。40〜60代ではおよそ3.3%で、その倍以上の結果となった。また、30代も5.2%と高い被害率になっており、年代が若い人ほど詐欺被害にあっている現状がうかがえる。
友人・知人の投資詐欺への遭遇率についてでは、友人・知人の詐欺遭遇率は全体で13.1%(被害5.3%+勧誘7.8%)という結果に。遭遇率が最も高かったのは20代の16.8%だが、どの年代でも本人の場合より低い数字になった。
ただし、実際に「被害にあった」確率は本人の場合よりも高く、60代では6.2%。なかなか人には言いづらい話であることを考慮すれば、この数字は決して小さくないと言えるという。
本人や友人・知人が詐欺や勧誘に遭遇したことがあると回答した600人(各年代の男女50人ずつ)を対象に、その被害内容について調査。「金銭的被害がある」は、ほぼ半数の48.0%で、「金銭的被害はない」の43.5%を上回った。詐欺や勧誘に遭遇した人の多くが、金銭的な損失を被ってしまっていることが分かった。
さらに、金銭的被害のあった288人にその金額を回答してもらうと、最も多かったのは「100万円未満」の60.1%(173人)で、金額が上がるにつれて割合は減るが「1000万円以上」の被害を受けた人は全体で8.3%(24人)に。
本人や友人・知人が投資詐欺の被害・勧誘を受けたことがある人には、具体的にどのような詐欺だったのかを尋ねると、「LINEで投資詐欺」(24歳・男性)、「InstagramでFXの投資を募っていましたが、架空の取引を行っており、投資額を全部持って行かれた」(33歳・女性)といったSNSを通じた詐欺や勧誘に関する回答が寄せられた。
さらに、「海外のファンド、保険に入らないかという電話が結構きます」(62歳・男性)、「これは絶対もうかる投資ですと言って勧誘電話がかかってくる。むげに断ると恐喝されたらしい」(71歳・男性)など、電話で勧誘されたという実例もあった。