SOMPOケアは10月9日、「"未来の介護"に関する調査」の結果を発表した。同調査は7月29日~30日、全国の30代~60代の男女1,000名を対象に、インターネットで実施した。

  • 両親の介護に関する話し合いの有無

親世代の介護について話し合ったことがあるか尋ねたところ、「話し合った」は、21.2%に留まり、78.8%は話し合っていないことがわかった。年代別で見ると、話し合っていると回答した割合は30代で1割以下(9.2%)、年代が上がるにつれて割合は高くなっているものの、親の年齢が80~90代と考えられる60代でも39.2%と4割を下回った。

親をどのように介護する予定なのか聞くと、64.5%が「まだ決めていない・分からない」と回答した。

親の介護方法について一定の見通しが立っている人に、その介護方法を聞くと、56.0%が老人ホームなどの「介護施設を利用する」、33.6%が「自宅で介護サービスを利用して介護する」と回答した。「自宅で介護サービスを利用せずに介護する」(7.6%)は、1割弱に留まった。

  • 両親の介護方法

自身に介護が必要になった場合にどうしたいか尋ねると、54.0%が「まだ決めていない・分からない」と回答した。自身の介護方法について、意向がある程度決まっている人について見ると、71.9%が「介護施設を利用したい」、24.6%が「自宅で介護サービスを利用したい」と答えた。「自宅で介護サービスは利用せず、家族に介護してほしい」は2.8%だった。

  • 自身の介護方法

将来自身に介護が必要になった場合に介護を頼みたい相手で、圧倒的に多かったのは「介護士・ヘルパー等の専門家」(66.1%)だった。次いで、「配偶者・パートナー」(15.8%)となっている。「自分の子ども」と答えた人は、わずか6.0%だった。

  • 将来、自身の介護を頼みたい相手

介護業界におけるデータ・テクノロジーの活用について尋ねた。介護現場でデータやテクノロジーが活用されていることに対する認知度を調べたところ、93.5%が「聞いたことはあるが、よく知らない」「知らない」と答え、「知っている」はわずか6.5%だった。

テクノロジーを取り入れた介護サービスへの意向を聞くと、78.2%が「受けたい」「どちらかというと受けたい」と答えた。自身で親の介護を担っている人(一部担っている人を含む)は特に割合が高く、88.3%が「受けたい」「どちらかというと受けたい」と回答している。

テクノロジーを活用した方がいい項目を尋ねると、「排泄」(61.4%)、「睡眠」(60.6%)、「入浴」(59.1%)に回答が集まった。

  • テクノロジーを活用した方がいい介護

テクノロジー活用に期待することを聞くと、「人手不足やミスを減らしたい」「データやテクノロジーにより、介護者の負担が減り、より介護の質が上がること」といった回答が寄せられた。一方、テクノロジーでは代替できず、人にしかできないことを尋ねたところ、「気遣いや、先回りした行動、とっさの判断」「相手の感情に合わせた会話」などコミュニケーションに関する回答が多かった。