大塚製薬のニュートラシューティカルズ事業部「女性の健康推進プロジェクト」は9月26日、「更年期の手指の不調に関する調査」の結果を発表した。同調査は7月26日~8月7日、50歳から64歳の一般女性207名を対象に、インターネットで実施した。

  • あなたは現在、更年期障害の症状を感じていますか

更年期障害の症状を感じているか尋ねたところ、47%が「感じている」と回答した。手指に関して、こわばりやつりやすさ、むくみ、痛みなどの不調を感じているか聞くと、47%が「症状がある」と答えている。

50~60代の女性においては「更年期症状」を感じている人と同程度の割合で「手指の不調」を自覚している人がいることがわかった。「更年期症状を自覚している人」に絞ると、手指の不調を自覚している人の割合は71%を占めた(全体では47%)。

  • 更年期症状の有無×手指の不調の有無

手指の不調を感じている人に、医療機関を受診したことがあるか尋ねると、67%が「症状があるが、これまでに医療機関を受診したことはない」と回答した。

  • 医療機関の受診状況も含めて最もあてはまるものをお選びください

「過去に受診していない人」と「受診したことがない人」に、今後の受診意向を尋ねると、42%が「今後受診したいと思わない」と回答した。その理由としては、「受診するほど重症ではないと思っているから」(55%)、「日常生活に支障が出ていないから」(34%)が上位に挙がった。

  • 手指に関する以下の症状に対して、医療機関を受診しようと思わないのはなぜですか

四谷メディカルキューブ手の外科・マイクロサージャリーセンター センター長 日本手外科学会専門医の平瀬 雄一氏は以下のようにコメントしている。

「身体に不調が現れた時に、どの診療科を受けたらいいか迷うことがあります。更年期に入って起きる様々な不調を感じたら、一度は婦人科を受診してみることをおすすめします。一般的な更年期症状といえば、ホットフラッシュ(のぼせ・ほてり・発汗)がよく知られていますが、メノポハンドの罹患率は 90%と高く、さらに一般的な症状はないのに手だけ痛むという人も少なくないです。

本調査でも、自覚症状があるものの、医療機関を受診したことはない人が 67%いましたが、自覚症状があるときは軽微なものと思い込んで受診のタイミングを逃さずに、専門科のチェックを受けることも重要です。指の関節が炎症を起こして、腫れや痛みが出ている場合は、治療せずに放置しておくと、症状が進行してしまい、7〜10 年かけて手指の関節が変形する可能性があるので、早めに受診されることをお勧めします。早期治療することにより、症状の悪化を防ぎ、病気の進行を予防できる可能性も高くなります。メノポハンドの啓発においては、専門とする診療科などを周知する施策が必要であると考えます。手指に異変を感じたら、ぜひ手外科専門医を受診してください」