俳優の杉野遥亮が主演を務めるカンテレ・フジテレビ系ドラマ『マウンテンドクター』(毎週月曜22:00~)が、きょう16日に最終回を迎える。放送に先立ち、出演者のクランクアップコメントが公開された。

  • 『マウンテンドクター』クランクアップの様子=カンテレ提供

■杉野遥亮主演『マウンテンドクター』

『マウンテンドクター』は杉野演じる主人公の整形外科医・宮本歩が、山岳医療の現場に放り込まれて山岳医となり、様々な想いを抱えた先輩山岳医や患者と触れ合い、現実と向き合いながら成長していく姿を、長野県松本市を舞台とした壮大なスケール感とリアリティで描くオリジナルの山岳医療ドラマ。

今夜放送の最終話では、かねてから心臓に疾患を抱えていた江森(大森南朋)が、山での救命活動を終えた直後に苦しみだし、歩(杉野遥亮)と玲(宮澤エマ)の目の前で生死をさまようという緊迫した展開に。一方、病院では知事から正式にMMTを解散するよう通達があり、周子(檀れい)をはじめ、MMTのメンバーは無念の表情を浮かべる。

■杉野遥亮「皆さんを振り回してしまったことも」

座長として今作を引っ張ってきた杉野が、このたびドラマの舞台となった山でクランクアップを迎えると、全シーンが撮了となった。最後のシーンを撮り終えた杉野は、暑さのなか息を切らしながら、「お疲れ様でした!」とあいさつ。春先から始まった撮影の日々を振り返り、「モノ作りって難しいなと思う瞬間もありましたが、皆さんが自分の仕事に向き合っている姿を見て励まされましたし、一緒に山に登ったり、長野遠征したり、濃い4カ月間でした」と、キャストとスタッフが一丸となって臨んだ過酷な撮影に思いをはせた。また、主演という大役を果たしながらも、自身についてはまだまだ未熟と評し、「皆さんのことを振り回してしまったこともあると思います」と胸の内を吐露する場面もあったが、クランクアップという記念すべき日に、スタッフがおそろいのドラマのTシャツを着ている光景には感無量だったようで、「いい思い出になるのかなと思って……すごくよかったなと思っています。相当激しい撮影をしていたなと思いますが(笑)、こういったことも含めて、皆さんの心の中に残っていたらうれしいです」と、最後は全力を出し切ったすがすがしい笑顔でコメントを締めくくった。

杉野を囲むメインキャストらのコメントは以下の通り。

■杉野遥亮 コメント

4月から撮影が始まり、モノ作りって難しいなと思う瞬間もありましたが、皆さんが自分の仕事に向き合っている姿を見て励まされましたし、一緒に山に登ったり、長野遠征したり、濃い4カ月間でした。主演という立場をやらせていただいていますが、まだまだ未熟で、皆さんのことを振り回してしまったこともあると思います。でも、最終日に皆さんそろってドラマのTシャツを着ていただいていたりするのを見ると、いい思い出になるのかなと思って……すごくよかったなと思っています。相当激しい撮影をしていたなと思いますが(笑)、こういったことも含めて、皆さんの心の中に残っていたらうれしいです。またお会いできることを楽しみにしています。まずは、お風呂に入ってゆっくり休んでください!(笑)お疲れ様でした!

■岡崎紗絵 コメント

最初に山が題材だと聞いたときは、どのような作品になるのか想像できず正直心配でしたし、(自身が演じる)典子と同じような気持ちでいました。でも、初めて王ケ鼻に行ったときに、現実とは思えない景色が広がっていてすごく感動しましたし、この景色をドラマを通して映像でお届けできるこの作品って、きっとすごいものになるんだろうなって思いながら登ったのを覚えています。撮影は極限状態でしたが(笑)、チームワークで乗り切ることができたと思います。ありがとうございました!

■宮澤エマ コメント

私がクランクインした日は雪山で、そこから春、夏とシーズンを超えて、いろんな景色をこのドラマを通して見させていただきました。これだけフィジカルなドラマだったにもかかわらず、ここまで笑いが絶えなかったのは、ひとえにスタッフの皆さんのおかげだと思っています。こんなにゲラゲラ笑ってナチュラルにいられたドラマの現場は、私は今までありませんでした。必ずまた皆さんとお会いできるように頑張ります!

■向井康二 コメント

最近お芝居の仕事をやらせていただく機会が増えたのですが、『マウンテンドクター』で杉野くんをはじめ皆さんとお芝居をして、また新しい発見がありましたし、いい経験になりました。個人的にお父さん役を初めてやらせていただいて、家族の大切さも改めて感じられて、それに山の素晴らしさも怖いところも見ていて勉強にもなりました。みなさんと一個一個話し合って作ったシーンもあったりして本当に勉強にもなり、楽しい現場でした。長丁場の撮影、ありがとうございました!

■八嶋智人 コメント

杉野くんは「座長として僕は頼りないんです」みたいな話をしていたのですが、先陣を切って山に行っている姿に感動しましたし、やっぱりこの人は真ん中を背負う人だなと思いました。公園くんとトラウデンさんと僕のトリオは、ずっとMMTルームで楽しくやらせてもらい、おふたりのおかげで自由にできました。僕は山小屋に1回しか行っていないですが(笑)、このチームで大自然のなかで撮影できて本当に幸せでした!

■檀れい コメント

MMTを立ち上げて、山岳医療の世界を広げていきたいという、張本人(周子)でございます(笑)。山岳医療という世界を知らなかったのですが、台本を読めば読むほど、撮影すればするほど、とてもステキな世界だなと感じました。スタッフの皆さん、山に行った出演者の皆さんも本当に大変だったと思うんですけれども、きっと視聴者の方もドラマを楽しんでくださっているんじゃないかなと思っています。本当にお世話になりました!

■大森南朋 コメント

今回の作品は、僕ら演者もだいぶ過酷な撮影でして、とりたてて昨日今日がすごくつらかったです(笑)。でも、僕らよりもスタッフさんが頑張っているので、それがいつも心の支えになっていました。共演者の方々にも一緒に楽しませていただきましたし、杉野くんのおもしろいところもたくさん見られて。次回は正月スペシャルもしくは映画版かな?(笑)でも、残念ながら江森は心臓が悪くて登山ができないと思うので、山に登る歩と玲さんを見守りながら、信濃総合病院で対応していこうと思っています(笑)。また、どこかでお会いしましたらよろしくお願いいたします!

【編集部MEMO】最終回あらすじ
土砂災害に巻き込まれた登山者全員が病院へ搬送され、救命処置にあたった歩(杉野遥亮)、江森(大森南朋)、玲(宮澤エマ)の間に安堵の空気が広がった直後、江森が胸に激しい痛みを覚え、苦しみだす。心筋梗塞の可能性を考えた歩はすぐに救助ヘリを要請するが、すでに日没が迫っていて救助は難しい。そうなれば、恐らく江森の命は朝までもたない――。歩から状況を聞いた周子(檀れい)も必死で消防に救助を頼み込むが、やはり聞き入れてはもらえず、その様子を見た純家(松尾諭)からは自業自得だと容赦ない言葉を浴びせられ、「MMTは救助隊の足手まとい」とまで言われてしまう。日が沈みかける山では、江森が心不全を発症し、意識がもうろうとし始めていた。もはや救助ヘリがやってくる見込みはなく、玲は最悪の事態を覚悟するが、それでも諦められない歩は、江森を背負って下山することを決意。その脳裏には、これまでの江森の厳しくも愛ある言葉の数々が浮かんできて、歩は悔しさのあまり「医者が山で死んでどうするんだよ!」と声を荒らげる。しかし次の瞬間、玲が江森の呼吸が止まっていることに気付いて……。「医師が山へ行けば、救える命がある」――くしくも、江森がMMTの掲げる理想を自ら体現した直後に起きた絶体絶命の事態。そこへ追い打ちをかけるように、知事からはMMTの解散が告げられ、夏の間、山と向き合い、そこにいる患者に寄り添い、命を救ってきたメンバーは納得がいかない。はたして、MMTは大事なメンバーを失い、このまま解散してしまうのか。山岳医療に再び希望の光をともし、新しい医療の扉を開く日は訪れるのか。