楽観主義になったのは、「両親を見ていると、これから仕事が定年になって、年金が始まるという感じで、人生の節目が見えているじゃないですか。でも、私たちの仕事は全くそれがない。先が見えなさすぎて、考えても怖いだけだから」という背景も。
だからこそ、「何が降りかかってきてもいいように、仕事が変わっても生かせる力やお金など、新しくやりたいことを選べる準備はしておこうと常に思っています」と、柔軟に人生を進んでいく姿勢を示した。
先月、31歳になった石川。20代の頃、先輩たちに「30代ってめっちゃ楽しいよ」と言われ、待ち望んでいた30代にいざなってみると、「本当に楽しいです! お仕事も楽しいですし、結構アクティブな性格なので、先日は一人でニューヨークに10日間くらい行ったんです」と、公私ともに充実の日々を送っているようだ。
短尺×長尺連動ドラマ「面白い試み」
こうした中で挑んだ今作は、BUMPで1話約1分半~3分のオリジナルショートドラマ(30話)を、FODで長尺版となる1話30分のオリジナルドラマを配信するという、動画配信プラットフォームをまたいだ連動企画。物語が互いを補完し合うことで、より深くキャラクターの感情に寄り添う視聴体験を目指しており、石川は「面白い試みだなと思いました」と印象を語る。
実際に仕上がった映像を見て、「BUMPのショートドラマは、1話3分という短い時間でどう話を詰めていくんだろうと思ったら、とんでもない展開の速さで、怒涛のように続いていくんです。そこからFODの長尺版を見ると、“なぜそういうことに至ったのか”という背景が分かって、また違う側面から物語を知ることができるので、ぜひ両方見てほしいです」と、今作ならではの楽しみ方を体感した。
撮影は、BUMP版・FOD版で別々の台本が用意されていたそうだが、「1日の中でどちらの撮影も混ざっていくので、あんまり分けて考えずに演じました」とのこと。ただ、BUMP版は、台本通りに撮っていくと時間尺がどうしてもオーバーしてしまうため、「結構監督がバサバサ切ってるなと思いました(笑)」といい、「いつもの1時間とか30分のドラマと違って、エネルギーの使い方や、現場で放出しなきゃいけない力が多くて大変でした(笑)」と本音を吐露した。
●石川恋
1993年生まれ、栃木県出身。13年、坪田信貴氏の著書『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』の表紙モデルで注目を集め、『CanCam』で専属モデルを務める。また、『東京タラレバ娘』(日本テレビ)、『イタイケに恋して』(読売テレビ)、『silent』(フジテレビ)などのドラマ、『マスカレード・ホテル』、『マスカレード・ナイト』などの映画に出演。8月2日に配信を開始したFOD×BUMP共同制作ドラマ『30歳目前、人生設計狂いました』に主演するほか、ドラマ『さっちゃん、僕は。』(TBS)が放送中、映画『劇場版 アナウンサーたちの戦争』が公開中。10月5日には映画『本を綴る』が公開、10月22~27日には主演舞台『普通になれなくて』が浅草九劇で上演される。